さて「きりふり82号」は慌ただしく着席してすぐに発車。
定期列車の合間を縫って…って、こちらも土休日のみ運転とはいえ定期列車なんですが。
北を目指しているのは確かですが、今は南へ
350系に改造され、時を経て特急に格上げされたとはいえ、車内はほぼ1800系の頃のまま。
天井の空調機の昭和感がまた、そそる。
この日はまだまだ残暑が厳しかったが、空調は頑張って稼働してくれていて不快感は皆無だった。
そんな雰囲気に浸り、30年以上前の記憶も辿りながら、旅を始めていた。
…だが、懐かしい思いで座席の写真を撮っていると、不意に罵声を受けた。
車内撮るなよ!顔写るだろ💢
と。
全然座席は空いていて、写らないように配慮していたのは明白だったろうに。
そんな言われ方するのは心外にも程がある。
それとも、なんかやましいことでも?
最近の情勢は改めずとも分かっていることではあるが、それにしてもね。
モノの言い方の限度というものが、このコロナ禍を経て変わってきたなとつくづく思う。
そして、車内備え付けの飲料自販機は…
事前のニュースリリースがあった8月31日よりも先んじて、350系内では販売を終了していた。
動く機会も少ないし、致し方ないことだろう。
なんか直感が働いていたのか、春日部駅ホームでお茶を買っておいて正解だった。
北千住9:37着。
早くもここで降りる客も少々。
改めて近づくと、外板の劣化ぶりが痛々しい。
日々の走りで、というよりは、車両基地にとどまる時間のほうが長くなってしまった近年。
遡ること前週には、きりふり281号で運行中の353編成が故障し春日部打ち切りになる事案も。
寄る年波には年々抗いきれなくなっている現実が垣間見え、それが乗車の動機になった。
それでも、座席の足置きなど東武らしい心意気も垣間見えるのが好きなところ。
時々靴を脱いで、リラックスしながら旅を続けられたのは幸いなことであった。
先に春日部まで乗ってきた10000系は、鐘ヶ淵で追い越し。
曳舟からは事実上各駅停車。
のっそりゆっくりと、隅田川を渡り。
カーブに車体を軋ませながら、終着駅へ…