【折返場点描・第136回】安善町/横浜市交通局 | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

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『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

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第136回:安善町(あんぜんちょう)
所在地:神奈川県横浜市鶴見区
乗り入れ会社(担当営業所):横浜市交通局(鶴見営業所)
発着系統
[27]鶴見駅前→安善町(汐鶴橋通・潮田神社前・安善駅前経由)
[27]安善町→鶴見駅前(安善駅前・汐入町3丁目経由)
※9〜16時台は本町通3丁目経由、それ以外は汐鶴橋通経由

第136回、横浜編。
一本松小学校前から始まった一連の横浜市交通局シリーズはこれで一旦最後。
まだまだ行きたい場所は多くあったけどね…
せっかく近くを取材していて、日も長くなったからとここまで足を伸ばしていました。

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安善町。
JR鶴見線南側の工業地帯をカバーする横浜市営バス唯一の路線が27系統。
その歴史は昭和7年からと古く、区間休止と短縮、経路変更を繰り返して今に至ります。
 
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バスはJR鶴見線の安善駅からさらに南進し、貨物線に沿って終点の安善町に到着。
なお隣にある線路は旧浜安善駅の構内で、現在は安善駅側線の扱いで現役の線路です。

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客を降ろし終わったバスは…と…

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?!!

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なんと、昭和シェル石油の構内に入っていってしまいました。
はい、ここは事業所内でトラックなどに混じって折返していきます。
第100回で紹介した新井のような折返しパターンが、神奈川県、ここ鶴見区内にもあったのです。
ただし残念ながら事業所内の全容は伺えず、後ろ姿を見送るだけで終わり。

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その昭和シェル石油出入口にデカいコンクリートの人工物が。
これは、旧浜安善駅構内南端の車止め。
かつてはこの脇に旧駅舎があり、戦前の一時期は客扱いもしていたらしい。

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バス停は全て横浜市営仕様。
降車バス停は電柱に隠れるようにひっそりと建てられ『終点』と書かれています。

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そして折返して出てきたバスは、降車バス停から50mほど北上した屋根のある場所へ。

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そこが発車バス停で、到着と同時に仕事帰りの乗客がワッと乗り込みます。

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企業のフェンスに作り付けのような趣き。
結構な年代モノみたいです。
バス停の形は市営仕様ですが、表示に系統番号が書かれていたり若干オリジナリティが。

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バス停周辺の禁煙化は最近のトレンドですが、ここは昔からだった様子。
周辺は石油工場だらけですからね。

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日中と朝夕で経由が異なるため、途中で降りる場合は要注意。

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平日朝夕はほぼ20分、平日の日中と土休日はほぼ30分のネットダイヤ。
時間帯によっては、この路線を使うほうが鶴見に出るには便利です。

…ところで。
この乗車バス停の位置。
降車バス停から50mほど北上したところと書きました。
その写真で、この存在に気づいた方はいらっしゃいますか??

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そう。
第4種踏切がある…んじゃなくて。

乗車バス停の向かいに、もう一つバス停がある。

これはいったい何ぞや??

実はここが、かつての安善町終点停留所。
現在は『安善町2丁目』という名前が付けられています。

では、さっき降りた終点は?

実は、昔からありました。

しかしバス停には降車専用とだけ付けられ、便宜的に降車を扱っていたようですね。
昔の国鉄で例えると、徳島県の小松島港臨時駅(1985.3廃止)みたいなものです。

え、わかりづらい?
だって、これくらいしか例えが思い浮かばないんですからご勘弁を。
とりあえず

ちなみに、その辺の経緯をレポートした記事が見つかりました→はまれぽ(2011.7.1)
それによると…
もともとは昭和46年5月までは安善町降車場よりも先、岸壁まで走っていて、その頃は現在の
名称で存在していたらしいのだが、路線短縮の際に安善町2丁目を安善町に改称。
そして安善町停留所は降車専用とだけ書かれて、便宜的に降車を扱う場所に。
その結果、こんなちぐはぐな状況が、なんと40年に渡って続いてしまったらしい。

しかし先のはまらぼの取材がきっかけで、現在のように再度整理されたとの由。
まぁ分かりやすくなったといえば、分かりやすくなった…のかしら?

それでも、初めて降りた場所なので、乗車バス停を探すのはやはり多少難儀しました。
しかし、あまり事前に下調べしないで、現地で得る驚きを大切にするのは今も変わらないので。

あれ?なんだここ?!

っていうリアクションを発するのが何よりも楽しく、取材へのモチベーションも上がるのです。


路線データ
鶴見駅前まで
運賃:220円(IC216円)
所要時間:約18分