11月18日に、福岡県八女郡星野村の「星野村茶の文化館」へ研修に行った。

 星野村が玉露の3大産地の1つに飛躍した話、その取り組みとして村役場の先導と農家の努力は本当に素晴らしいと思った。

 さて、この文化館の目玉をご存知か?それは、「しずく茶」である。このお茶は、玉露をすするように飲み、僅かばかりの茶のしずくが口の中いっぱいに広がるのである。飲んだことが無い人は、是非一度試したほうが良い。きっと忘れられない味だと思う。感じ方は人それぞれだが、研修に赴いた5人はそれぞれに、今までに無い衝撃を受けたようであった。

 そこで考えた。そのインパクトを残す「必殺の一撃」が世知原茶に、県北茶産地に必要だと思った。星野村は確かに玉露3大産地の1つだ。しかし、星野村へ行っても記憶に残るのは茶園ではなく、やはり「しずく茶」だ。国道、県道沿いに茶園が無い県北地域で茶産地のインパクトを残すなら、味か何か、体験したお茶の一撃だろう。

 「必殺技」・・・幼少のころから憧れたこの言葉を、産地で使う時は近い。

茶の文化館

 世知原茶振興会は、本年度「コラボレーション企画」と銘打って異業種と連携し、新商品を開発している。商品化に至ったものは、今のところ1品(ジェラート)のみだが、年度末に向けて本格的に開発を進めている。

 当日11月16日は、2種類の商品について、じっくり3時間半検討した。写真は、正にその商品内容を決定する瞬間のひとつである。

 コラボレーション・・・担当者として、今年一所懸命に産地と所内で流行らせようとしてきた言葉、キーワードである。新しいものを作るときに、何も1から始める必要は無いのである。むしろ、コラボレーションには化学反応があると感じている。思いもよらない、何かが生まれそうな。

 手法には何も驚くことは無い。しかし、年度末に出来上がる世知原茶の新商品には驚いて欲しいなぁ。

茶振興会検討会

 11月10日、来るべき12月3日に開催予定の「第34回長崎県茶業大会 松浦お茶まつり」に向けて、松浦茶業部会と松浦市役所が準備会を行った。いよいよ、イベントの具体的な内容を固めなければならない、その検討会である。

 昨年は、世知原町で同様に「県茶業大会世知原お茶まつり」を実施した。実は、(どこどこ)お茶まつりと題して、一般市民の参加を呼びかける形になったのは、その世知原町大会からである。

 松浦市の茶産地の規模は30ha程度と世知原町の3分の1程度。世知原町が始めた市民参加型の大会を引き継げるのか、いささか不安もあった。

 しかし、松浦茶業部会は乗った、このイベント型大会の開催に。もちろん、松浦市役所の周到な準備があったことは言うまでもない。
 当日の会議は当初の予定を大幅にオーバーして3時間を越えた。それでも、けっして辛くなかった。なぜなら、本気で大会を実行しようとする気持ちで溢れていたから。

 きっと、成功するぞ、その手助けをできる限りやりたい、と強く思った夜だった。

松浦茶業部会

 「ながさきグリ茶研究会(愛称:グリ研)」は、県北地域の担い手8名で組織する自主的な勉強グループである。毎年、県で開催される茶園の審査会には、研修会として審査員に同行し、積極的に審査法や茶園の仕立て方を学んでいる。

 11月8日、例年以上に時間を掛けた審査に同行し、グリ研は更なるレベルアップに目覚めることとなった。

 担当者としては、今年の県北地域の茶園の状態が3年前に等しいくらいに‘悪い’ことを感じてきた。なにより5月から10月まで続いた干ばつは、樹勢を大きく奪ってきたからである。

 案の定、県北地域の茶園は、県下では下位を占めることになった。いや、結果を知る以前から、当日の研修でグリ研は皆、気づいた「今年は、他産地に負ける」と。

 大切なのは、何故負けたのかだ。ということで、研修会後の室内討議は白熱した。

 私は言った「干ばつの影響は大きかった」と。しかし、グリ研は言った「干ばつは、どこも同じ。足りないのは、干ばつに負けない茶園環境づくり、つまり‘土づくり’だ!」

 嬉しかった。今までも、結果が即座に見えてこない土づくりに、出来る人と出来ない人の取り組みの差があることは、再三指導してきた。しかし、不運ながらも、今年のような気象の時に、この差がハッキリ現れ、そして、グリ研は気が付いた。

 早速、来月早々には、土づくり資材(堆肥など)がグリ研会員の茶園に多く入る。グリ研は本気だ。

 担当者として、今年の結果にいつまでもヘコんでいられない。

 ・・・ちくしょう、来年は絶対見てろよ!

反省会

 今回は、これまでにあったコメントについて、回答を。

 決して、今までも無視してきた訳ではないので、ご容赦願います。

 まず、「世知原茶の再興方策」と「全国製茶品評会における産地賞に向けた行動計画」について。

 私は、気持ちに火がついた農家の「やる気」を挫かないこと、そして「やるぞー」と立ち上がった人達が産地のムードを牽引する体制づくりが、一番大切だと考えている。

 具体策は、立ち上がった人達の輪を、1年に1人でも多く拡げることだと考え、現場で取り組んでいる。

 ・・・そんなことで、産地が救われるのか?という関係機関の声もある。しかし、そんな地道なことが、僅かではあるが、産地の中の1地域のムードを変えつつある。地域には連鎖反応があると実感している。技術指導は、‘今から立ち上がろうとしている人達’と信頼関係を築くための、最初の一歩であると思う。

 また、産地賞という目標についても同様で、立ち上がった人達を繋げて、産地としての目標を掲げる大きなチャンスである。なにより、今優先的に活動していることは、「やるぞー」というムードづくり。次に、農家組織と生産基盤の強化を地域ぐるみで取り組む作戦の立案。そして、実行という順です。


 次に「田平茶がどうやって新規を取り込んだのか」について。

 単純に、遊んでいる土地の地権者が、新規茶業農家になっている。地権者の意欲をかき立てるまでに、長い時間と行政等による努力があったと聞いている。私が赴任した頃は、地権者が植えた茶園をどう管理すれば良いのか途方に暮れていた段階であった。よって、技術指導からの付き合いである。

 何度も挫けそうになったと書いたが、今では、植え付けからの投資分を回収する意欲が出てきた。


 「世知原茶に対して、これまでの指導に何が足りなかったのか」について。

 産地や農家の目標を、うまく示しきれなかったことと、農家の気持ちを昂揚することが足りなかったのではないかと、自己分析している。

 技術指導が農家との共通言語のようなものであることに、気づくのが遅かった。今は、その先にある経営理念やビジョンを多く語るために、技術指導があると感じている。また、上述のとおり、これから火がつく人達と信頼を築く手段だとも。


 最後に、このブログのタイトルと今後について。

 タイトルに関するコメントは非常に楽しく拝見させていただきました。シメシメです(^^)。

 何かを掲げないと文章が書き進まないので、歌のタイトルや歌詞を、勝手に引用しています。

 今後については、数名の方々からこのブログについて率直な感想を頂くことができたので、より読みやすい内容に変更する予定です。

 このブログをご覧になっている皆様、今後もよろしくお願いします。