デイサービスはエピソードの宝庫。 | 長女Aは、夢を見る。

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長女A(満50歳)
父と同居を始めてみた。

大学生の息子×2
父の愛犬
ワタシの愛猫

楽しいことばかりじゃないと
重々考えてのことだったけど

想定以上の毎日に
もう笑うしかないわけで。

いや、ほんとは泣いて怒ってばかりだけどさ。

 

 

 

うぉー

作ったお弁当を家に忘れた泣き笑い

 

たまにしか行かないコンビニは

 

 

 

 

 

 

 

 余計なものをついつい買っちゃうのが

罪なところ指差し

オイチカッタ♡

 

 

 

 

 

 

認知症の父との日々を書いています

現在、要介護1認定の父(77)との日々

 

認知症?と気づく少し前からのこと

レビー小体型認知症と診断を受けたあとのこと

今の日常のどーでもいいこと

 

書くことで

何かが変えられたらいいな、って

思ってるんでしょうね、ワタシは。
 

 

 

 

 

父が夕飯時に話す

その日のデイサービスの出来事には

印象深いものがいくつもあり、

「それで?それで?」って

ワタシが前のめりになることも笑

 

 

ついつい人に話したくなっちゃって

ワタシのいろんな場面での雑談ネタエピソードに

なりがちなんだけど(とても助かる)

 

 

その中でもワタシに

インパクトがあったやつをひとつにっこり

 

 

 

 

うちの父がデイサービスにすっかり慣れて

心から楽しんでいるんだなーと

感じていた11月末頃。

(徘徊などの問題行動が落ち着いた頃)

 

 

おじいちゃん「今日な、初めて来た人がおったんだけど」

 

 

デイサービスに新たに来た

利用者さんの話を始めた。

 

 

その人は、97歳だという。

 

 

「97歳で初めてデイサービスに来たの?」

 

 

「そうなんだ。97には見えない

すごくシャキッとした男の人で」

 

 

「へぇ、今まで家でずっと過ごせてたんだね~」

 

 

その方はうちの一本裏の通りの家の方だという。

父の口調はずっと

「すごいものを見た(聞いた)」という

感嘆が滲み出ていて。

 

 

その頃、これは父の言い分なので

ほんとうかどうかは定かではないのだけど

 

自分でも予想外に

デイサービスで社交性を発揮してしまった父は

新しい利用者さんが入るたびに

グループ分けのときには

父のところに新しい人が配置されるのだそうで

お世話係みたいな?

 

 

雑談の時間になって

父がいろいろ質問をしたりしたそうだ。

 

 

 

 

おじいちゃん「そしたらな、その人な。

昔、特攻隊員だったって言うんだよ」

 

 

 

 

ちょっと待てよ97???

父がその時点で76歳だったから

97-76で21歳年上(おおよそ父の親世代)、

父が昭和21年生まれだから

え?バリバリ戦争現役?

って話がその前段階であってのソレ。

 

 

 

仲間たちが

どんどん特攻隊として出動していく中

その方の順番が来る直前

 

 

 

戦争が終わったのだそう。

 

 

 

「6人くらいで椅子で円になって話してたんだけど

みんな聞き入ってしまってなぁ」

 

 

そりゃそうよ。

ワタシもそのお仲間に入れて欲しかった。

なんだかその父たちの情景が浮かんでしまった。

 

 

想像を絶する経験をしてきたんだもの。

そんな話を聴く

もはや戦後の子ども世代の父たち。

 

 

 

 

そんな話の最中。

 

 

 

夕飯時だったので

何を観るでもなくテレビがついていたのだけど

 

 

Mステの確か何時間SPだかがやっていたの。

 

 

福山雅治が出ていて

映画の主題歌の初披露かなんかだった。

 

 

その映画が

 

 

 

 

 

 

 

 

二度見したわ。

 

 

主人公が特攻隊の映画だった。

 

 

 

 

 

 

原作は人気小説?

 

 

 

ワタシは内容を知らなかったので

観たときは

おぅ、九重キュン久しぶり!映画!頑張ってる!

ってなったんだけど。

 

(注:水上恒司←岡田健史から改名

ドラマ『MIU404』の九重刑事役だったの)

 

気持ち悪くてすみませんw

 

 

映画の紹介映像がしばらく流れて

「………」ってなった。

 

 

戦争の題材なんだけど

これは、タイムリープもので

ファンタジーものね?

 

 

ワタシは父に

「これ…ちょうど特攻隊の話じゃん」

 

 

テレビを特に観ていなかった父は

映画の戦時中の衣装や風景を観て

「おぉ、そうだな」と言った。

 

 

「でも、なんか話が恋愛中心ぽいね。

(映画観ていない感想ですみませんアセアセ)

こういう映画観たら

その(97歳の)方は、どんな気持ちなんだろうか」

 

 

戦争はな!

そんな生易しいもんじゃねぇんだよぉぉぉ!

クソがぁぁぁぁ!

(なんて妄想)

 

 

「そうだなぁ」

 

 

その方にどこまでの話を聴いたのか

父の記憶が鮮明ではないのかはわからないけど

「いや凄かったぞ」

という話で

細かいエピソードとかは

それ以上聞いていないの。

今になって

ワタシなぜ突っ込んで聞いてなかった?と

思うけど

そのときはそんな雰囲気だったかな。

 

 

 

ただ、デイサービス帰宅の時間になっても

父のグループの話は止まらなくて

 

 

これも父の話なので

思い込みもあるのかもしれないけど

そのメンバーの帰りの車は

一番最後の時間にしてくれたと

言っていたな。

 

 

 

しばらく日が過ぎて、ワタシは興味があったので

「そういえば、あの97歳の方、

あれからもよく会うの?」

と聞いたら

 

 

父の表情が真剣な感じになって

 

「おぉ、それがな

あれから2回くらいは会ったんだけど

もうその人来んのだわ」

 

 

と言う。

 

 

「え?病気とか?やめちゃったとか?」

 

 

「来たときは『楽しいところですよね』って

一緒に話してたから

嫌になって来ないとかじゃないと思うんだがなぁ」

 

 

でも、と父は続けた。

 

 

「職員にな、聞いてみようかとは思ったんだけど

『あの人どうしたんですか?』ってな。

でも誰も何にも言わないし

なんか聞けるような感じでもなくてなぁ」

 

 

そうかぁ、って話は終わったんだけど。

 

 

 

ワタシたちには知る由もないわね。

 

 

 

というワタシの心に残る話。

 

 

 

デイサービス

父にはまだまだ元気に楽しんで

通っていただきたい。

 

 

 

次はどんなエピソードが?という

ヨコシマな思いも込めて。