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SANALAB - サナラボ

詞を中心に



窓の外 景色を這ってく粉雪
椅子の軋み音が 重たい瞼を擦れば
霞んだ景色も ふわぁっと澄んでゆく

今夜もチケットを神様に貰ったよ
ドアを開ければ ほら 響いてくる

覚束無い音を奏でるオーケストラ
凍えた掌が音色で充たされてゆく
君にとっては 当たり前の事なんだろうけど
うんと、あたたかいんだ


ただ泣くことでしか訴えられない君が
ほんのちょっとでも微笑めば
生きてることに感謝したくなる、
大袈裟かなぁ

君が奏でる音に どうしようもなく
救われていたんだって 遺しておきたいんだ

素敵な一枚を収めた胸のファインダー
君と君のママ 寝顔のツーショット
なんてことないはずの風景なんだろうけど
どうしようもなく 嬉しいんだ


雲間から星がこぼれて 五線譜を彩ってゆく


覚束無い音を奏でるオーケストラ
時に煩わしく思ってしまう音も
なんてことない 君の生きてる証
どうにも 愛おしくてしょうがない


written by SA7


今日泣いても 明日の何かは
保証などされない
当分続きそうな悲しみだよ、と
明日からのことを 疎んでしまう

僕は何も言わなくてもいいんだね
君は君の中からの言葉を待ってる

あなた自身を許す涙
その居場所を探してるの?
ただ、あなたが無事に
泣いていられたら いいのに


誰のせいにもしたくないから
自分を愛し辛いのかな
でも君を思って悩み悶える人の事も
そっと、後ででもいいから思い出してみて

正しくない事が正しい
そう思ったってバチにゃ当たらない

あなた自身を許す涙
その居場所を探してるの?
ただ、あなたが無事に
流せる涙であればいいのに


泣かないで、そう言おうか
泣いていいよ、そう言おうか
それとも どちらとも苦しいかな


あなた自身を許す涙
その居場所を探してるの?
ただ、あなたが無事に
流せる涙であればいいのに

ただ、あなたが無事に
泣いていられたら いいのに

いっそ身体は傷だらけでも
心は無事に 流せたら

微笑んでいられなくとも、せめて



written by SA7

そこではない、と 誰かに言われた気がした
今日も静かに開く やっぱり此処が居場所

仲間はずれを恐れて 周りと同じ絵の具で
隙間を塗りつぶしてゆく
誰も見ていない場所で


ここではない、と 思い始めてしまった
あと少し、もう少しだけ、と やりきれないまま

どんな喜びも成りを潜め
ただ過ぎ去るだけの時間を恐れて尚、
独りを好んでいたのは僕


雨宿り 拡がる灰色を眺めていた
手を加えた場所を探してもみるけど
すでに乾いて 他の誰かが重ねてしまった
忘れてしまえばいい
誰かに言われた気がした


うまくいかないね、なかなか。
その内 よくなるよね、まだまだ

何処にいたって探しものは自分の居場所
此処でなければならない理由は
どこにもないから


雨上がり 灰色のキャンパスに拡がる青
どこにいたって 僕は僕でしかない

誰に何を言われたって 何をされたって
それに倣う必要はないんだよな
忘れてしまってもいい
昨日の僕に言われた 気がした



written by SA7