マルコ5:36
イエスはその話している言葉を聞き流して、会堂司に言われた、「恐れることはない。ただ信じなさい」。
「壊れたものを元どおりに」(英文)2006年4月、ジェフリー・R・ホランド、十二使徒定員会
兄弟,姉妹の皆さん,どのような悩みを持っていようとも,どうかあきらめないでください。どうか恐れに屈しないでください。わたしはヒンクレー大管長の父,ブライアント・S・ヒンクレー兄弟の話を思い出すといつも胸がいっぱいになります。彼は,息子のゴードンがイギリスへの伝道に旅立つ際に別れの抱擁をした後で,マルコによる福音書の第5章にある次の短い言葉を書いた手書きのメモを渡しました。「恐れることはない。ただ信じなさい。」(マルコ5:36) 主は水の上を歩いて来られたあの夜,恐れる弟子のもとに急いでやって来るとおっしゃいました。「わたしである。恐れることはない。」ペテロは叫びました。「主よ,あなたでしたか。では,わたしに命じて,水の上を渡ってみもとに行かせてください。」キリストは,いつものようにこう答えられました。「おいでなさい。」ペテロはその性分から,即座に舟から飛び出し,荒れ狂う海に足を踏み出しました。主を仰ぎ見ていた間は,風が髪を巻き上げようと,波のしぶきが衣服のすそをぬらそうと,何の問題にもならず,ペテロは主の方へ歩くことができました。信仰が揺らぎ,恐怖にとらわれたのは,主から目を離して荒れ狂う波と足もとの暗黒の淵を見たときです。このときに初めて,ペテロは海に沈み始めました。恐ろしくなったペテロは叫びました。「主よ,お助けください。」
あらゆる問題や恐れを収め,落胆している人すべてに解決策をお与えになる主は,明らかにやや悲しみを感じて,おぼれかけている弟子に手を伸ばし,その手をしっかり握ると,優しくたしなめてこうおっしゃいました。「信仰の薄い者よ,なぜ疑ったのか。」(マタイ14:27-31)
孤独を感じたら,慰めが得られることを思い出してください。落胆したら,望みが得られることを思い出してください。心が貧しいならば,力が得られることを思い出してください。もうだめだと感じたら,元どおりになれることを思い出してください。
……
わたしたちすべて,特に心の貧しい人が,主のみもとに来て完全な者となれますよう,ナザレのイエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。


