あなたがたの負債について心配することはない。わたしはそれを返済する力をあなたがたに与えるからである。
この地と周りの地域にとどまりなさい。
「善を行うように導く御霊」(英文)1997年4月、L・トム・ペリー、十二使徒定員会
約1年間苦労した末に、カリフォルニアのある会社から「仕事の件で話し合いたいのでカリフォルニアまで来るように」との電話連絡を受けました。わたしは早速その会社へ行って交渉した結果、非常に良い条件で契約できることになりました。わたしはこの機会をとても喜んでいました。いったん家に帰って家族と相談してから返事をしたいと言いました。家に戻ると、家族とともに注意深く検討した結果、これは正しいことであって実行すべきだという結論に達しました。ところが仕事を引き受けることを会社に連絡しようとしていると、わたしはかつて聞いたこともないほど力強く告げる声を聞いたのです。それは「その仕事を断りなさい」というものでした。この声を無視できなかったわたしは仕事を断りましたが、残念な気持ちをぬぐい去れませんでした。なぜそのように言われたのか訳が分かりませんでした。2階の寝室へ行くと、ベッドに腰を下ろして聖典を開きました。何げなく開いた箇所が教義と聖約第111章でした。この章は当時わたしたち家族が住んでいたマサチューセッツ州で与えられた啓示で、唯一『教義と聖約』に収められているものでした。これらの聖句が文字どおりページから飛び出してきて、わたしの目に留まりました。
「あなたがたの負債について心配することはない。わたしはそれを返済する力をあなたがたに与える……この地と周りの地域にとどまりなさい。」(教義と聖約 111:5,7)
心に大きな平安が生まれました。それから数日もたたぬうちに、わたしはボストンで申し分のない条件の仕事を見つけることができました。そして数か月後に、当時大管長会の第一副管長であったハロルド・B・リー副管長を迎えて開く大会を主催するという特権にあずかりました。大会は大成功でした。わたしたちはリー副管長の言葉に感動しました。翌年の7月にジョセフ・フィールディング・スミス大管長が亡くなり、リー副管長が大管長に召されました。それから3か月後に、わたしはソルトレークへ来るようにとの連絡を受けました。そしてソルトレークへ向かうと、仕事を辞めて中央幹部になるようにとの召しを受けたのです。
もしあのとき、ボストンを離れてはならないと勧告する聖なる御霊に耳を傾けなかったとしたら、どうなっていただろうかと考えることがよくあります。
パーリー・P・プラットは、わたしたちにとって聖霊の賜物はどのような意味を持つかについて、次のように述べています。
「聖霊の賜物は、……あらゆる知的な能力を活発にし、生まれながらのあらゆる情感や愛情を豊かにし、伸ばし、拡大し、清め、知恵の賜物によって正しく使えるようにそれらを順応させる。また、同情心や喜び、好み、親近感、情愛などを刺激し、はぐくみ、高め、十分に発達させる。さらに、徳や親切、善行、思いやり、寛大さなどを喚起する。人の美しさや外観を磨く。健康、活力、生気、社交性を育成する。心身両面のあらゆる能力を活気づける。体力や精力を強め、活力を与える。要するに聖霊の賜物は、昔も今も、骨に髄を、心に喜びを、目に光を、耳に音楽を、すべての人に命を与えるのである。」(Parley P. Pratt, Key to the Science of Theology『神学を解く鍵』p.101)
