主はヤレドの兄弟に言われた。「あなたがたは、船の中に光があるようにするために、わたしに何をしてもらいたいのか。窓はばらばらに砕けるので、見よ、窓を付けることはできない。また、火を携えることもない。火の光を使って旅をすることはないからである。
「苦難の中で信仰により得る平安と喜び」2003年4月、ロバート・D・ヘイルズ、十二使徒定員会
主がヤレドの兄弟に,船を造る方法を教えられたことを思い出してください。家族が安全に大海を渡り,風や波から守られ,約束の地へたどり着くための船です。
船は不思議な形をしていましたが,この上なく安全でした。「さて,彼らの船は深みに沈められても,……彼らは少しも水による害を受けなかった。……海の怪物も彼らの船を裂くことができず,鯨も彼らの船を害することができなかった。」(エテル6:7,10)
しかし,船には光がありませんでした。ヤレドの兄弟はそのことを心配しました。家族を暗闇の中に閉じ込めたまま旅を進めたくはなかったのです。そこで,命じらるのを待つのでなく気がかりだったこのことを主に打ち明けました。「主はヤレドの兄弟に言われた。「あなたがたは,船の中に光があるようにするために,わたしに何をしてもらいたいのか。』」(エテル2:23)
この質問に対してヤレドの兄弟が出した答えは,彼自身の懸命な努力を要するものでした。ヤレドの兄弟はシーレム山に登って,「一つの岩から16個の小さな石を溶かし出し」ました。(エテル3:1)そして光を放つものとするために,石に触れてくださるよう主に願い出たのです。
親として、また指導者として、[主]がすべてのことを[お命じになる]のは適切ではない」ことを忘れてはなりません。(教義と聖約58:26)ヤレドの兄弟のように,家族の必要について注意深く考える必要があるのです。そして,それらの必要を満たす計画を立て,祈りによってその計画を主の御前に提示しなければなりません。信仰と努力を必要としますが,主の助けを求め,御心を行うときに,主は助けてくださいます。
主との間でこのような経験をした後も,ヤレドの兄弟は熱心に旅の準備を続けました。(エテル6:4参照)同じように,わたしたちも預言者の教えに耳を傾けなければなりません。生ける預言者は,生活を整えるよう繰り返し勧告してきました。すなわち,負債をん避け,食料や生活必需品を貯蔵し,什分の一を納め、適切な教育を受け,戒めに従って生活するのです。これらのきわめて大切な指示に従ってきたでしょうか。
The brother of Jared and the sixteen stones by Jorge Cocco Santangelo
