わたしはまた、御父がこう言われる声を聞いた。「まことに、わたしの愛する者の言葉は真実であり、確かである。最後まで堪え忍ぶ者は救われる。」
「キリストの教義を信頼する」2023年4月、エバン・A・シュムツ、七十人
ニーファイは,記録に最後の言葉を刻む作業を終えるところでした。「さて,わたしの愛する同胞よ,わたしはこれでわたしの言葉を終える」と記したのです。(2ニーファイ30:18)しかしその後間もなく,御霊はニーファイに,記録を再開して結びの言葉を書き足すよう強く促しました。そこでこの偉大な預言者は,聖霊の力強い影響の下,再び尖筆を手に取りこう刻んだのです。「しかし,これまで書き記してきたことで十分である。ただ,キリストの教義については少し述べておかなければならない。」(2ニーファイ31:2)
この「少し」(2ニーファイ31-32章参照)という言葉に対して,また,それらを書き記すようにとニーファイを駆り立ててくださった御霊に対して,わたしたちはどれほど永遠の感謝の念を抱いていることでしょう。キリストの教義に関するニーファイの論考は,それをよく味わう人々にとっての宝物となります。そこには,救い主のバプテスマの示現(2ニーファイ31:7-8参照)に加え,御自身に従い(2ニーファイ31:10参照),「〔御自身〕が行うのを見たそのことを〔行う〕」ようにとすべての人を招かれる御子の声(2ニーファイ31:12)が記録されています。また,キリストを信じる信仰を持って心から罪を悔い改め,救い主に従ってバプテスマの水に入る人は「聖霊を受ける。すなわち,そのとき火と聖霊によるバプテスマを受ける」というニーファイの証が含まれています。(2ニーファイ31:13)さらに,御父が証される声も聞こえてきます。「まことに,わたしの愛する者の言葉は真実であり,確かである。最後まで堪え忍ぶ者は救われる。」(2ニーファイ31:15)
