屈折矯正術後(LASIK,PRK,ICL,RK)術後の多焦点眼内レンズの度数設定は難しい。Haigis-Lや角膜後面の乱視の修正でも、矯正量が多い場合は度数が正確でないことがある。特に、非常に高度近視が強い場合は、眼球が大きいため、挿入レンズが回転することもあり、術後3か月でタッチアップでLASIKやPRKなどで修正を余儀なくされることがあります。

あらかじめ、きちんとしたカウンセリングをおこなって、度数が合わない場合はタッチアップをします。との説明がしてあれば問題ないですが、エキシマレーザーを持っている施設は現在、非常に少ないので屈折矯正手術を受けた患者さんは、その手術を受けた施設で多焦点眼内レンズの手術を受けるか、エキシマレーザーがあるかどうかを確認し、術後、タッチアップができるかどうかを確認する必要があります。基本、多焦点眼内レンズの不満の90%以上が度数ずれによる裸眼視力が十分でないことがほとんどです。

もし、エキシマレーザーを持たずに多焦点眼内レンズを挿入して度数が合わない場合、乱視の軸ずれだけであれば、レンズの回転だけでおさまりますが、度数が合わない場合は多焦点眼内レンズの度数を変更するために、レンズの入れ替えが必要ですし、その費用はクリニックの持ち出しになります。レンズの入れ替えで、さらなる乱視がでることもありますし、それから、他施設でタッチアップでは患者さんの印象が非常に悪くなります。ですから、その場合はエキシマレーザーのある施設にすぐに紹介することができる

システムをあらかじめ構築しておくことが肝要です。

9月29日、30日と志摩に行ってきました。一番印象に残ったのが四角い安乗埼灯台、ここから太平洋と的矢湾が見えます。波穏やかな的矢湾と比べ、太平洋は遠くに台風17号があったせいか、ものすごい迫力の波が打ちつけています。

対岸は浸食されて絶壁のようになり、波消しブロックの内側は的矢湾で波も静かで太平洋との対比が面白いです。的矢湾は昔は大きな川で隆起や陥没を繰り返し、今の的矢湾になったようです。

全国的にも珍しい四角い灯台は登れて、360度見ることができますが、風も強く波の荒い状況は足のすくむ思いでした。高峰秀子さん主演の映画「喜びも悲しみも行く歳月」の舞台になりロケが行われたようです。

 

 一時の暑さが落ち着いて、ようやく、患者さんも手術を希望してクリニックにいらっしゃるようになりました。

 白内障手術や黄斑上膜の硝子体手術もそうですし、後部硝子体剥離による硝子体混濁に対する硝子体YAGレーザーの希望者も増えています。

 飛蚊症は生理的なもので、放置が一般的ですが、硬いPVD(Posterior Vitreous Detachment)はやはり見え方に影響を及ぼします。皆さん、ネットで硝子体YAGレーザーをみて、当院を探し出し来院されます。勿論、全てできるわけではなく、硬くで硝子体手術をやる場合もありますし、柔らかくて適応がなく、高濃度水素吸入で脳での抑制に期待する場合もあります。先ずは、診察で硝子体YAGの適応があるかどうかを判定いたします。

100%の酸素で2気圧にすると通常100mmHg100mmHgの動脈血酸素分圧が700mmHg以上になり潜函病や網膜中心動脈閉塞症の治療に用いられていました。そうであるならば、網膜色素変性症の視機能にも良い影響があると思い、30年以上前に色変の患者さんに高圧酸素療法を施行したことがあります。手動弁や0.1だった視力が0.7や1.0になり、患者さんに大変喜ばれましたが、時間の経過とともに、視力は落ち、再度の施行では、そこまで上がらず、多くの酸素により、エネルギーを得て弱い炎が勢いよく燃えるのは、ロウソクの炎を早く消耗するだけだと気づき止めましたが、今から考えるとヒドロキシラジカルを増やしより血管を収縮させたということだと思います。ですから、その時に、高圧水素酸素療法でやっていれば、ヒドロキシルラジカルを水素が消したために、より良い成績を果たしたかもしれませんが、根本的な治療にはなりませんので、どうなのかわかりません。ただ、視力の延命はできたかもしれません。

酸素はミトコンドリアに働いてエネルギーをだすものですので、必要不可欠なものですが、人間には20%ぐらいがちょうどよいのかもしれません。高圧水素には、呼吸のこともあり、酸素は必要ですが、1気圧の鼻カニューラでの水素吸入では水素だけ吸入しても、周りから空気を吸い込みますので20%の酸素は体の中に入ります。そうであれば、鼻カニューラからあえて酸素を取り込む必要があるのかないのか、水から電気分解すると水素2:酸素1の割合で発生します。通常はそれを吸入するのですが、酸素だけ捨てれば水素のみ4%で吸入することも可能です。多くの酸素の吸入はヒドロキシルラジカルを増やすために不都合な面もあるので、水素だけの吸入にするか、酸素との混合ガスがよいのか、今後検討いたします。

 

 

 高気圧ルームに入り1.9気圧の高気圧状態を保った状態で水素4%、酸素50%の濃度ガスを吸入する治療です。

 高気圧下ではヘンリーの法則により通常気圧よりも多くの酸素と水素が体内へ取り込まれます。動脈酸素分圧は通常と比かして約6.5倍,645mmHgになります。酸素の取り込みにより発生する悪玉活性酸素(ヒドロキシルラジカル)を水素が取り除きます。

 現在、HBHOT(Hyper Baric Hydrogen Oxygen Therapy)を導入しているのは鳥取・萬クリニック・ウェルビーング、岡崎ゆうあいクリニック、金沢医科大学再生医療センター、名古屋・メドック健康クリニックなど少しずつ増えています。

 癌治療との併用(特に抗がん剤の副作用軽減)、新型コロナ感染後の後遺症状の改善、パーキンソン病の諸症状の改善など、多くに用いられます。

 私も岡崎ゆうあいクリニックで試してみました。昔の高圧酸素療法と比べると、非常にゆったりとした構造で、耳抜き(唾を飲み込んで耳をとうす)ができれば、全く問題ないです。加圧時間20分、減圧時間10分を含め60分から120分です。パーキンソンの人がHBHOTからでたあと、軽快に歩かれるのにびっくりしてしまいます。勿論、1~2週経過するとまた歩けなくなりますが、週1回あるいは週2回続けるそうですが、私としてはHBHOTで回復した後、通常の1気圧の水素吸入装置で夜間吸入するのが一番良いのではないかと思っています。

 

久しぶりに大阪市立東洋陶磁美術館に行きました。2年間の改修工事を経て、リニューアルオープン記念特別展「シン・東洋陶磁ーMOCOコレクション」で国宝油滴天目や国宝 飛青磁 花生をはじめとする安宅コレクションを中心とした

東洋陶磁美術館の全貌をみることができる展覧会です。9月29日までです。是非、この2つをみるだけでも価値があります。

行きは新幹線、帰りは難波から「ひのとり」に乗って戻りました。

 

 9月7日(土)ミッドランドスクエアオフィスタワー5階A会議室において、14時半開場、第1回ミッドランドMCセミナーが開催されました。水素体験会ということで水素吸入器としてへリックジャパン社製ET100,PF72各1台、ハイドライザー(呼気中水素測定装置)1台、血流スコープ1台、キャノン社製OCTA-1 1台により、水素吸入20分前後の検査が7名の参加医師を対象に行われました。

水素吸入により呼気中水素濃度が400倍近く増えていることを確認、人差し指の爪の生え際の皮膚の血流を血流スコープで確認し、血流が増加していることを確認、OCTAでで視神経周辺3×3mmのvessel density(dVD),黄斑周囲の3×3mmのvessel density(pfVD)を観察いたしました。

 その後16時より、セントラルアイクリニック渥美より、「眼科疾患における高濃度、高流量水素吸入の眼血流に対する効果」を30分講演、質疑応答後、MIE眼科の大澤先生による「硝子体手術の歴史、顕微鏡の照明系の変遷、最新の日帰り硝子体手術」の講演がありました。皆手術のきれいさに感動し、Heads up surgeryは遠隔ロボット手術が最終的な目標であることが述べられました。

 講演会終了後、ミッドランド4階の南翔饅頭店で懇親会が開催され、今後の水素の発展性、日帰り硝子体手術の未来などが話し合われ、皆さん満足げに帰宅されました。今回は、外科の先生も2名参加され、今後、外科で水素の治験をされるそうです。次回の講演会では、眼科だけでなく、いろいろな科の先生にも案内状をだして、高圧水素の話も取り入れ、会を大きくしようと思っています。今後、眼科で水素を取り入れた治療があちこちで行われることを希望しています。

実際の私の誕生日は9月2日(69歳)ですが、本日、朝のミーティングでスタッフからお誕生日のプレゼントを頂きました。私の愛犬くららの写真がちりばめられているお散歩バッグです。皆さん、ありがとうございます。毎日の散歩が楽しくなります。

ちなみに、くららは8月23日で13歳になりました。水素の伏流ガスを吸っているせいか非常に元気です。

昔の散歩は走り回って3㎞ぐらい朝夕でしたが、今は、ゆっくりと1.5kmをあっちに行ったり、こっちに行ったり、歩きます。

でも、嫌いな犬に逢うと元気に走って追っかけます。私はゆっくりゆっくりとリードを引きます。

AIに水素吸入と血流のことを聞いてみると、素晴らしい答えが返ってきました。ほぼ私が講演会でしゃべっていることと同じことを返してきます。

ヒドロキシラジカルを除去し、NOを増やすことにより血管を拡張し、血流を増やす。

メリット、デメリットを聞くと、メリットは副作用がない。

デメリットは法的整備が十分でないため、メーカーにより、きちんとしていない場合がある。カニューラの衛生的な面の問題も指摘、素晴らしい。日々進化しているAIに驚いています。

AIで文献を検索すると良いかもしれませんね。

 9月7日(土)第1回ミッドランドMCセミナーで水素の話をしますので、是非眼科医の皆さん、お越しください。実際に水素吸入を体験し呼気中水素濃度やOCTAによる網膜血管密度測定の変化を見ることができます。

TEL:052-587-4976(セントラルアイクリニック)

9月7日14時よりミッドランド5階会議室Aにて第1回ミッドランドMCセミナーを開催いたします。

今回は一般の患者様ではなく、近隣の眼科医の先生に、水素吸入を体験していただき、呼気中の水素濃度がどれほど増えて、網膜表層の血流が水素吸入30分前後でどのように変化するかもご自身の体で体験していただき、その後、私がこれまで集めた症例のデータ(緑内障、加齢性黄斑変性症、網膜中心静脈分枝閉塞症、網膜色素変性症など)の症例の水素吸入前後の呼気中水素濃度の変化、OCTAによる網膜血管密度測定を紹介します。また、吸入水素の量による差なども紹介します。

実際、標準治療でないもの、大学や学会で、一般的でないものに対しては、一歩引いて見ることが多いと思いますが、水素は本来誰もが、腸内にある水素産生菌により、体の中で発生し、体中に回っています。穀物の摂取量を増やすと産生される水素も増えます。

それが、年齢とともに、老化や酸化により水素産生菌が働かなくなり、体で酸化ストレスを生じ、いろいろな病気になります。

百寿者、100歳を超えて非常に健康な人の、呼気中の水素濃度を測定するととても高く、腸内で水素産生菌が活発に動いて水素を発生していることがわかります。我々は、あらゆる種類の酸化ストレスにさらされ、命をすり減らしています。

でも、一時の水素水のように開けた瞬間にボトルから水素がなくなっていたり、水中に溶ける水素の量は微々たるものでは効果がないのは当然です。自覚的な効果があったという話ではなく他覚的所見で、効果を実感してもらうために、ともかくも医療者自らが体験されることをお勧めいたします。

また、27GによるMIE眼科の大澤先生による日帰り硝子体手術の講演もあります。

9月7日の定員は、まだ数名は可能です。眼科医の皆様、あるいは眼科以外の医師でも構いません。