Bar BAKER お気に入り盤紹介317。 | 「Bar BAKER(バー・ベイカー)」のブログ。

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日野市・豊田駅北口「Bar BAKER(バー・ベイカー)」店主のブログです。ウイスキー、ジン、カクテルなど、こだわりの洋酒と音楽。落ち着いた空間で、一息つきませんか?
おひとりさま、初めての方、女性の方も、お気軽にどうぞ。

6月も折り返しですね。この週末は久しぶりに活気がありましたが、今月は全体的に客足が鈍く、厳しい状況が続いています。お客さんが来てくれないことには頑張りようもないので、みなさま、応援よろしくお願いします。

 

本日(16日)は、日曜日ですが当店は通常営業しています。昨晩遅くから雨が降りましたが、天気もこれから回復するようなので、お時間がございましたら、一息つきに来ませんか? お待ちしております。なお、来週の日曜日(23日)は、近所の店で料飲組合の総会があるので、会合の後、店に戻って営業する予定です。普段は隔週日曜日にお休みをいただいているので変則的になりますが、次のお休みは1週間先送りで6月30日(日)の予定です。

 

ここで音楽ネタでも。昨年6月5日に亡くなってしまったボサノヴァ歌手、ASTRUD GILBERTO、その元夫でボサノヴァ黎明期の立役者の1人でもあるJOAO GILBERTO(6月10日生まれ)に敬意を表し、ボサノヴァを世界に広めた大名盤を取り上げてみたいと思います。

 

 

「GETZ/GILBERTO」 (verve)

 

ジャズ界屈指のテナー・サックスの名手、STAN GETZと、ボサノヴァ黎明期の立役者たち、JOAO GILBERTO、ANTONIO CARLOS JOBIM、ASTRUD GILBERTOらが共演したアルバムで、ボサノヴァ音楽を世界に広めた大名盤です。参加メンバーは、STAN GETZ(テナー・サックス)、JOAO GILBERTO(ギター、ヴォーカル)、ANTONIO CARLOS JOBIM(ピアノ)、TOMMY WILLIAMS(ベース)、MILTON BANANA(ドラムス)、ASTRUD GILBERTO(ヴォーカル)で、1963年の録音であります。天才作曲家として名を馳せたJOBIMが作曲した名曲の数々を取り上げていますが、JOAOが繊細にギターを奏でつつ、囁く(ささやく)ように唄い、GETZの流麗なテナーが彩りを添え、そして作曲者JOBIM自身の素朴なピアノが絡むという、とても豪華な仕上がりになっています。最も有名なのが冒頭の「THE GIRL FROM IPANEMA(イパネマの娘)」でしょう。イパネマ海岸を歩いている美少女への届かない恋心を唄っているのですが、ポルトガル語パートはJOAOが唄い、英語パートは当時の奥さんだったASTRUD GILBERTOが唄っています。力の抜けた鼻唄スタイルで人気を博したASTRUDは、その後も歌手として大活躍することになります。軽快な「DESAFINADO」や「SO DANCO SAMBA」、寂しげな美しさのある「O GRANDE AMOR」など、名曲が目白押しですが、個人的に最も好きなのが「CORCOVADO」です。冒頭の英語パートのASTRUD、続くポルトガル語パートのJOAO、それぞれの唄も素敵ですし、GETZのテナーも安定の味わいがありますが、間奏に入るJOBIMの素朴なピアノがとてもいいのですよ。静かな夜を思わせるような美しいメロディ、そして、生きる意味を見出したという歌詞まで美しい、素晴らしい曲だと思います。この曲には「QUIET NIGHTS OF QUIET STARS」という英語詞もありますが、とくに最後のパートが秀逸で、大まかに訳すと「これが私が望んでいた場所 命の灯が尽きるそのときまで あなたがそばにいてくれる / 孤独で道に迷い 人生は苦くて悲劇的なジョークのようなものだと思っていた私が 生きていく意味を見出すことができた 愛するあなたとともに」といった感じです。とても素敵な歌詞だと思いませんか。「THE GIRL FROM IPANEMA」、「CORCOVADO」は、数多くのアーティストたちがカヴァーしているので、いろいろ聴き比べてみるのも楽しいですよ。

 

おまけ。

 

最近の鉢植え。以前、いつもの花屋「フローリスト鹿島」さんにて、母の日商戦の見切り品を買ってきたカーネーション。終わりかけていた花も散って4分の1近く枯れてきたけれども、その後も粘り強くお世話していたら、復活してきましたよ。再び咲いてくれて何だか嬉しいです。

 

 

Bar BAKER

 

日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107