ここで、ひとつお知らせです。前回(8月)、当店も参加した地域活性化のイベント「豊田ふれあいフェス」の第3回が11月8日(土曜日)に開催されることとなり、当店もまた参加することになりました。前回とは異なり、今回は11:00~16:00にかけて、昼間の開催となります。お近くの方は、お越しいただけると嬉しいです。詳細は、後日、別記事で載せますので、もうしばらくお待ちください。
恒例のレコード紹介に戻りますが、今回はCHET BAKERへ捧げられたレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、カンザスのCHETとの異名をもつトランぺッターとCHETの旧友のドラマーによる1枚であります。

「SOUVENIR」 (master jazz artist)
カンザスのベテラン、PAT MORRISSEY(トランペット)と、KEN BARRY(テナー・サックス、フルート)の2人をフロントに据え、CHETとの共演も多い名手、HAROLD DANKO(ピアノ)、PHIL BOWLER(ベース)、CHETの旧友、ARTT FRANK(ドラムス)によるリズム隊を加えたクインテット編成で、おそらく1999年の録音であります(録音日の記載がないため詳細は不明です)。PATのプレイは、ミュート(弱音器)を多用するところは違いますが、繊細な演奏スタイルはCHETに近いです。冒頭の「BEATRICE」は、とても繊細で美しい演奏だと思いますよ。またCHETを偲ぶオリジナル曲「LONELY WALK」は、タイトルが示すように繊細で寂しげなメロディが印象的です。ピアノのHAROLDは、CHETとの共演も多く、1987年の来日公演も同行していました。派手すぎず地味すぎず、適度に間を活かしたプレイは流石です。そして、本作の陰の主役ともいうべきなのが、ドラムスのARTTでしょう。彼は、CHETが麻薬のトラブルで歯を失って演奏できなかった時期にも寄り添ってくれた親友の1人であり、包み込むようなやさしいドラミングで、CHETから信頼されていたドラマーです。本作でも、強い主張はないものの、バンド全体をよくまとめています。「I’M OLD FASHIONED」において、珍しくヴォーカルを披露しているのはご愛嬌です。また、彼は昨年CHET BAKERとの思い出を綴った回想録「THE MISSING YEARS」を出版しました。1960年代後半から70年代にかけてのリハビリから復帰へのCHETの苦闘の時期を事細かに描写していて、興味深い1冊ですよ。ちなみに、「ARTT」とTを重ねるのは、「ART」という名前が多いので、区別するためにCHETが言い出したことに由来するそうです。演奏のほうに戻ると、「SOLAR」のみ、ARTTの娘、KATHY FRANKがドラムスを叩いているのも注目です。本作は、CHETとのつながりの深い2人が参加していることもあって、CHETへの愛に溢れた素晴らしいトリビュートになっていますよ。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107