さて、今回はCHET BAKERへ捧げられたレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、人気女性ピアニストによる弾き語りのアルバムであります。

「I THOUGHT ABOUT YOU」 (concord)
ブラジルのELIANE ELIAS(ピアノ、ヴォーカル)によるトリビュートで、MARC JOHNSON(ベース)、STEVE CARDENAS(ギター)、VICTOR LEWIS(ドラムス)らを加えたカルテット編成がメインで、おそらく2013年の録音であります(録音日の記載がないため、詳細は不明です)。まず、ELIANEの端正なピアノと低く落ち着いたトーンのヴォーカルが印象的です。BILL EVANS(ピアノ)のレギュラー・トリオの最後のベーシストとしても有名なMARCは、ELIANEの夫でもありますが、骨太なベースで全体を支えています。キレのいいリズムを刻むドラムスのVICTORは、CHETとも共演歴があります。豪華なメンバーなので、リズム隊もとても聴き応えがありますよ。「THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU」など、3曲で柔らかな音色のトランペットを聴かせてくれるのは、RANDY BRECKERです。CHET BAKERは、ブラジルの代表的な音楽様式のひとつであるボサノヴァに大きな影響を与えたことでも有名ですが、やはりELIANEもその点を意識していて、バラード曲の「EMBRACEABLE YOU」をボッサ調のリズムで演っています。「いろいろな感情や愛の様相を語るように、代表的なバラード曲だけでなく、様々な曲を選んだ」というELIANEの言葉通り、CHETが演奏したスタンダード曲から選曲しているものの、タイトル曲にもなっている「I THOUGHT ABOUT YOU」や「GIRL TALK」など、CHETのレパートリーとしては珍しい曲も取り上げていて興味深いですよ。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107