さて、今回はCHET BAKERのレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、旧友のピアニストとの共演で、日本のレコード・レーベル制作の1枚であります。

「SEPTEMBER SONG」 (marshmallow)
CHET(トランペット、ヴォーカル)、DUKE JORDAN(ピアノ)、JESPER LUNGAARD(ベース)によるドラムレス・トリオ編成で、1983年の録音であります。ピアノのJORDANは、CHETとは1950年代からの知り合いで、ともにCHARLIE PARKER(アルト・サックス)によってジャズ界に引き立てられたという共通点があります。彼のピアノは音数を抑えてスペース(空白)をうまく用いたスタイルで、CHETとの相性もとてもいいです。JESPERは、デンマークの腕利きベース奏者で、ドラムレスでの演奏も力強くこなしています。ドラムレス編成のため、メンバー間でお互いにスペースを残して演奏していることがよくわかります。曲目をみると、アルバム・タイトルにもなっている「SEPTEMBER SONG」は、ヴォーカル入りと、唄なしのインスト・ヴァージョンの2つが収録されています。CHARLIE PARKERのオリジナル曲「BARBADOS」も演っていますが、PARKERと共演していた若いころを振り返りながら録音したのかもしれませんね。個人的に最も好きなのが「BUT BEAUTIFUL」です。CHETのレパートリーとしては珍しい曲ですが、繊細なヴォーカルとトランペットで奏でられる美しいメロディは、聴き応えがありますよ。また、上にも少し書きましたが、このレコードは日本の音楽プロデューサー、上不三雄(じょうふ・みつお)さんが主宰するマシュマロ・レーベルから発売された3部作のなかの1枚であり、CHETのアルバムとしては初めての日本人制作のレコードとしても知られています。他の2枚も、またの機会に紹介してみたいと思います。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107