表題のように思っていらっしゃる方、多いのではないでしょうか。
 UKはUnited Kingdom。イングランド(England)、 スコットランド(Scotland)、ウェールズ(Wales)、北部アイルランド(Northern Ireland)の連合王国という意味です。サッカーやラグビーなどのワールドカップでは、別々に出場してきますもんね。

 私も、80年代の中学・高校時代にブリティッシュロックが好きになり、ウェールズ出身のバンドも少しは聴いていました。
   どんなバンドかって? マニック・ストリート・プリーチャーズ(Manic Street Preachers)、ウェールズ語のアルバムも出していたウェディング・プレゼント(The Wedding Present)、それからスーパー・ファーリー・アニマルズ(Super Furry Animals)など。
 ただ、どうしてもイングランドやスコットランドのバンドの方が多くて、留学前まではウェールズのことを気にとめたことがありませんでした。

 最近、大学院準備コース(カーディフ大学では、Bridge Programmeといいます)の英語リスニングの授業で教わったウェールズにまつわるデータを、復習がてら、ここにまとめてみたいと思います。

 Cardiff has been the official capital of Wales since only 1955.
  カーディフはウェールズの首都です。ウェールズ最大の都市ということで、1955年に指定されたそうで、「ヨーロッパで最も新しい首都」が代名詞になっています。

 This city of 270,000 people is prosperous , with a large university and an extraordinary castle.
  人口は27万人。この「大きな大学」というのがカーディフ大学で、ビジネススクール(経営大学院)やジャーナリズム大学院など、多くの分野で英国のトップクラスの学生数は3万人を超えます。私たち留学生International Studentsだけで、3千人以上ということです。おそらく地元の外貨獲得の重要産業となっているでしょう。

 特別なお城というのは、カーディフ城(Cardiff Castle)のことです。市の中心街にあり、この街のシンボルです。まだ中には入ったことはないので、また今度、天気の良い日に行ってみます。

 Wales has some extremely beautiful scenery, but also some of the most depressing coal-mining towns.
  豊かな自然で国立公園もいくつかありますが、かつての炭坑の街というイメージが根強いようです。

  Cardiff was once the world's busiest coal port, producing one third of the world's coal.
  The city was heavily bombed during the Second World War, because of its strategic importance.
  英国産の石炭は質が良く高価で、日露戦争の日本海海戦の時も軍艦が積んでいて、敵艦隊接近の速報を受け、「もったいない」と残念がりながら余分な石炭を海に捨てた――と司馬遼太郎の「坂の上の雲」で読みましたが、もしかしたらウェールズ産だったかも。

 More than 50% of the pits closed during the 1930's, and the last large mine in Wales closed in 1994.
 そういえば、サッチャー、メージャー両首相の保守党政権時代に炭坑閉鎖がどんどん進みましたよね。

 The major industry in Wales these days is tourism, which accounts for over 10% of jobs in the region.
   今は観光、そして農業が主要産業です。サッチャー政権の誘致もあって、「北部ウェールズには、かつてソニーやパナソニックの工場が進出して日本人もいたけど、 大半がもう撤退してしまった」と、買い物に行った地元のアジア食品店の韓国人店主が教えてくれました。みんな賃金の安い東欧に出て行ったとか。寂しい話ですが。

 ちょっと長くなってきましたので、続きは【後編】で。

 
 

  

 きのう10月9日(火)、UKに来て初のライブを堪能しました。
 なんと、我がふるさと、大阪が産んだ伝説的なガールズ・ポップ・バンド「少年ナイフ」が、ヨーロッパツアーでカーディフにやってきたのです!
 はるばる来てはるんやから、と、同じ寮に住む日本人の留学生(26歳)を引き連れ、中心街にあるライブバーに出かけました。

 少年ナイフは1981年結成で、昨年30周年を迎えました。結成メンバーの山野直子さん(ボーカル・ギター)が率いて、90年前後から海外も精力的にツアーしています。「ニルヴァーナ」のカート・コバーンら、多くの欧米のオルタナティブ系ミュージシャンに愛され、海外にも多くのファンがいます。カーディフには昨年も来ていて、なんと4年間で3回目の公演になるそうです。

 午後9時すぎに着くと、すでに前座バンドの演奏は終わっていてグッドタイミング。「少年ナイフ」の3人がステージに現れると、会場は大熱狂。初期パンクサウンドに忠実ながらも、欧米の女性には出せない「女の子」テイストが加わった、ソリッドでカラフルな万華鏡のようなサウンドで、カーディフの観客を魅了しました。

少年ナイフ・ライブ

 「コブラvsマングース」「Bear Up Bison」、懐かしくて良かった~ 屈強そうな男性が首を振りながら踊りまくっているのが印象的でした。

 公演後は、3人自らCDやTシャツなどのグッズを即売し、ファンとのフォトセッションを繰り広げました。私も、新作アルバム「ポップ・チューン」(£10=約1300円)とTシャツ(£15=約1950円)をお買い上げ。だって、ライブのチケット£10だけじゃ申し訳なくて。

  新作にサインもしてもらって、記念写真もばっちりポーズを決めてもらって。大満足!

 余韻に浸りながら、きょう昼食後に中心街を歩いていると、一人町歩きをしている直子さんを発見! 声をかけると、「今日の公演先のブリストルまではクルマで1時間なので、ちょっと観光中。きれいな街ですね」とのこと。カーディフや大阪地元話を立ち話しして、お別れしました。いやあ、本当にかわいらしい方でした。

  どんなサウンドかは、BBC Radio6のスタジオセッションをお聴きください。
http://www.bbc.co.uk/programmes/p00z9l7k

 「少年ナイフ」がロックファンにとって、どれだけすごい存在か。それはこのBBCのサイトで読んでみてください。
http://www.bbc.co.uk/programmes/b01n21cw
 The hardest working ladies in pop punk are back in session tonight! Must be Shonen Knife! ってあるけど、本当なんですよ。だって、今回のツアースケジュール、26日間で23公演! 7日からはオフなしで13日連続なんですから。直子さん、りつこさん、えみさん、くれぐれもお体を大切に!

 41歳の新聞記者です。40歳になろうという頃、海の向こうにあるジャーナリズム大学院を知り、留学を志して第一歩を踏み出しました。





 やってきたのは英国、ウェールズ(Wales)の首都・カーディフにあるカーディフ大学(Cardiff University)です。このコンパクトで美しい街で、見聞きして心に残ったことを綴ってみたいと思います。





 海外大学院をめざす中年の奮闘記、ささやかな異文化批評を目指しつつも、気がつけば大好きなブリティッシュロックの見聞録になっていたりして……。





さて、9月から会社を休職し、入学手続きや自宅の引き払いなどに追われ、ロンドン・ヒースロー空港からバスでカーディフに到着したのが9月20日。生活環境を整えることで追われていたら、ちょうど3週間がたっていました。その間にも、学校の諸行事や旅行などを精力的にこなしてきました(って、なんか政治家みたい?)。ある程度まとめたうえで、ここで随時ご紹介していきますね。





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