CLICK“チェボンギュンの顔の骨の
エラ削り手術後
皮質折骨術の副作用
感覚低下、神経損傷
今日は一番多い手術
顔の骨であるエラ削り手術の時
下顎角折骨術と共に
一般的に行われる
皮質折骨術後に発生する
感覚低下および感覚異常
神経損傷に関するお話です。
角張った顎を縮小する時
骨と肉に分けて考えましょう。
まず、骨の方は
下顎角折骨術がメインで
皮質折骨術はオプションです。
そして、肉の方は
筋肉と脂肪があります。
このうち、皮質折骨術は
整面効果が良いということで
むやみやたらに
施行することが多いです。
私もすべての患者に
必ず皮質折骨術を行います。
細長く美しく見せたいですから。
しかし下歯槽神経の位置によって
無理に切り込むと
神経にダメージを
与えることがあります。
私の場合
皮質まで削除する
特殊な器具を使用しますが
一般ののこぎりで
切る方もいらっしゃるようですし
また神経の位置を考慮せずに
切る方もいらっしゃるようです。
最近輪郭手術後に
痛みを訴える方が多いです。
以下のリンクを
クリックしてください。
この患者は
エラ削りの手術と
その他の輪郭手術を受けましたが
感覚は両側どちらも
落ちています。
特に左側がさらにひどく
落ちています。
そこで私の所に訪ねてきましたが
上の正面の写真を見ると
比較的、細面になっています。
顎の先も細くなっていて
この写真では
異常がないように見えますが
下顎周辺の矢印の部分が
ちょっと凸凹しています。
滑らかではないので
この部分を詳しく
見なければなりません。
CT撮影で見てみましょう。
横から見ていただくと
滑らかに切られていない点を除けば
そんなにケチをつけるほど
悪い手術ではありません。
ただし、丸の部分の陰影が
均一ではありません。
それは骨の厚さや密度が
均一ではないということで
スムーズに切れなかった
ということでしょう。
CTでしっかり見てみましょう。
下顎角折骨術の後
感覚が鈍くなったり
全くなくなったりする場合は
だいたい神経線が切れてしまって
いるのが原因ですが
この患者の場合は
神経線は正常だと思います。
しかし、なぜ
感覚が落ちてしまったのか···。
まず下顎角が過剰に切られて
神経が切断されたとは思えません。
下の写真で、青色の矢印が、神経線が走っている部分を示しています。
ところが上の患者は
神経線が正常に見えています。
ではどんな原因で
感覚が落ちているのか。
CTでよくよく調べてみます。
患者に症状が現れたら
いつも鷹のような鋭い目で
原因を探さなくてはなりません。
見ていたレントゲン
見ていたCTを
もう一度見直して
必ず原因を探し出して
解決しなければなりません
患者のCTを前から見ると
矢印で示す部分が少しデコボコに
凹んだように見えます。
前顎は細くしましたが
骨を切り取る方法で
やったようです。
話がズレますが
「顎の先を削ったり細くしたりする時
端の骨を切って捨てる方法は
絶対にしない方がいいです」
と、以前、お話しました。
理由は後で機会があれば
申し上げます。
次に側面を詳しく見ます
横から見ると
患者さんの右側の下顎角部位に
穴が空いています。
赤い矢印が示していますね。
まるで下歯槽神経が
通っている道のようです。
なぜこんなことが
起きたのでしょうか。
下の青い丸は
顎先神経が出てくる顎先の穴で
正常な解剖学的な構造です
患者の左下顎の各部位にも
赤い矢印が示すように
穴がポツポツ空いています。
なぜこんなことが
起きたのでしょうか。
またこのような穴のせいで
感覚が落ちてしまったのかも
チェックしなければいけません。
繰り返しますが
上の青い丸は
顎先の穴から神経が通る
正常な穴です。
下顎角になぜ穴が開いて
実際にこの穴によって
感覚が低下したのか…
確認のため
CTの断面写真を見ます。
上下の断面写真をご覧頂くと
赤色矢印が示すように
神経管が開いています。
神経管は、神経が通る道です。
このような神経管が
開いたということは
神経が露出したという話で、
神経が露出するだけでなく
神経損傷になることもあることを示しているんです。
下顎角部位で
下歯槽神経の経路を研究した論文が
たくさんあります。
実は下顎角折骨術の為の
研究ではなく
SSROまたはBSSOという
下顎手術のために
研究が多くなされたのです。
この部位の神経の位置が
人によってそれぞれ違います。
ある方は奥に位置し
またある方は今日の患者のように
端に位置します。
このように神経が
端に位置する時
皮質折骨術をするからといって
皮質を切り取り
さらに画期的な効果を得ようと
過度に折骨した場合
このように神経が露出したり
傷を負うことになります。
それにこの患者のように
神経が外側にあると危険なんです。
下顎角折骨であれ
両顎手術であれ
手術前にこのような神経の位置を
必ず確認して手術をすれば
安全に副作用なく
終わらせることができるでしょう。
ですが
いくら神経の位置が
外側であれ、内側であれ
皮質折骨術は文字通り
皮質に限らなければいけません。
このように限られた皮質折骨のため
皮質だけを折骨するために
考案された機械もあります。
上で下顎角における神経の位置は
両顎で発達したと言ったように
この部分の神経解剖については
自信がありますが
皮質だけ折骨するという
特殊な工夫が施された機械を
使用します。
そうすれば皮質折骨術で
神経が損傷することはありません。
上下の写真を御覧頂きますと
両側の神経管が開いています。
ところが患者の左側を見ると
神経管が開きすぎて
なくなっていました。
神経管がなくなったということは
神経が骨から完全に出て
切断されているかもしれませんし
あるいは神経が骨にだけしか
かかっていないかもしれません。
繰り返しになりますが
レントゲンであれCTであれ
骨の影なのであり
神経管に押されて
神経が損傷を受けたか
あるいは受けていないか
類推するのであって
神経自体を
見れるわけではありません。
この患者のように
神経管がなくなって
神経が切断されたのか
それともギリギリ大丈夫なのか
分からない時は
臨床症状と伴わせて判断します。
神経に直接入って確認すれば
一番いいのですが
それはできないので…
今日はエラ削り手術の中でも
皮質折骨術後の副作用である
神経損傷による感覚低下について
ご説明しました。
要約すると
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今日のオマケ
みんなが好きなラーメン屋!
ラーメンだけでは物足りなくて
ギョーザまで…