1月24日に全米アカデミー賞ノミネート作品が発表されました。
主要8部門で9ノミネートされているのが、1月27日から公開されている「イニシェリン島の精霊(原題:The Banshees of Inisherin (2022) - IMDb)」です。
なんと、主要8部門で9ノミネート!!
作品賞
監督賞 マーティン・マクドナー、
主演男優賞
パードリック役 コリン・ファレル、
助演男優賞
コルム役 ブレンダン・グリーソン、
助演男優賞
ドミニク役 バリー・コーガン、
助演女優賞
シボーン役 ケリー・コンドン、
脚本賞 マーティン・マクドナー、
作曲賞 カーター・バーウェル、
編集賞 ミッケル・E.G.ニールセン
サイト:
The Banshees of Inisherin (2022) - IMDb
イニシェリン島の精霊|サーチライト・ピクチャーズ公式 (searchlightpictures.jp)
ニュース:
『イニシェリン島の精霊』第95回アカデミー賞®<主要8部門9ノミネート>! (searchlightpictures.jp)
参考:
概要
第74回ヴェネチア国際映画祭で脚本賞、続く2017年度トロント国際映画祭で最高賞の観客賞を受賞、さらに主演のフランシス・マクドーマンドに2度目のアカデミー賞主演女優賞をもたらし、その年、映画ファンを最も興奮、震撼させた傑作『スリー・ビルボード』から5年。いまなお演劇界・映画界の最前線に立つ鬼才マーティン・マクドナーの全世界待望の最新作。 本作の舞台は本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りのこの平和な小さい島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできたはずだった友人コルムに突然の絶縁を告げられる。急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからない。賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするが、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされる。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立つ。その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が待っていた…。
出典:イニシェリン島の精霊|サーチライト・ピクチャーズ公式 (searchlightpictures.jp)
感想
キャラクターが立っている。
デビッド・リンチ監督の「ツイン・ピークス」を彷彿とさせるほど、変人ぞろい…。読書家のシオバンを除いて、パードリックとコルム、ドミニク、ドミニクの父の警官、パードリックがミルクを売りに行く小売店兼郵便局の文盲の店員、そして、異様な存在感をはなつマコーミック夫人…。
ロケーションがすごい。
嵐が丘を彷彿とさせる荒野
出典:The Banshees of Inisherin (2022) - IMDb
背後の絶壁に怖さましまし…
出典:The Banshees of Inisherin (2022) - IMDb
以降 ネタバレ です
出典:The Banshees of Inisherin (2022) - IMDb
写真はないけど、異様な存在感なんです。ツイン・ピークスの丸太おばさんに匹敵します。パードリックに「まもなく二人の死体がでる」と予告し、ことあるごとにパードリックとシボーン兄妹にゆっくり手招き。それは、この世のものではない感じでした。
バンシーが欲した二人の死体。それは、シボーンに言い寄ろうとしたドミニクとロバのジェニー。ロバといっても、ジェニーはパトリックにとってはかけがえのない友人でした…。
万人受けはしない内容ですが、イギリスが好きで、IRAやアイルランド紛争に興味がある人は当時の雰囲気を知るのに、いい資料になるかもしれません。
私はというと、閉塞的な社会の人々と都会から来た人の軋轢を描いた溝口正史氏の小説や映画が思い浮かび、世界観に浸っていました。もし、続編でドミニクの水死体を調査するための捜査官がもし呼ばれるとしたら、どんな人でしょうか。金田一耕助的な人か、はたまたクーパー捜査官みたいな超美形だったらいいなぁ~。
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