例年のアカデミー賞に比べて、
笠井アナによると、「衝撃のアカデミー賞」だったそうで…。
どういうことだったかというと、異例づくしだったそう。
・トリは主演男優賞、しかも受賞者スピーチなし(・_・;)。
・初の有色人種の女性監督が監督賞受賞
・初の韓国籍の俳優の演技賞受賞
・主演男優賞のアンソニー・ホプキンスの受賞は最高齢
■今回の結果
作品賞:『ノマドランド』
監督賞:クロエ・ジャオ『ノマドランド』
主演男優賞:アンソニー・ホプキンス『ファーザー』
主演女優賞:フランシス・マクドーマンド『ノマドランド』
助演男優賞:ダニエル・カルーヤ『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』
助演女優賞:ユン・ヨジョン『ミナリ』
国際長編映画賞:『アナザーラウンド』(デンマーク)
脚本賞:『プロミシング・ヤング・ウーマン』
脚色賞:『ファーザー』
音響賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』
編集賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』
撮影賞:『Mank/マンク』
美術賞:『Mank/マンク』
衣装デザイン賞:『マ・レイニーのブラックボトム』
メイク・ヘアスタイリング賞:『マ・レイニーのブラックボトム』
作曲賞:『ソウルフル・ワールド』
歌曲賞:『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』“Fight For You”
視覚効果賞:『TENET テネット』
長編アニメ映画賞:『ソウルフル・ワールド』
長編ドキュメンタリー映画賞:『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』
短編実写映画賞:『隔たる世界の2人』
短編アニメ映画賞:『愛してると言っておくね』
短編ドキュメンタリー賞:『コレット(原題)』
■ご参考
ノマドランドは今回主演女優賞を獲得したフランシス・マクドーマンドさんが「ファーゴ」以来好きな女優さんだったので、4月1日映画の日に仕事を早退して鑑賞しました。
ノマドランドオフィシャルサイト
■ストーリー
企業の破たんと共に、長年住み慣れたネバタ州の住居も失ったファーンは、キャンピングカーに亡き夫との思い出を詰め込んで、〈現代のノマド=遊牧民〉として、季節労働の現場を渡り歩く。その日、その日を懸命に乗り越えながら、往く先々で出会うノマドたちとの心の交流と共に、誇りを持った彼女の自由な旅は続いていく──。
■感想
ノマドランド以外は見ていなかったので、受賞予想はできなかったけど、ノマドランドをすすめたら、みんなが見てくれて、そして、感想がとても面白かったです。
友人A:「人生とか、働くこととか、人との関わりとか色々考えさせられていた所でした。深いところに突き刺さる映画でした」
友人B:「なんかもう…他人事では無い」
などなどもろもろ
----以降ネタバレ----
私はというと、フランシス・マグドーモンドさんは怖い役ばっかりやっているので、「何か起こるんじゃないかとドキドキヒヤヒヤ」。
ノマドは遊牧民ことを指すそうです。フランシス・マグドーモンドさんが演じるのは、ファーンという名前の未亡人。不要な家具類をトランクルームにおいて、家族の思い出をキャンピングカーに詰め込んで、季節労働の現場を渡り歩く生活に入ります。
始まりはクリスマス商戦のAmazon。そして、ノマド同士のキャンプに入り、情報を仕入れて渡り歩く。
その中で、いろいろトラブルが。パンクしたり、体を悪くしたり…。心にしみたのは、不死の病にかかった仲間の一人スワンキーが、「アラスカにいって燕が飛び立つのを見たい」といって、アラスカに旅立っていくところ。
あるとき、不意にツバメが飛び立つシーンがライブでスマホに流れてきます。
「生きる」、「生きたい」、「生」の先にある「死」。
生死のリアル、土に還っていく遺体や排泄物がそのまま匂ってきそうでした。
ファーンさんはノマド初心者で、どことなく心もとない感じです。だから、「どこかで行き倒れにならないか」、「仲間に裏切られるんじゃないか」、「駐車場高すぎ」、「修理代高すぎ」とか、ドキドキしながら見ていました。
でも、みんな優しいんです。
「アメリカ発の映画で、癒された」のは初めてでした。アカデミー賞をとったからというわけではないんだけど、人のやさしさや思いの深さを感じました…。