ちょうどコロナ禍の中、全国を巡回しているこの展覧会。
ガンダムつながりで横浜美術館にこないでしょうかね…。
■ガンダムファクトリーヨコハマ
開会式の当日、富野さんが鬼滅の刃についてこんなふうにお話されたそうです。
(抜粋ここから)
「子どもが見るからこそ、全身全霊をかけて物語を作っている」と話します。時には、主人公の大切な家族すら死に追いやるような筋立てもありました。現実の厳しさを突きつける非情な展開。「大人はストーリーに多少の不具合があっても自分で話を補って理解してしまう。ところが、子どもはそうじゃない。描かれたものを純粋に受け止めてしまう。だからこそ物語に妥協は許されない。全身全霊をかけて作っている」。
(略)
「全身全霊」をキーワードにインタビューは、映画の興行成績が日本一となった漫画「鬼滅の刃」にも及びました。富野さんは「コミックは6巻まで読んで、『鬼滅の刃』の作者も全身全霊をかけて描いているのが伝わった。本気の物語は相手に通じる」と述べ、人気漫画の「ONE PIECE」も同様との見方を示しました。
(抜粋ここまで)
大正時代の生活様式や背景、また誰にそれを説明させるかをよく練られていますよね。作者一人では、ここまでにはいきつかなかったような気がします。
また、よく知らなかったのですが、遠藤周作の「マリー・アントワネット」の前身のような展開のアニメ、「ラ・セーヌの星」も富野さんが手がけていたそうです。
(抜粋ここから)
クライマックスとなるマリー・アントワネットの処刑シーンでは、集まった群衆の表情が驚きから喜びになり、笑顔が広がっていく描写で刑の執行を伝えています。
さらにこの場面、マリーの髪を覆っていた白いボンネットが宙に舞うシーンを重ねました。歴史に翻弄された1人の女性の哀しみを暗喩的に描くことで、単純な勧善懲悪ではない物語に仕立てようとしているのがうかがえます。富野さんの演出手腕が発揮された一例でしょう。
(抜粋ここまで)
このラストのところは、主人公シモーヌの姉がマリー・アントワネットという設定だったのですが、「子供向けのアニメなのに、ここまで見せる!?」と子供心に思ったことでした。