【美術】魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 | いろいろといろ

いろいろといろ

「いろいろ十色」ちょっとした振り返りのためのブログです。
※何かお気づきの点がありましたら、メッセージ(左メニュー「メッセージを送る」)でご連絡ください。
※特別な記載がない限り、記事と画像の転載はご遠慮ください。

 昨日、東京バレエ団 祝祭ガラ公演で「ペトルーシュカ」を見て、どうしても当時の衣装を見たくなりました。

■ニジンスキーのペトルーシュカ
ペトルーシュカ
こちらからお借りしました。)

■ウラジミール・マラーホフのペトルーシュカ
ペトルーシュカ

 8月31日、すべりこみで行ってきました。

■国立新美術館1階の入口(8月31日 閉館時の様子)
バレエ・リュス展

■チケットと音声ガイド利用時にもらった復刻チケット
チケット




 このバレエ団、衣装デザイナーにマチス、ピカソなど当代きっての画家たちも衣装や美術デザインに参加し、ジャン・コクトーもシナリオに携わっています。
 また音楽はチャイコフスキー、ドビュッシー、ストラビンスキー…といまや早々たる音楽家ばかり。ただ、これは興行主のセルゲイ・ディアブロフによるところが大きいようです。チャイコフスキーは彼の母方の親戚だったそうですし、若かりしストラビンスキーの「火の鳥」の採用を決めたのもセルゲイ。

 美術、音楽、ダンス、何よりもエンターテイメントを知りぬいた彼だからこそ、集められた人材だったんでしょうね…。

(追記)

魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 facebookに展示されていた衣装の写真がたくさん、あります。今回、特に触れておきたいものだけ、お借りしてきました。

■牧神の午後
・牧神が片思いするニンフの衣装
牧神の午後 ニンフの衣装
(CR:魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 facebook

 ニジンスキーが初めて振付を担当したのが、この牧神の午後。ジャンプとか回転といった妙技がなく、ずっと横顔でパフォーマンスを続けるダンサーに当時の人たちは度肝をぬかれたようです。そして、ラストシーンの解釈でパリの社交界は異論組と賞賛組とに分かれたそうな…。

■青神
青神の衣装
(CR:魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 facebook

青神の衣装

(CR:魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 facebook

特に青神の衣装は印象深く展示されておりました。
そして、下の写真は青神の衣装にうっすらとついた青いドーラン。
ニジンスキーの汗ですよ!!
ニジンスキーも人間だったのですよ!!

青神の衣装についてニジンスキーの青いドーラン

 オーディオコメンタリーのバレエダンサー熊川哲也さんは、「あれだけの激しい振付でこれだけしか汗をかかないのは驚異的」と評されていました。

 そして、いろいろ考えた末、やっぱり図録を買ってしまいました(^^;。


ではでは。




■参考 「牧神の午後」(山岸良子)
牧神の午後 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)/メディアファクトリー

¥637
Amazon.co.jp

■参考 「バラの刻印」(映画.com「バラの刻印」
 ヴァツラフ・ニジンスキーの娘、キラ・ニジンスキーのドキュメンタリー。ニジンスキーについてインタビューをするというもの。ニジンスキーの役を当時の名ダンサー パトリック・デュポンが演じています。

 ※ご参考:動画の抜粋

♪♪上の動画では、「シェエラザード」より黄金の妖精、ジゼル、バラの妖精が紹介されています。パトリック・デュポンの横で踊る黒い服を着た恒例の老人がキラ。半ば狂気に満ちた目で、あたかも父、ニジンスキーがそこにいるように語るのは、何かに取りつかれているように思われ…ショック!
 
 ニジンスキーが亡くなるとき、薔薇の妖精のダンスを踊るかのように両手を上にあげて亡くなりました。そのとき、キラはバラの妖精を踊る男を幻視していたそう…。


■参考 ニジンスキーの人並みはずれた跳躍力


 彼の超絶な技術、演技力は当時の人々を虜にしたでしょうね。
 不思議と彼のダンスの映像は全く残っていないそうで…。でも、ネットで拾い集めた断片的な写真からでさえ、生前の彼の不思議な雰囲気を感じます。

映画.com「バラの刻印」、どこかに映像ないですかねぇ…。


■関連リンク
オフィシャルサイト
魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 facebook
映画.com「バラの刻印」