北海道ツーリング 2023 夏 前編 | 疾きこと 蜂輪九佰

疾きこと 蜂輪九佰

ツーリングの感動を中心に、
バイク、キャンプ、愛犬のことも織り交ぜて
日常をゆるく綴る随想録です。

8月の都合がついたのでGWに引き続き今年2回目、通算9回目の北海道ツーリングへ大洗から出発。


8/25~9/3までの9泊10日(船中2泊)
この時期はスーペリアのシングルユースが販売されていて、折角なのでスーペリアオーシャンビュー和室を取っていた。
スーペリアは快適すぎて、もうコンフォートに戻れないカラダになりそう。
ミニ冷蔵庫が備え付けてあるので、これなら食堂にわざわざ並ばなくてもコンビニ弁当を買っておいて好きな時間に食べることもできる。

乗船日は自室のシャワーで汗を流し、翌朝は6:30から大浴場のサウナでさっぱりした。

上陸初日、土曜日。13:30に苫小牧西港着岸して、14:15頃に下船。
車両甲板での待機時間があまりにも長いため、せっかくサウナでさっぱりしたのに汗だくになってしまった。
どこに向けて進路をとるか?
北か東に向かうなら日高沙流川が下道でちょうどいい距離。
しかし翌日は稚内を除いて道内全域どこも天気がよろしくない。
滞在日程中の天気が安定している奥尻島を目指すことにする。

有珠山SAにて小休止。

道央道の落部ICで降りて、道道67で日本海側に抜ける。
途中、厚沢部のホクレンSSでイエローのフラッグはゲットした。
江差17:40発のフェリーに間に合えばそれに乗りたかったが、苫小牧西港14:00過ぎ下船では、それは全然無理だった。
乗船手続きは出港40分前に済ませる必要があり、17:00までに江差につかなければならないが、3時間たらずで253kmを走るのは絶対に無理。

江差から奥尻へのフェリーダイヤは時期にもよるが9:40発と17:40発の2便しかない。
翌朝の1便に乗るつもりで、江差から南に20分程度の上ノ国にある夷王山に幕を張った。
奥尻に行くには、青森・大間からの青函航路か、4:00に小樽に着く新潟航路か、19:00に苫小牧西港につく大洗深夜便などがタイムロスが少ない。

夷王山キャンプ場Bサイト(無料)から見下ろす上ノ国の町並み。
夜になればそうでもないのだが、夕刻にテントを張る刻は蚊が活発。
ヌカカもいるようだ。
大量に纏わり付いてくるのが非常に難儀。
長袖は必須でテント拡げるより先に線香を炊かなければ無理。

夷王山は、Aサイトを以前に利用したことがあって、たしか2014年?
約10年ぶりの再訪になる。
山を降りるとすぐに花沢温泉があり、入浴料は町民100円、外部者でも200円と格安だ。
泉質はトゥルントゥルン系。
アメニティもサウナもないが、露天はあり、湯温が熱めで、長旅の疲れを癒やすのに非常にいい。

上陸2日目、夷王山で迎えた朝は曇り。
南から雨雲がゴロゴロ鳴りながら近づいているので急いで7:00に出発し、江差9:40発に乗り込む。

倒れ防止のために、ベルト固定だけでなくエキパイの下にもツッカイを噛ますのが斬新。

船はハートランドフェリー「カランセ奥尻」。
本土からどんどん遠ざかっていく。

2時間10分の船旅で奥尻島に上陸。
これで、北海道の航路のある5つの離島…利尻島、礼文島、天売島、焼尻島、奥尻島をすべて踏んだ。
着くなり、まずは昼メシにウニ丼を食べたいので島で一番繁華とされる青苗地区に向かって海岸線を南下する。

食事処の潮騒というお店で「ウニ丼食べれた」という噂を信じて入ったが、そのようなメニューは見当たらなかった。
どうやら季節限定だったらしい。
代わりにクチコミが良かったあんかけ焼きそばを食べた。
奥尻のウニの漁期は8月上旬までとか。
うん、まあ、たしかに、うまい。
うまいんだけどさ、あんかけ焼きそばを食べるために奥尻島に来たんじゃないのさ。
でも、言えなかった。
いったん着席した以上、何も頼まないで帰ることはできない。
ごちそうさまでした。
南端を回って、時計回りに島の西側を北上する。
これが奥尻ブルーか!

北海道最西端の地、北追岬公園キャンプ場に到着。
ここで宿を取ろうかとも思案していて、沈む夕日を見ながらの晩酌は感動的に違いないと思ったが、水道とトイレ以外、あまりにも何も無さすぎて寂しいところだ。
ひとっ子ひとりいないし、周りに民家もない。
日が沈んだその後のことを想像したら怖くなってきた。
グランドも草地に見えるが、その下は硬く締まった砂利でペグの打ち込みにも苦労しそう。
明日の1便のフェリーで帰る可能性も考えれば、東海岸で港に近い賽の河原キャンプ場か、最近新しくできたウニマルベースで張ったほうが良さそう。

西海岸の北追岬から東海岸に出るまでは走りやすいワインディングロードが30分続く。
途中で球島山展望台にも行ける。うへぇこの階段しんどいな。

360度のパノラマビューが拡がり、港を含む島の北半分から北海道本土まで見渡す。上り階段で心臓はドッキドキ。

結局、島の北東の先っちょにある賽の河原(無料)に張った。
15:00ぐらいに閉まる食堂もあったので、はじめから此方に来ていれば、生ウニはなくとも何か地魚の海鮮丼を頂けたのかもしれない。

他には1組が2人用テントを張っているのと、夜遅くにもハーレー乗りのソロが張りにきた。
2人用テントの年配の老夫婦が、挨拶に一声かけてくれた。
頭が白くなっても、仲良く手を繋いで夕日見て、小さい2人用テントで2人並んで寝れるっていう関係はすてきだなあ。夫婦なのかどうか確認してないけどさ。
ここは夕日も見れるし、朝日も見れる、両方見れるのがいいし、港までも15分くらいで行けてアクセス至便。お風呂が近くにないのだけは我慢するしかない。
明日は7:00発の1便に乗るために、4:00起床、5:30撤収を目指す。
それを逃してしまうと、2便は奥尻15:00発の江差17:10着だから丸1日を棒に振ってしまいそうだ。
ウニも食えないのに、こんな小さい島でひまを潰す方法はないだろさ。

上陸3日目、4:00にセットしたアラームで起床。シュラフはいらなかった。
寝ころんだままぼんやりYahoo!ニュースとかザッピングしてたら、はや4:30になっていた。
ヤバい、ヤバい、6:00には港に行っとかないといけないので、急いで撤収。

右パニアの開口ストッパーが片方だけ千切れた。
これがないともう片方のストッパーも早晩千切れる。
そうなるとヒンジがイカれるので予備のガイロープで応急。

奥尻島はそんなに大きな島ではないので、半日というか1時間半くらいで一周はできてしまう。
釣りとか他の楽しみ方を知ってる人は、より深く探求できる所があるかもしれない。

さらば、奥尻島。

9:10江差入港。

北海道で7泊できるうちの2泊を奥尻島のために使った。
3日目の9:10に本土に戻ってきてあと残り5泊あるのは走り回るのに十分で、そんなに焦る必要はない。
昨日、風呂に入れていないし、洗濯物も溜まりはじめたので、この日は風呂・ランドリー付きのキャンプ場がいい。
高規格キャンプ場の苫小牧アルテンに電話で予約を入れた。
人気のサイトで土日はすぐ予約が埋まってしまうが、月曜日なので空いている。
苫小牧は振り出しに戻るようだが、こういう時でしか苫小牧アルテンに訪れる機会はないのでちょうどいい。
国道277で雲石峠を越えて八雲に出、長万部のカニメシで昼食とする。

14:00頃、アルテンに到着。
予約したのはセミオート(3,300円)だが、バイクは割引で1,100円にしてもらえた。
割引は時期限定かもしれない。

セミオートっていっても、サイトと駐車場はこの距離。
フリーのように見えるが、張る場所は番号で区割りされている。
これはもうほぼ横付け、実質オートだよ。
サイトから歩いて3~4分の場内に温泉がある。
温泉は600円だが、同じ金額の600円でサイト利用者限定の3日間有効パスのような、何度でも入れる券を管理棟で売っているので、これを買わない選択はない。

温泉にはサウナ、露天、休み処、食堂・喫茶、売店、一通り揃っている。
風呂上がりに食堂でソフトクリームを頂きながら、食べはしなかったが、メニューをめくるとここにもあんかけ焼きそばがあった。
北海道民は、これが好きだね。
GWに 浦幌でも食べたし、美深の道の駅でもジャンボあんかけ焼きそばを食べたことがある。
食堂が営業しているので、料理を一切しないというのもアリ。むしろ、それが賢い。

バイクで10分ほどの距離にビッグハウスがあり、安売りのホタテ刺身や、ジンギスカン、明日の朝食などを調達。
海鮮は夕方になると結構な種類が半額になったりしている。

ジンギスカンは、カマドグリルにシンデレラフィットするDCMの成型炭でやってみた。
火との距離が微妙に遠いのか、またタレ漬けの肉だから火が通り難いのか、時間をかければ焼けるがいまいち火力不足。
寝る前にもう一回温泉に行きたいので、チンタラしてられない。
ST-320で鉄板も出して2台体制で焼いた。

温泉ではサウナ・水風呂を3セットでリフレッシュした。
テントに戻ってからも夜風が心地いい。
すぐに眠れた。
上陸3日目にしてはじめてシュラフを使う。

4日目は苫小牧アルテンを8:30に発って道央道に乗る。
この日から天気の安定しているので道北でキャンプにしたい。
苫前から日本海に出る。
深川留萌道は赤トンボの群れで、夏の終わりを感じさせる。
オロロン街道を北上しながらホクレンSSを訪ねて青フラッグを取りにいくつもり。

ウニ丼めあてにココカピウで昼食と思ったが、またウニが未入荷とのこと。
今まで3回訪れて、3回ともウニがなかった。
実はここでウニ丼を食べたことは一度もないような気がする。
カニも十分うまいけど。
食事を済ませて身支度をしていると、地元マダムが「カッコいいバイクだね~、稚内まで行くの?」と声をかけてくれた。
カッコいいだろう、このCBF600Sの最終型はおれの自慢のマシン。一回もコケたことがない、ピッカピカの単車なんだ。

青フラッグを探して、ホクレンSSを巡るが、羽幌、初山別、遠別、ことごとく売り切れ。
「ライダーフラッグ発売中」の看板を堂々出しときながら売り切れてるというのはやめてほしいな。
フラッグ詐欺だよ。
手塩でようやく青フラッグをゲットし、オトンルイ風力発電所で記念撮影。

16:00、豊富の兜沼公園キャンプ場(520円)にチェックイン。
むちゃくちゃ虫が多い。
バイクは何処に乗り入れてもいいフリーサイト。
薪はそこら辺に落ちている枝を拾い放題。
好きな人は好きだろう。
完ソロで、夜は寂しかった。

キャンプ場で100円割引券をもらったので、テントを張ったら幌延のニュー温泉閣ホテルまで。なんと片道25分、往復50分。
温泉行き帰りでハイオク2Lくらい食うし…昨今のガソリン高騰で、100円割引券ではぜんぜん間に合ってない。
できれば、先に買い出しとお風呂を済ませてから兜沼公園に入った方がいい。

道内7泊のうちのちょうど真ん中の4泊目、まさに折り返し地点の兜沼公園。
7泊目は、苫小牧までの射程圏で中札内のスノーピークポロシリかホテル日航ノースランド帯広にとりたい。
フラッグは黄(道南)と青(道北)はゲット済み、緑(道東)と赤(道央)を残す。
その辺をふまえ5泊目と6泊目を何処にとるか?