SUNTORY WHISKY
ROYAL
BLENDED WHISKY
 
産地:日本 大阪府
原料:モルト、グレーン
容量:660ml
アルコール:43%
樽構成:不明
希望小売価格:2700円
 
 
色:赤い琥珀色
トップノート:3
アタック:3
香り:青りんご、ハチミツ、ウッディ、リコリス
味わい:りんご、ハチミツ、シェリー渋み、スパイシー
アルコール感:3
ピート感:3
 
 
 
総評:2.5 → 3
 
 
 
■ サントリーローヤルについて
 
サントリーローヤルが発売されたのは1960年で、創業60周年という節目でした。
開発は初代マスターブレンダー、創業者でもある鳥井信治郎氏です。
彼の遺作でもあり、彼の経験則の全てを注いだ「黄金比」にてブレンドされています。
サントリーブレンデッドウイスキーの一つの到達点と言える商品だと思います。
 
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちはブレンデッドのそれで、知多のグレーン感が青りんごのような甘みを醸し出しています。ドライ感もあり薄口のハチミツようの甘み立ちも漂います。奥に若干のゴム感あり、樽香の香ばしさがあります。アタックは和らいでますが、熟成の芳醇さは薄めですね。立ち消えも早めですので長く香りを嗜むことはできません。
 
味わいは口当たり滑らかにリンゴようの優しい甘み立ち。ハチミツ水の甘みもあります。樽由来のスパイスは強い苦味や辛味があり、中盤から余韻まで長く残ります。香りでも感じたように長期熟成されたような、鼻に抜ける芳醇なアルコールは出てきません。
 
しかしながら、この辛味や苦味にはどことなく森林の奥ゆかしさを感じますので、ミズナラ樽の抽出成分がスパイシーさを出しているのかなと思います。
 
 
 
■  サントリーローヤルの推察
 
ウイスキーを飲まない人に嗅いでもらったら、ファンタグレープの香りというインプレッションでした笑
なるほどなーって思ったんですが、普段ウイスキーを嗅いでいない人にとっては、決まった定型香とはかけ離れた角度から言葉が出るんだなと思いました。
自分は定型的人間なので、実物のスパイスやドライフルーツを嗅いで、確かに近い匂いをテイスティングノートとして書き留めています。
 
実際にサントリーローヤル公式テイスティングノートには「甘く華やかな香り。やわらかくなめらかな口あたり。すっきりと心地よい余韻が特長」となってます。
表現が結構大まかなんですよね。
 
この現行ローヤルは若いなというのが総評でしょうかね。
始め2.5と評価したのは、開栓時のテイスティングで「ン?ナンダコレ?」って思ったからですね。
徐々に香りが花咲き味わいも深みが出てきました。
辛味にモルトの余韻が伸びれば熟成が感じられ、アルコールの鼻に抜ける感覚も一息つける満足感になるのですが、現行ローヤルは辛味のみが残ったりします。薄さは感じませんし、これが狙いだとしたら賛否ある味わいかなと思います。
 
しかしながら、この味わいで2700円ですからね。倍の値段の「響ジャパニーズハーモニー」はどんな味わいでしょうかね。同じ感じの味わいで芳醇な余韻が伸びてくれれば大満足かもしれません。
 

 

 

■ おわりに

 

これはお礼にと頂いたんです。

どのウイスキーがいいか聞かれて、まだ飲んだことのないローヤルを、しかもスリムボトルをリクエストしました。

その辺に売ってますし、値段もリーズナブルですしね。

本当ありがとうございました。

欲かいてバーボン行けたかな~( ´艸`)

 

 

 

 

 

 

 
 

 
SINGLE MALT
MIYAGIKYO
-宮城峡-
AROMATIC YEAST
 
産地:日本 宮城県
原料:モルト
容量:15ml
アルコール:47%
本数:国内10000本 ; 海外10000本
希望小売価格:15ml / 900円 ; 700ml / 20000円
 
 
色:琥珀色
トップノート:3
アタック:2
香り:熟したりんご、リコリス、ハチミツ
味わい:青リンゴ、麦芽、ホワイトペッパー
アルコール感:2
ピート感:3
 
 
 
総評:3
 
 
 
■ 宮城峡アロマティックイーストについて
 
2022年9月27日に数量限定で余市と宮城峡の2蒸留所からシングルモルトが新発売されました。
それが「アロマティックイースト」になります。
これはニッカディスカバリーシリーズと銘打った第2弾にあたり、第1弾は2021年に販売された余市ノンピーテッドと宮城峡ピーテッドで変わり種シリーズってことですね。
このシリーズはニッカ90周年にあたる2024年まで続くとアナウンスされていますね。
 
公式アナウンスでは「個性的な酵母の力」と酵母に関する説明がされますが、定番のシングルモルトとは違う酵母菌で作られた原酒を使用してるということみたいですよ。
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちはフルーティーさがあり、熟したりんごのような甘み。脇からリコリス香のゴム感が漂います。香ばしい樽香にはハチミツようの安心する甘み立ちもあります。アタックはさほど感じません。
 
味わいは口当たりからスパイシー。ファーストタッチは青リンゴのような酸味ある甘みと、ホワイトペッパーのような強いスパイスが序盤から押し寄せ余韻まで長く残ります。また麦芽のモルティさも甘みに加わります。
スパイスはリコリス感を伴い渋みや辛味が唇をしびらせ、苦味が口中に残り喉を温めながらフィニッシュ。
非常にスパイシーで後味は濃密にシロップ感が残ります。
 
 
 
■ おわりに
 
アロマティックイーストは「香り立つ酵母菌」という名の原酒を基にしていると思います。
日本語で理解するととても面白く味わいの興味が引き立ちます。
 
公式説明によると、
 
「繊細な果実香を際立たせる、厚みある熟成感。
杏のような、甘く魅惑的な香りを生む酵母。
その力を活かした原酒が、数十年の時を経て真価を発揮する。
ただ、この個性はとてもセンシティブで
あるポイントを超えると、
宮城峡本来の華やかさとのバランスが取りづらくなる。
反面、そのポイントを少しでも下回れば、
香りそのものが跡形もなく消えてしまうのだ。
そこで、ブレンダーはユーズド樽で熟成を重ね、
穏やかな樽感を身につけた原酒で調和をとる。
さらにヘビーピート原酒をわずかに加え、
ほのかなピートを感じるように組み上げた。
トップで華やかさと共に甘い果実香が湧き上がり、
厚みあるモルトのコクの後に再びフルーティーが戻ってくる。
発酵の工夫により生み出された強い個性が、
宮城峡らしさと繊細なバランスをとりながら主張する」
 
なるほど、テイスティングで宮城峡なのに非常にスパイシーと感じたのはヘビーピート原酒が使われていたからなんですね。
その部分は試飲でも感じ取れたので、後から説明を読んで自分の味覚にも納得できました。
しかしながら文面を読めばバッティングの繊細さと難しさが伝わってきますよね。
そして思考錯誤をしてどういう味わいを目指したウイスキーかを垣間見ることが出来ます。
ニッカディスカバリーシリーズは原料や製造工程の違いでウイスキーを研究し続ける、まさに「スピリッツ」がもたらす製品なんだと思います。
 

 

 

 

 
NIKKA WHISKY
SINGLE MALT
余市 ーYOICHIー
10 YEARS OLD
 
産地:日本 北海道余市町
原料:モルト
容量:15ml
アルコール:45%
樽構成:
希望小売価格:15ml / 300円  ;  700ml / 8000円
 
 
色:琥珀色
トップノート:3
アタック:2
香り:クッキー、モルト、草原、リコリス
味わい:スモーク、ベーコン、スパイシー、麦芽、
アルコール感:3
ピート感:4
 
 
 
総評:3.3
 
 
 
■ 余市10年について
 
昨年の7月14日にアサヒビールから嬉しいニュースリリースがされましたね。
なんと7年ぶりとなるエイジング余市の販売決定です!
同月26日に北海道で先行発売され、11月15日に全国販売となりました。
ラベルも余市らしさを損なわない気品あるデザインになっていますね。
 
 
まあ手に入らないでしょう。
 
そこでチートを思いついたんですよ!!
同僚に北海道出身者がいまして、その人の父親が元官僚なんです。
天下り先も数回異動してまして顔が広い。これは期待できるんじゃないですか?(なにが?)
 
そこで同僚に頼んでみたところ、快く承諾!!
日頃の行いがここで表れるんですね~。
さっそくお父様に聞いてくれて、お父様も「お、〇〇君のんべえなのか?いいぞ、道産子魂見せてやる」
と言ったかは不明だが、同じく快く承諾してくれて贔屓の酒屋に聞いてくれるとのことだ。
 
結果、ダメでした。
出荷本数は年間9000本で、酒屋さんもほぼ抽選状態らしいです。
なるほどね~。
年産9000本は少ないですもんね~。
しょうがないですよね。
 
しかーし、ニッカウヰスキーの余市と宮城峡蒸留所では有料試飲でテイスティングラインナップに「新余市10年」があるのでこれで味見が出来るんですね~。
 
去年は初めて宮城峡蒸留所を訪れ、竹鶴17年、旧余市10年、ザニッカ12年(1日の試飲は3種類まで)を試飲したので、今回は「シン・余市10年」をしてきました。
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちはクッキーよろしくモルトの香ばしい甘み。
草原のような優しい麦草の薫り。
奥には若干のリコリス香が漂ってきます。
熟成感によるまとまりある香りにアタックは和らいでます。
 
味わいは10年という熟成も相まって口当たり滑らか。
ファーストタッチにスモークが鼻を抜けます。
甘みはベーコンよう。
スイートなペッパーのようなスパイスが10年熟成の所以かなと思います。
 
アルコール麻痺後もちゃんと感じられるスパイス感は余市ならではだと思います。
スパイスは喉から食道、胃まで優しく温める感覚がありますね。
さすがに余市で残り香が長く、若干の漬け物の酸味感も良い感じに奥から香ります。
 
 
 
■ 全部が本物のウイスキー
 
日本ウイスキーの父である竹鶴政孝が選んだ地、北海道余市町。
スコットランドの風土に似た余市蒸留所で作られるウイスキーの特徴はフルボディでピーティであることは有名ですね。
ポットスチルは小さくストレート型で下向きのラインアームを持ちます。伝統的な石炭による直火蒸留のヘヴィーな原酒を作り出しています。
これは日本では余市ウイスキーのみが持つ特色でありますね。
余市岳の雪解け水に石狩平野の麦芽とピート、ここまで場所にこだわらないと美味しいウイスキーは作れないのかもしれませんね。
なぜなら重厚なコクを持つ余市モルト原酒は、ノンエイジでも世界的な評価を得ていますからね。
 
 
 
■ シン・余市10年の考察
 
 
前回は旧余市10年を選び、3種類を30分かけてじっくりテイスティングしました。
しかし蒸留所見学もしたので、無料試飲を飲んでからの有料試飲フルセットだったわけです。けっこう酔いました笑
 
今回は有料試飲のみで、2種類をシラフからじっくりテイスティングに挑んだわけですね。
 
実は年末にいつも行く酒屋さんのオーナーと新余市10年について話したのですが、そこで常連のお客でウイスキーベテラン勢が新余市10年について、前作より大人しいと評価していたらしいんですよ。
私も他人の評価は聞きつつも、自分の味覚と脳でちゃんとテイスティングしますから、そこまでベテラン勢の言葉を鵜呑みにはしなかったんですが、今回ばかりはベテラン勢のウイスキー先輩方と評価がマッチしたなと感じました。お見それしました。
 
この新しい余市10年は、旧作より円熟した味わいだなと思いました。良く言えばノンエイジより芳醇、悪く言えば余市「らしさ」が省かれてる。らしさとは旧作で感じた舌触りに重くのし掛かるコクと余韻でしょうね。
旧作では評価が「5」でしたが、今作では普通と感じたので相当落としました。
 
もう一度リテイスティングしたいと思っています。

 

 
今年も西根神社・高畑天満宮の「うそかえ祭り」に行って来ました。
来場者予想は12日から15日の開催4日間で15万人だそうです。
すごい盛況ぶりですね。
それだけ御利益に懸ける思いが強いんでしょうね☺️
 
 
この行列はお詣りではなく「鷽替え」の購入の行列ですね。
 
 
お詣り後に屋台で大好きな綿菓子を買って帰りました👍️子供かって
 
 
駐車場はこのJAふくしまの臨時駐車場に停めたほうが良いですよ。
西根神社の駐車場待ちで小一時間渋滞にはまりますからね。
 
 
うそかえは中が2000円、小が1500円です。
 
 
 

※画像はmalt.comから
 
DALWHINNIE
15 YEARS OLD
 
HIGHLAND SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
産地:スコットランド  ハイランド地区
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:43%
樽構成:
希望小売価格:700ml / 7150円
 
 
色:黄金色
トップノート:3
アタック:3
香り:ビスケット、ハチミツ、マンゴー
味わい:ハチミツ水、カステラ、ジンジャー、レッドペッパー
アルコール感:3
ピート感:3
 
 
 
総評:3.5
 
 
 
■ ダルウィニー蒸留所について
 
ダルウィニーとはゲール語で「待ち合わせ場所」という意味で、古代に家畜販路ルートの集合場所だったみたいですね。ケアンゴームズ国立公園の西端、エリクト湖の突端にダルウィニー村があります。ハイランドの中央に位置していることもあり鉄道と主要道路の2本の合流地点でも有名です。
村が高地ということもあり、蒸溜所としてはスコットランドで一番高い位置にあるみたいですね。それでも350メートル程度ですがね泣き笑い 我が実家は450メートルですからオエー
降雪により交通の一切が遮断される事態があるみたいですが、従業員用の宿泊施設を完備するなど、冬季でも操業停止せず稼働する能力を備えているみたいです。
そして政府の気象観測所の設備も備えているので、蒸留所のスタッフは気象観測の仕事も担っているようですよ。
 
創業は1897年で一介のビジネスマン3人が興したみたいですね。スペイ川の最上流ということもあり、ストラススペイ蒸留所という名にしたみたいです。しかし一年も持たずに廃業したみたいですね。
蒸溜所はブライス氏が購入しそこで「ダルウィニー蒸留所」として名を改め再出発したんですね。
1905年に蒸留所は競売物件になり、アメリカの企業がたった1000ポンド程度で落札したみたいですね。
スコッチ蒸留所としては外国企業に渡るのはこれが初めてだったみたいですね。
1926年に現ディアジオが買収し、ブラック&ホワイト、ブキャナン、ロイヤルハウスホールドのキーモルトになっています。
 

 
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちはビスケットのような麦由来の甘いモルト香。ハチミツの香ばしさ。フルーティーさはマンゴーのような優しい甘み立ち。奥からアルコール感が感じますが、バーボン樽熟成と思われる複雑で芳醇な香りがバランスよくまとまっていますね。
 
味わいは口当たりシルキータッチで、薄めのハチミツ水。カステラようの小麦や水飴の優しい甘みが押し寄せます。樽由来のスパイシーさは中盤から苦味を伴います。そしてジンジャーのような喉を温める感覚で余韻までかなり長く残ります。
熟成が15年なので鼻に抜けるアルコールは芳醇さとともに複雑なスパイスをもたらしますね。
 
 
 
■ ダルウィニー15年の考察
 
飲めば分かりますが、加水による薄口感はまさにブレンダーの狙いなのかなと思います。
スコッチ本土あるあるの拍子抜けモノに思わせといてからの、ウイスキーのコクの表れ方が秀逸だなと思いました。
音楽で言えばメゾフォルテとクレッシェンドの徐々に強くなる感覚ですね。
そしてエグミや雑味を抑え、さらっとした甘みに、余韻に浸れるスパイスとそれらのバランス加減はダルウィニーならではだろうと納得させられました。
それでいてこの深い芳醇さも大変満足出来るウイスキーで通の味わいだろうと思います。