SINGLE MALT
MIYAGIKYO
-宮城峡-
AROMATIC YEAST
産地:日本 宮城県
原料:モルト
容量:15ml
アルコール:47%
本数:国内10000本 ; 海外10000本
希望小売価格:15ml / 900円 ; 700ml / 20000円
色:琥珀色
トップノート:3
アタック:2
香り:熟したりんご、リコリス、ハチミツ
味わい:青リンゴ、麦芽、ホワイトペッパー
アルコール感:2
ピート感:3
総評:3
■ 宮城峡アロマティックイーストについて
2022年9月27日に数量限定で余市と宮城峡の2蒸留所からシングルモルトが新発売されました。
それが「アロマティックイースト」になります。
これはニッカディスカバリーシリーズと銘打った第2弾にあたり、第1弾は2021年に販売された余市ノンピーテッドと宮城峡ピーテッドで変わり種シリーズってことですね。
このシリーズはニッカ90周年にあたる2024年まで続くとアナウンスされていますね。
公式アナウンスでは「個性的な酵母の力」と酵母に関する説明がされますが、定番のシングルモルトとは違う酵母菌で作られた原酒を使用してるということみたいですよ。
■ テイスティングノート
香り立ちはフルーティーさがあり、熟したりんごのような甘み。脇からリコリス香のゴム感が漂います。香ばしい樽香にはハチミツようの安心する甘み立ちもあります。アタックはさほど感じません。
味わいは口当たりからスパイシー。ファーストタッチは青リンゴのような酸味ある甘みと、ホワイトペッパーのような強いスパイスが序盤から押し寄せ余韻まで長く残ります。また麦芽のモルティさも甘みに加わります。
スパイスはリコリス感を伴い渋みや辛味が唇をしびらせ、苦味が口中に残り喉を温めながらフィニッシュ。
非常にスパイシーで後味は濃密にシロップ感が残ります。
■ おわりに
アロマティックイーストは「香り立つ酵母菌」という名の原酒を基にしていると思います。
日本語で理解するととても面白く味わいの興味が引き立ちます。
公式説明によると、
「繊細な果実香を際立たせる、厚みある熟成感。
杏のような、甘く魅惑的な香りを生む酵母。
その力を活かした原酒が、数十年の時を経て真価を発揮する。
ただ、この個性はとてもセンシティブで
あるポイントを超えると、
宮城峡本来の華やかさとのバランスが取りづらくなる。
反面、そのポイントを少しでも下回れば、
香りそのものが跡形もなく消えてしまうのだ。
そこで、ブレンダーはユーズド樽で熟成を重ね、
穏やかな樽感を身につけた原酒で調和をとる。
さらにヘビーピート原酒をわずかに加え、
ほのかなピートを感じるように組み上げた。
トップで華やかさと共に甘い果実香が湧き上がり、
厚みあるモルトのコクの後に再びフルーティーが戻ってくる。
発酵の工夫により生み出された強い個性が、
宮城峡らしさと繊細なバランスをとりながら主張する」
杏のような、甘く魅惑的な香りを生む酵母。
その力を活かした原酒が、数十年の時を経て真価を発揮する。
ただ、この個性はとてもセンシティブで
あるポイントを超えると、
宮城峡本来の華やかさとのバランスが取りづらくなる。
反面、そのポイントを少しでも下回れば、
香りそのものが跡形もなく消えてしまうのだ。
そこで、ブレンダーはユーズド樽で熟成を重ね、
穏やかな樽感を身につけた原酒で調和をとる。
さらにヘビーピート原酒をわずかに加え、
ほのかなピートを感じるように組み上げた。
トップで華やかさと共に甘い果実香が湧き上がり、
厚みあるモルトのコクの後に再びフルーティーが戻ってくる。
発酵の工夫により生み出された強い個性が、
宮城峡らしさと繊細なバランスをとりながら主張する」
なるほど、テイスティングで宮城峡なのに非常にスパイシーと感じたのはヘビーピート原酒が使われていたからなんですね。
その部分は試飲でも感じ取れたので、後から説明を読んで自分の味覚にも納得できました。
しかしながら文面を読めばバッティングの繊細さと難しさが伝わってきますよね。
そして思考錯誤をしてどういう味わいを目指したウイスキーかを垣間見ることが出来ます。
ニッカディスカバリーシリーズは原料や製造工程の違いでウイスキーを研究し続ける、まさに「スピリッツ」がもたらす製品なんだと思います。