真夏の方程式 Ⅲ
「最近はバイク用ギアもかなり充実してるんだから。しかも、夏向けの快適ウェアも多いし」
「へぇ……」
「というわけで、行きましょう。現地調査です」
数学科らしい言い回しに苦笑しながら、俺は財布をポケットに突っ込んだ。
――こうして俺は、史の愛車「86」の助手席に乗り込み、近所のワークマン+へ向かうことになった。

日曜日の店内は思った以上に賑わっていた。
作業服姿の職人さんだけでなく、家族連れや若い女性客も多い。
「ほんとに“女子”がいるんだな……」
「だから言ったでしょ」
史は慣れた足取りで店内を進んでいく。
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