レンゲ畑
4月初旬の日曜日。
天気も良く、暖かい。
ふと家の前の田んぼを見ると、一面にレンゲ草が咲いている。

うちの実家はかなりの田舎で、通っていた小学校までは片道二キロほどあった。
小学校低学年の足では、片道四十分ほどかかる。
通学路の半分は田んぼ道で、新学期の頃になると、いつもレンゲ草が咲いていた。
思えば、もう五十年ほど前のことになる。
六年間、雨の日も風の日も、夏も冬も、自分の足で歩いて通った。
大きな病気もせずにここまで来られたのは、あの通学で鍛えられたからかもしれない。
人生初の大ケガと入院。
「俺も例外なく、還暦前の大病か……」
そうつぶやいたとき、背後に人の気配を感じた。
このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。