待遇改善?
「頑張ったわね。ご褒美に、今回は個室をお取りしましたわよ」
冗談めかして言う華に、俺は傷の痛みに耐えながら軽く頷いた。

個室でしばらく休んでいると、宇都宮ドクターが訪ねてきた。
「直太郎君、再手術になって大変だったな」
「いえ、堤医師には全幅の信頼を寄せています」
「さすがに今回は再手術もあるかと思い、少し身辺整理をしてきました。プチ終活ってやつですか……」
努めて明るく言うと、
「ばかなことを言うもんじゃない。直太郎君。君は親父さんの分も生きなければならない」
「わかっております」
俺は真顔で答えた。
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