あと20年...。
個室で二泊し、退院当日の午前中に再びCTを撮った。
堤ドクターは前回同様、画像を前に思案顔だ。
華とともに結果を待つ。
「液体は予定通り排出されています。脳の圧迫も改善し、以前の状態に戻りつつあります」
堤ドクターは笑顔で説明を終え、突然言った。
「廊下を歩いてみましょう」
診察室を出て、廊下を歩く。
往復してみせると、
「大丈夫ですね」
華も、ほっとした表情を浮かべた。
「あと20年、生きるんでしょう?」
堤ドクターが笑う。
「もちろんです!」
俺は少し芝居がかった口調で答えた。
荷物をまとめ、大阪北病院を後にした。
このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。
