暗雲再び
「退院の準備はできましたか?」
「はい。今回は短期でしたので、もう片付きました」
「1週間後に抜糸と経過観察をしますね」
「よろしくお願いします」
俺は軽く頭を下げた。
家に帰り、その夜は久しぶりに長女の彩と妻の華と一緒に食事をした。
大阪北病院の食事は、お世辞にも旨いとは言えない。
我が家のご飯の美味しさとありがたさを噛みしめながら、夕飯を食べた。
その後、順調に回復しているかに思えた。
だが――
「パパ、自分でも気づいてる?」と彩が言う。
「また、左足を引きずり始めてるわよ」と華が続けた。
「まさか……」
脳裏に、強い不安がよぎった。
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