術後まもなく
しばらくベッドに横になっていると、宇都宮前理事長※と堤理事長の二人が病室に入ってきた。
「本日は、急なお願いを受け入れていただき、ありがとうございます」
俺がそう言うと、堤医師がにこやかに声をかけてきた。
「山本さん。歩けますか?」
「はい……たぶん」
そう答えて、俺はベッドから降りた。
病室を出て、病棟の廊下をゆっくり歩いてみる。

「大丈夫ですね」
堤医師が言った。
確かに――左足を、まったく引きずっていない。
さっきまで左半身が麻痺していたはずなのに、もう動いている。
不思議だ。
そして、心の底から驚いた。
※宇都宮理事長については、2025.2.25「オートバイをもう一度(143)」をご参照ください。
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