上場を目指せ!
「当社は医薬品や化粧品向けのパッケージ分野で国内シェアトップを自負しております。創業は明治5年、富山の配置薬の包材供給から始まりました。2002年に上場し、現在はスタンダード市場に属しています」
展示ギャラリーを眺めながら、天野次長が小さくつぶやく。
「なるほど…薬都・富山に根ざした企業なんですね」
「この薬、私いつもお世話になってますぅ~」大杉主任が笑うと、
「ご愛用ありがとうございます」旭社長が真顔で頭を下げた。

見学を進めるうち、天野次長が切り込んだ。
「富山には上場企業が26社あると伺いました。なぜこの地では、上場を目指す動きが盛んなのでしょうか」
旭社長は一瞬考え、穏やかに答えた。
「まず、上場企業は若者の就職先として“憧れ”の対象になる。地域の雇用を支える存在として重要です。また自治体にとっても税収や生活基盤に直結します」
さらに続ける。
「上場によって企業の知名度や信用は格段に上がります。優秀な新卒を採用しやすくなるのも大きい。地方では安定した雇用環境を提供できることが、若者の流出を防ぐポイントです」
このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。
