地域戦略部には戦略が無い(181)新長崎漁港へ | cb650r-eのブログ

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新長崎漁港へ

 

翌朝。
宿の朝食は、地元で採れた野菜や魚が並び、やさしい味わいが体を目覚めさせる。二人はしっかり腹ごしらえを済ませ、長崎へと出発した。
ルートはいくつか迷った末、タクシーで武雄温泉駅へ向かい、西九州新幹線に乗り換えて一直線に長崎駅へ。

西口に降り立つと、「ながさき漁業協同センター」の上田所長が待っていた。
 

 

「お久しぶりです、天野さん、大杉さん。」
「またまたお世話になります、上田さん。ご厚意に甘えます。」


「そういえば、松尾市長が“上田さんによろしく”とのことでしたよ。」と天野次長が笑顔で伝える。
「松尾さん、私の悪口ばかり言ってたんじゃないですか?」
「そんなことは……あっても言えませんよ。」と大杉主任が茶目っ気たっぷりに返す。
 

一通りの挨拶が済むと、上田所長が話を切り出した。
「西日本魚市のエンヨウ経由で、矢野教授と連絡が取れたそうですね。」
「はい。本当に運が良かったです。」と天野次長は微笑む。
「実は私も、“ながさきオーシャン・エコノミー”には個人的に興味がありまして。今日の視察は、私自身も楽しみにしているんです。」

「では、長崎漁港へ向かいましょう。昔はJR長崎駅のすぐそば、長崎港内に漁港があったんですが、1989年に主要機能を北西部の三重地区へ移転したんです。今では“新長崎漁港”と呼ぶ人も多いですね。」
「さすが。魚の話になると、台本なしでスラスラですねぇ。」と大杉主任が笑う。
「大杉さん、上田さんに失礼ですよ。」と天野次長がたしなめる。
「いえいえ。本当のことですから。」と上田所長は笑って受け流した。

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