CB650R e-clutch を買う夢を見ました。
善か悪か
ワールドシーフードの原塚社長は言った。「関西貿易から営業攻勢があってな、為替相場を50銭優遇するから、大阪貿易から取引を移してほしいって頼まれたんだ。でも、大阪貿易さんとは長い付き合いだから、簡単に関西貿易に取引を移せないって返事したんだよ。」
その話を聞いた取手は、感激した様子で「社長、ありがとうございます。このご恩は必ずお返しします」と言って、「私の力で、輸出者の輸出タイミングをできるだけ早めます」と約束したんだよ。私は、そんなことが本当にできるのか半信半疑だったけど、驚いたことに、L/Cが発行されるやいなや、すぐに船積みが行われ、書類もすぐに日本に届くんだ。取手さんが一体どんな裏技を使っているのか、こっちが聞きたいくらいだったよ。
一つだけ、取手の悪知恵が冴えていた点をあげるとすれば、信用状番号(L/C)番号を正規に取得していたことである。これは、貿易実務者間の便宜扱いを悪用したもので、具体的には、元住銀行の国際部に電話して、発行予定である信用状について、あらかじめ、L/C番号だけを先行して採番してもらう行為である。
こうして、取手の不正の動機と手法が明らかになった。私はここ最近の当社のL/Cの発行日、船積期限、実際の船荷証券の日付、そして輸入代金決済日などの不自然さを表にまとめ、下谷次長と田沼部長に報告した。
田沼部長は椅子を180度回転させ、窓を見つめながらつぶやいた。「完全に黒だが、厳罰には処せぬ…か。」
私は部長室を出て、取手に声をかけた。「取手さん、部長と次長が呼んでますよ。」
「お、今期も俺様の人事評価がまたまた「S」で、人類未踏の記録達成って内示かな~。ウピピ~。」
小一時間して部長室から出てきた取手は別人のように、正気を失っていたが、誰も声をかけられずにいた。
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