5年前のベトナム旅行 ⑦ 戦争証跡博物館 | キャットシッターねんねこ日誌

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東大阪でキャットシッターを開業して12周年を迎えました。
お世話する猫ちゃんたちのことや、キャットシッターの日常の風景を綴っていきます。

ここの記事はUPしようかどうか、迷いました。





そもそもキャットシッターのブログなのに


旅行ネタが長引いているし、ここの記事は内容が大変重いので。。





でも、もしこれからベトナムへ旅行される方が居たら


ここは是非見学して欲しいと思い、思い切って書くことにしました。








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クチトンネル見学ツアーに参加したあと、


私が生まれる前に終結したベトナム戦争について


ほとんど何も知らないことに気づき、


翌日、ホーチミン市内にある戦争傷跡博物館に行ってきました。





ベトナム戦争に関するあらゆる写真や展示物があるのですが


日本の施設にありがちな、衝撃的すぎるものは展示しない、


という暗黙の了解みたいなものが全くありませんでした。





ありのまま、です。写真撮影もOKでした。





3つの館に分かれており、


1つ目は、この戦争で命を落とした世界各国の戦場カメラマンやジャーナリストたちの写真が展示されていました。





ざっと100人以上でしょうか。日本人も3人ほど居たと思います。





当時発表された、岡本太郎氏の「殺すな」の書道作品も展示されていました。





2つ目の館は飛ばして、





3つ目は捕虜などに使われた拷問具や処刑台の展示館でした。










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なぜ2つ目の館を抜かしたかというと、ちょっとここは凄すぎて


あらかじめお断りを入れておかねば、と思った次第です。





2つ目の館は、戦争の写真や枯葉剤についての展示物なのですが


なにせ「ありのまま」なので、グロテスクなものが苦手な方や、感受性が強すぎる方はここで読むのをお止めください。











それでは↓


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これは有名な写真で、確か中学の教科書に載っていた記憶があります。


ベトコンの首を前にして微笑む米兵。






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グレネードランチャーで吹き飛ばされたベトコンの上半身を拾う米兵。




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一般市民が虐殺されたソンミ村事件













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枯葉剤の影響で繋がってしまった胎児。





ベトちゃんドクちゃんのような宿命を背負った子は他にも居るし、


しかも生まれて来る事さえできなかった命も沢山あるのです。







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同じく枯葉剤の影響で水頭症になり堕胎された子供。





枯葉剤はオレンジ色だったため、


英語でAgent Orange というのだということも初めて知りました。





最後の方の展示ではクラスター爆弾で顔がグチャグチャになって


しまった男性の写真がありました。





私の中ではその写真が一番衝撃的でした。





胸が詰まって


写真撮影することができませんでした。





クラスター爆弾とは、被弾すると破片が四方八方に砕け散って、


至るところに刺さって、見るも無残な姿になってしまうのです。





撮影できないほどの衝撃を受けたのは





『彼はこの状態で4日間生き続けた』





との説明を読んでしまったからです。





絶句しました。





隣で見ていたアメリカ人と思われる女性からは





か細い悲鳴のような声が漏れました。





その写真を最後に私は博物館を出ました。





ちょっともう心情的にいっぱいいっぱいになってしまったからです。











外に出ると緑の木立が青空に映え、人々はバイクで


往来をビュンビュン行き交っています。





ベトナム戦争が終結したのは1975年。





現在(当時)2007年。





とぼとぼ歩きながら





「まだ32年しか経っていないのだなぁ…」





と独りごちてしまいました。





32年と言えば、当時20歳の青年だったとして


現在52歳。





ベトナムの平均寿命が何歳かは知りませんが


現役で働いている可能性が高いのではないでしょうか。





そういえば郊外に行くにつれて手首から先がない人や


片足のない人が沢山いました。





クチトンネルでも、未だに生まれ続けている枯葉剤の障害児に


対する募金箱が設置されていました。





つまりまだ全然戦争は終わっていないのです。





戦争の生々しい傷を残しつつ、逞しく邁進しているベトナムの姿に、


日本の戦後を見ているような気がしました。









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