夜半の月 第14夜 | It's a Beautiful World!

It's a Beautiful World!

夜が明けたら/CastingAroundドラムヒロヤユウコの日々のお話です




僕らの街で。


夢のような夜からあっという間に1週間経ってしまいました。
衝撃のあとの寄せてはかえす波にもまれて、ずいぶん言葉を発することができませんでした。
遅くなりましたが、ライブの日の記憶を記録にしたいと思います。


先週金曜日、5月30日はCastingAround福岡ラストワンマン、「夜半の月 第14夜」でした。

この日のためにずっと準備して楽しみにして、待ち遠しような来てほしくないような日でした。


ワンマンのため、リハーサルは遅めの会場入り。

CBに到着するとお花が届いていました。




よしむねさん、ありがとう!


リハーサルはゲストのみなさんも参加して行いましたが、時間がかかってしまって開場時間がおしてしまいました。
そっと中からのぞくと、予想以上にたくさんのお客さんが並んで待ってくださっていました。


緊張も最高潮でスタート!
オープニングのSEはかんぶんが作ってきてくれて、この瞬間に初めて聞いたのですが、わたしがアイスランドの旅行ムービーでも使った大好きなあの曲でした。

この曲を聞くだけでいつも心が透き通ります。
ステージにでてみると満員のお客さんにびっくり!
(ご来場いただいたかたは全部で70人でした!本当にありがとうございました。)


いよいよ始まりです。
ワンマンだし全曲紹介してみます。


1. 国道三号線

ライブのはじまりでおなじみの曲。
この曲はいまのメンバーになって作った曲です。
3人でスタジオ帰り夕暮れの三号線を走りながら、交わした言葉、気持ち。
僕らの街で、僕らが過ごした日。

「あぁ さようなら いつの日かこの街も 愛しい日々も 君の歌も 変わっていく」


2. トラベラー

2ピース時代の軽快な8ビートの曲です。
電車に乗って旅する曲です。

「途方に暮れるほど広い世界 僕らはあきれるくらい めぐりあい 繰り返す」


3. 世界の果て

静けさと激しさをもったキャスアラらしい1曲。
個人的にはこの半年でイチバンアレンジを試行錯誤した曲でもあります。
僕らの好きなあの場所から世界を見下ろしたよ。
そこはまるで世界の果てのようだったね。

「どこへ行けばいい 何を歌えばいい」


4. 夢の続き

少し前の新曲です。4つ打ちのアルペジオ、きらきら。
変わらない平凡な日常、だけどね、愛しくてね。

「きらきら光る星屑を夜空に散りばめて 覚めない夢をもう一度 さあ僕と踊ろう」


5. 暁

かなり昔の曲です。たぶん8年くらい前の曲のキャスアラらしい1曲。
ひさしぶりに演奏しました。
それはきっと遠い記憶。

「暁のあの空へ 君の手を離さずに 行けたら」


6. 君の青空

2ピース時代のアップテンポの8ビートの曲です。
もやもやといつも答えの出ないことも、流れ流されいつかどこかでわかる日がくるのかな。

「せつないほど 愛しいひと 君は青い空」


そしてここからはゲスト参加のコラボ企画でした。

最初のゲストはわたしの最愛女性ボーカリストで、大の仲良しの原山尚子ちゃん。




ピアノで参加してくれました。


7. 夢蛍

何年か前のこの季節に見た夢のような蛍の曲です。
なおちゃんのピアノでより美しく透明な音になりました。
何度演奏してもどれだけ時が流れても何度でも色鮮やかによみがえる景色だよ。

「とめどなく溢れこぼれてゆく 君がいたあの季節さえ いつかはすべては過ぎ行けど 忘れないで夢蛍」


大好きななおちゃんと最後に一緒に演奏できてホントによかったです。
きみの孤独と情熱を閉じ込めた歌が大好きだよ。
東京で待ってる、いつか必ずまた共演しようね。
なおちゃんママ、お花ありがとうございました!


お次のゲストはギタリスト瓜条氏。
わたしたちの古い友達で、実は一時期キャスアラでベースを弾いていたこともあります。
彼の真髄はギターなので今回はギターで参加してもらいました。




8. Blister (Jimmy Eat World)

カバーをしました。
キャスアラが初ライブをしたのは2002年6月、そのときのライブではオリジナル曲が足りなかったので数曲カバーしたのです。
そのうちの1曲で、みんな大好きなJimmy Eat Worldの曲です。

キャスアラ結成前にわたしとかんぶんともう一人大学の同級生の3人で東京までJimmy Eat Worldのライブを見に行きました。
そのときはホントに衝撃で、涙がでるほどきらきらしていたその場所に音に、こんなバンドになりたいねと話しながら帰ったことを今でも覚えています。
あれからもう10年以上の月日が流れたけど、今でもその気持ちは色あせないままだね。

ギター2本、全員でコーラスでこの曲の心地よさを思い切り吸い込みました。


9. 水月

わたしたちの曲もこのメンバーで演奏しました。
瓜条氏の秀逸なギターアレンジが光ってて、かっこよくなりました。

「曖昧な言葉でひとひらの痛みを 誰かに伝えても 終わりはしない」


10. 真夜中すぎの恋 (安全地帯)

このメンバーのラストはかんぶんと瓜条氏が大好きな安全地帯の曲をカバーしました。
出だしで瓜条氏のギターの音が鳴らなくなるというトラブルがありましたが、かんぶんのギターソロにみんなが手拍子してくれたりしてライブらしく鮮やかな乗りきりっぷりでした。

自分たちの曲とは全然雰囲気の違う日本の歌謡曲で、自分たちの曲を演奏するのとまったく違う楽しさがあって大いに盛り上がりました。
生まれてはじめてドラムソロもしました。

瓜条氏に参加してもらったからこそのこの盛り上がり、ありがとうございました!
素晴らしい思い出ができました。
ホントにライブって最高だ!


そしてふたたび3人で。

11. さくらさくら (仮)

最新曲、実はまだタイトルは未定でした。
この春の何か動き出す前の、はかない季節の揺れる心を。
静かで激しく、悲しく美しい素晴らしい出来だとわたしは思っています。

「ほら またどこかで 花を散らしてゆく 夢ならよかった 嘘ならなおさら」


12. 明日の場所

8年前くらいの古い曲です。
あの日夢を見て突っ走って何もかもがわからなくなった苦しさを。
今回のラストライブを用意してくれてCBの東健介さんがこの曲が好きだって言ってくださっていたので、この日はこのステージをくれた感謝の気持ちを込めて健介さんに演奏しました。

「誰のため 何のため 僕は今ここで歌う」


13. ムーンライト

3人で作った曲。
ムーンライトは月明かりではなく、青春18きっぷで乗れる夜行快速「ムーンライト九州」です。
この電車もう今は走っていないのですが、語りつくせない思い出がたくさんあります。
何度でも心がきゅっと締め付けられる大好きな大切な曲です。

「旅立つ空 街をいくつも見送れど 僕らはまた 同じ景色に焦がれては 同じ明日を迎えるだろう」


14. 光の彼方

こちらも3人で作った曲。
この3人ならこれからも果てしない夢を見れるかもしれない、とこのメンバーになったとき思いました。
その気持ちは間違いではなかったね。
みんな一緒ならきっとこれからも両手いっぱいありあまるほどの美しい世界に出会えるはずだよ。
一緒に行けてよかった。
これからも一緒に行きたいんだ。

「見たこともない世界 君と行きたい」


そしてあっという間のエンディング。
本編最後はふたたびゲストにかたに参加していただきました。

この福岡で活動再開したから本当にお世話になったPerfect Melancholyのハシモトさん。
バリトンギターでこの曲に参加してくださいました。





15. 花

不器用でいびつな間違いだらけの僕らの愛の歌。
キャスアライチバンのバラードです。

ハシモトさんの美しいギターの旋律が混ざり合ってホントに気持ちよかったです。
この曲への想いはありすぎて全部言葉にするのは難しいです。
最後のこの曲をこのメンバーで演奏できてホントによかったです。
ありがとうございました!

「花もいつか色を変えれど 僕はここにいる 君のそばにいる」

季節はめぐり、いつかすべてが変わっても、この気持ちを忘れる日はこないです。
大好きなこの街で、わたしが知ったどうしようもなく汚くて美しい心だよ。


そして本編は終了、アンコールです。

アンコール最初のMCでかんぶんがいろいろと夢と友情について語っていましたが、アンコール最初はそんな曲。


16. スタンド・バイ・ミー

だいちゃん時代の最後に作った4つ打ちの曲。
僕らの東京をテーマに作った曲ですが、あの頃はいつか僕らが東京に行くほうになるとは夢にも思いませんでした。
あの日の言葉がまた違った意味で心に突き刺さってくるなんて。

夢があるのはとてもステキなことかもしれないし、とても残酷なことかもしれません。
何かを望まなければ絶望することもなかったね。
誰かを好きにならなければ傷つくこともなかったね。

それでも、止めることなどできない心を抱えて。
それでも、こうして生きてこれたのは。

今ここにいるひとすべて、出会った人すべてのおかげだと、きれいごとみたいだけど心から思うのです。
わたしはひとりでは何もできるはずもなかったです。

ワガママ言ってごめんね。
許してくれてありがとうね。

聞いてくれてありがとうね。
笑顔で送り出してくれてありがとうね。

「星も見えない空 君に会えない街で ひとりぼっちでも きっと笑ってゆける きっと歩いてゆける ずっとどこまでも」


17. 春待ち

最後はやっぱりこの曲。かつてのキャスアラ代表曲です。

絶望していたあの季節に、僕らのために、僕らが歩き出すために作った曲にわたしは何度も何度も励まされてきました。
この曲とともにあふれる光にいつも勇気づけられてきました。

「僕らの街に また春がきたら この歌は届くかな 風のように 花のように」

僕らの街は永遠にこの福岡です。

わたしはここで初めて知ったよ。

夢を見ること、挫折すること。
愛すること、孤独の意味。
希望と絶望、愛しさとせつなさ。

色とりどりの世界で泣いて笑って、出会って別れて、そのすべてがわたしを作ったんだ。


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溢れるばかりの音、光、歓声。

なんだか嘘みたいでした。

これを僕らが成し遂げられたなんて奇跡のようだ。
この世界に生きて、どうしようもなくちっぽけでゴミみたいに思える日だってあるのに、まるで世界の中心のようなステージの上でこんな時間を過ごしているなんて。
この手がこんな大きなものを生み出したなんて。
間違えながら傷つきながらここまで育ててこれたなんて。


2時間のライブは練習ではずいぶん長く感じたけど本番はあっという間でした。
もっともっとこの時間の中にいたいのに、ステキな時間はいつだって一瞬なんだね。

一生懸命練習してきたかいあって、多少のトラブルにも心動揺せず、長丁場に体力ダウンすることもなくやり切れたことはとても誇りに思います。
と同時に、これはエンディングなどでなく、これからの課題は山ほどある道の途中なのだということも痛感させられました。
だからきっとやめられないんだね。
僕らは進むために旅立つことを決めたのだから。

夢中で駆け抜けすぎたおかげで、寂しさはまだ感じずにすみました。
寂しくなんかないよ、僕らはいつだって帰ってこれるんだ。




わたしには正直この先のことがひとつも想像できません。

東京でどんな風に生活して、どんな風に音楽して、誰に出会って何を思うのか。
ちゃんとやっていけるのか、はたまた寂しくてつぶれそうになるのか。

何も何にもわからないんです。

だけど何がどうなったって、キャスアラとして音を紡ぐことを止める日はこないことだけはわかります。
昔はそれさえ信じられなかったんです。
この長い年月でわたしが得たイチバンのものはその絆だったのかもしれないね。




ありがとうという言葉をきっと何百回口にしても足りないくらい。

ホントにホントにありがとうございました!

最後に一緒に演奏してくれたなおちゃん、瓜条、ハシモトさん、本当にありがとうございました!
この機会を作ってくださった、東健介さん、CBのみなさん、本当にありがとうございました!
この素晴らしい時間を共有してくださったみなさん、本当にありがとうございました!
遠くから声援を送ってくださったみなさん、本当にありがとうございました!

この街で音楽ができてわたしはホントに幸せでした。
音楽を通じてたくさんの人に出会えて最高の日々を送ることができました。

いつかまたちゃんとみんなに笑って会えるように。

今から目に映るすべてのものを音にできるように。

この日の思い出をチカラにして僕らは3人、遠い空の下で頑張っていきたいと思います。


そしていつかまた、夜半の月の下で会いましょう!


愛と感謝を込めて。