美しすぎた結婚式のあとは、披露宴でした。
大きな会場はきれいに飾り付けられ、ふたりの入場も今度は楽しい雰囲気で、わいわいと始まりました。
わたしは着慣れない着物と髪型がきつくて、さらにさっき泣きすぎたせいもあって偏頭痛もはじまっていたのですが、あまりにもおいしそうな料理には思わずテンションもあがりました。
披露宴は上司のかたの乾杯に始まり、双方の上司の祝辞、ふたりのプロフィールの紹介と続き、そしてあっという間にわたしのスピーチの出番がやってきました。
そうです、わたしは身内のくせにでしゃばってスピーチしたいって言ってしまったのです。
お父さんとお母さんに「恥ずかしいことや余計なことをいうな」と言われていましたが、なにがよくてなにが悪いのか、いままで結婚式にでたことがなかったのでかなりひやひやしながらしゃべりました。
今日の結婚式に感動したこと、よっちゃんと子供のころ田んぼで遊んだり、吹奏楽部でがんばってきた思い出、そしてわがヒロヤ家に生まれてよかったね、って話、ヒロヤ家みたいに貧乏でも仲良くてなんでも笑える家庭を作ってね、って話、うまくいえなかったけど、途中からよっちゃんが泣き出してしまったからまたわたしも泣いてしまいました。
スピーチが終わって戻ろうとすると、司会の人がちょっと待っててください、とおっしゃり、なんだろうと思って待っていると、これからよっちゃんがお色直しらしくてわたしにエスコートしてください、と言われました。
そしてわたしはよっちゃんと泣きながら手をつないで退場しました。
そのときなんとキャスアラの「Good Night」がかかったのです。よっちゃんがかけてくれたのです。
よっちゃんと松田さんは3年間遠距離恋愛をしていました。
「Good Night」はキャスアラ唯一の純粋ラブソングで遠距離恋愛の歌なのでとてもふたりに送りたかった曲だったのでかけてもらえてすごくうれしかったです。
お色直しをして、次はよっちゃんは赤いドレスで登場でした。
なんと、登場のときにもキャスアラの曲を使ってくれて今度は「ビューティフル・ワールド」が流れました。
これまた自分としては一番の愛の歌で、ぜひふたりに送りたかった曲なのでかけてもらえてすごくうれしかったです。
そしてそのままケーキカット。
真っ赤なドレスによく似合う、真っ赤ないちごののったケーキにふたりで仲良くナイフを入れた瞬間、
♪僕らの街にまた春がきたら~
「春待ち」のサビが流れて、これがすごいタイミングで、もう感動でした。
ここまでよっちゃんがキャスアラの曲を使ってくれるとは思ってなかったのでもう嬉しすぎて幸せすぎてたまりませんでした。
それから友達のスピーチがあり、双方の余興がありました。
よっちゃんは友達と、フルート×ピアノの演奏を聞かせてくれ、それまたすばらしかったです。
松田さんのほうは、友達が獅子舞をしながらTOKIOを熱唱し、ずいぶん笑わせてくれました。
そして再びお色直し、今度はお母さんにエスコートされて退場し、再びでてきたときにはやさしい黄色のドレスに着替えていました。
キャンドルサービスでそれぞれのテーブルをまわり、グラスに入ったバラの上に不思議な液をかけてそれを光らせていきました。
あれはなんなのでしょう?不思議でした。
最後には大きなタワーにふたりで液を注ぎ、それを光らせました。
司会の人がふたりのタワーの色は「ロイヤルブルー」、どこまでも続く空、どこまでも続く海の色です。ふたりの愛もどこまでも続いていきます、とおっしゃってました。
ついに式もクライマックス。
よっちゃんが最後にお父さん、お母さんへの手紙を読み上げました。
「お父さん、お母さん、ありがとう」の気持ちがよっちゃんの言葉で素直に書かれていて、よっちゃんが泣きながら読み上げてまたすごく感動しました。
今度はお父さんもお母さんも泣いていました。
「おねえちゃんはあんまり無茶しないように。」とわたしにも言葉をくれました。
松田さんからも感謝の言葉があり、本当に感動のときでした。
最後みんなが並んだ姿は完璧すぎる幸せで、すばらしすぎました。
よっちゃんはこれまで、わたしが好き勝手してきたせいでずいぶん我慢しなければならないこともあって、わたしは申し訳ない気持ちでいっぱいです。
だから、というわけではないのですが、よっちゃんの一番望んだことが、こうして最高のカタチで実現して、本当に本当にうれしく思います。
よっちゃん、ごめんね、いっぱい迷惑かけて。
どうかこれからあなたが一番愛した人と最高の人生を歩んでいってね。
きっとよっちゃんは大丈夫だよ。
あんなにいい子で、あんなにしっかりしてて、あんなにやさしくて、あんなにかわいいんだから、よっちゃんが幸せな人生を歩まないわけないんだよ。
わたしはすごくすごく誇りに思います。
よっちゃんのことも、貧しいながらも一生懸命、わたしたちをここまで好きなことをさせて育ててくれたお父さんのことも、お母さんのことも。
お父さんもお母さんも今まで計り知れない苦労をしてきたから、こんな最高の日がきて本当に本当によかったね、全部ふたりのおかげだよ。
そして少しだけ、わたしはそういう風にお父さんやお母さんの望むように育っていかなくてごめんなさい、わがままばかり言って好き勝手ばかりしてごめんなさい、と思いました。
わたしはこういうカタチの幸せはあげれないかもしれないけど、違うカタチで返せたらいいな、って小さく心の中で思いました。
それにはお父さんもお母さんももしかしたら満足できないかもしれないけど、わたしはわたしの生き方を貫いていつか、それで何か返せたら、そういう風にこれから生きていきたいです。
よっちゃんたちは明日から新婚旅行、帰ってきたら夫である松田さんの住む高松で新しい生活を始めます。
新生活、大変だろうけどがんばれ!!
いつか高松までツアーでライブしに行くから待ってなさい!!
おねえちゃんはもう少しだけ無茶をします!!
本当におめでとう。
そしてありがとう!!






