カッサフォルテ犬猫コラム -201ページ目

予防としての避妊

避妊には、望まれない子が生まれる防ぐという理由以外に将来の病気を防ぐという意味もあります。

ワンちゃんの女の子の場合、歳をとってから乳腺腫瘍ができる子が結構います。
避妊をしていない子の約半分に乳腺腫瘍ができ、そのうち、約半分が良性、半分が悪性だと言われています。
悪性のものがいわゆる乳癌です。
悪性の場合は転移したり、生命にかかわる場合がありますし、良性のものでもかなり大きくなって生活の邪魔になったり、はじけたりすることがあります。

ワンちゃんの場合、乳腺腫瘍には女性ホルモンがかなり関係しているので、早い時期に避妊をすると、乳腺腫瘍の発生率をかなり低く抑えることができます。
ある研究では、最初の生理が来る前に避妊すると、将来の乳腺腫瘍の発生率が0.05%と言われています。
しかし、4回生理を経験してから避妊をしても乳腺腫瘍の予防効果はないと言われていますので、できれば2歳半までに避妊をした方がいいのです。

ネコちゃんの場合でも、早い時期に避妊すると乳腺腫瘍の発生率を抑えることができます。
ネコちゃんの場合、乳腺腫瘍の発生率はワンちゃんほど高くはありませんが、発生した腫瘍の80~90%以上が悪性だと言われています。
ネコちゃんの場合は6ヶ月齢以前に避妊すると、将来の乳腺腫瘍の発生率は9%と言われています。
ただし、2歳を過ぎてから避妊をしても乳腺腫瘍の発生率に差はないようです。
また、病気の予防ではありませんが、避妊をすると発情期の鳴き声はなくなります。

ワンちゃんの場合もネコちゃんの場合も、避妊手術をすれば将来、卵巣と子宮の病気にはかかりません。
このように病気の予防として避妊を考えてあげてください。

ノミとダニの予防

ノミやダニを予防するにはどうすればいいのでしょう?
今は背中にたらすだけというお薬があり、簡単なのでお家でつけることもできます。
ワンちゃんやネコちゃんにかゆい思いをさせたりする前に予防してあげてください。
市販されている同じようなお薬もありますが、正直なところ、使ったことのある飼い主さんのお話だと効果は今ひとつなようです。
特にネコちゃんではまれにですが、具合が悪くなる子もいるようです。
動物病院でしか買えないものは市販のものより少し高いのですが、よく効きますし安全性も高いものです。
いろいろな製品がいろいろな会社から出ています。ノミだけを対象としたもの、ノミとダニの両方に効くもの、フィラリアも一緒に予防できるもの、持続期間などが少しずつ違います。詳しいことはお問い合わせください。
すでにノミやダニが寄生している場合も、同じお薬が有効です。
お薬をつけてあげると24~48時間以内に駆除できます。

では、何回、いつまで予防すればいいのでしょう?
ノミは気温が13℃を超えると活動を始めると言われているため、
4月ぐらいから予防を始めて11月ぐらいまで続けていただくのがいいのではないかと思います。
ノミの成虫はワンちゃんやネコちゃんの体についてから48時間以内に産卵を始めると言われています。
産まれた卵は体の上から周りの環境に落ちて2~3日で孵化します。
孵化した幼虫は環境中でゴミなどの有機物や成虫のフンを食べて大きくなります。
1~2週間で2回脱皮をしてサナギになった後、10日ほどで震動や熱、二酸化炭素などの刺激で(つまり、近くに動物がいると)成虫になり、動物に寄生します。
ですから、成虫だけを駆除しても、新しく卵から孵化したノミによってまた再発してしまうことがあります。
最近のお薬は卵や幼虫にも効くものがありますが、シーズン中は何回か繰り返してつけていただいた方がよいでしょう。
また、お家の中でノミが繁殖してしまっている場合は1年を通じてつけていただいた方がいいです。
外は寒くなっても家の中は暖かいので、冬でもノミは繁殖できますから。
ワンちゃんやネコちゃんの健康のためにも、ご家族の皆さんが刺されないためにも、ぜひ予防してあげてください。
予防に勝る治療なし」ですから。

ダニ

草むらなどで遊んだ後、毛をかき分けてみると何か変な丸いものをついていたりしていませんか?
もしかすると、それは血を吸ってパンパンにふくらんだマダニかもしれません。

血を吸う前のダニは小さくてなかなか気づきませんが、血を吸うと元の体重の100倍以上になります。
この状態になると、皮膚に小豆ぐらいの大きさのものがついているぞ!と気づきます。
血を吸っている間はほとんど動かないので、何かのできものとまちがってしまう方もたくさんおられます。
突然何かができた!と病院にいらっしゃる方も少なくありません。

ダニがついていることに気づいても無理に取ろうとしないでください。
強いアゴでがっちりと食い込んでいるためちょっとやそっとでは取れませんし、無理矢理取ると頭だけが残ってしまうことが多いのです。
つぶすと、ダニの体液をかえって注入することになってしまい、そこからバベシア(犬)やヘモバルトネラ(猫)といった病気に感染する恐れがあります。
また、つぶした時に飛び散った体液からライム病など人間にとっても恐ろしい病気に感染する恐れがあります。
ダニを見つけたら動物病院にご相談ください。

ノミとは違い、ダニに咬まれてもそれほどかゆみはないようです。
実は、私もダニに血を吸われたことがありますが、お風呂に入ったときに目で見て初めて気づきました。
でも、かゆがらないからといって甘く見てはいけません。
上でお話ししたライム病をはじめとするいくつかの病気を媒介する可能性があるからです。
やはり、予防しておくのが一番です