カッサフォルテ犬猫コラム -10ページ目

甲状腺機能低下症4

前回からの続きです。

(最初はこちら)

 

前回書いたように「Euthyroid Sick Syndrome」は甲状腺ホルモンが低下してはいますが
甲状腺に問題がない状態です。
甲状腺の治療ではなく元になっている病気を治療することで改善します。
なので甲状腺の治療をする必要はありませんし、むしろ有害ですらあります。
ですから甲状腺機能低下症とEuthyroid Sick Syndromeはしっかり診断しなければなりません。
とは言うもののそこがなかなか難しいのです。

昔はほぼ確実に診断できる検査があったのですが、
必要な試薬が手に入らなくなってその検査ができなくなってしまいました。
現在は全般的な検査で他の病気がないことを確認し、
甲状腺に関するいくつかの検査を組み合わせることで診断をします。
fT4という項目は他の病気の影響を受けにくいと言われており、
ワンちゃんの場合はこれを中心に検査をすることが多いです。

続きます

甲状腺機能低下症3

前回からの続きです。

(最初はこちら)

 

甲状腺機能低下症の原因は原発性と中枢性の大きく2つに分けられます。
原発性甲状腺機能低下症は甲状腺そのものに問題があってホルモンを十分に作れないケースです。
中枢性甲状腺機能低下症は甲状腺そのものではなく甲状腺に命令を出す脳の方に問題があるケースです。
ちょっとややこしいのですが、甲状腺にホルモンを作るように伝えるためのホルモンが脳から出ます。
これが少ないせいで甲状腺ホルモンが十分に分泌されないのです。
ワンちゃんの甲状腺機能低下症はほとんどが原発性の方だと言われています。
甲状腺がダメになる理由はよくわかっていませんが、
自分の免疫が働いて壊してしまうなどの説があります。

診断のためには採血をして血液中の甲状腺ホルモンの量を測定します。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンが足りなくなる病気なので、
検査の結果が低ければ確定!と言いたいところなのですが、
実はそうはいかないのがこの病気のややこしいところです。
甲状腺に問題がなくても甲状腺ホルモンが低くなることが結構あるんです。
腫瘍や全身の感染症、糖尿病、貧血、別のホルモンの病気であるクッシングなどがあると
甲状腺に問題がないのに甲状腺ホルモンが低くなることがあります。
またステロイドやてんかんの薬などを飲んでいても低くなることがあります。
これを「Euthyroid Sick Syndrome」と言います。

続きます

4月の休診日のお知らせ

4月の休診日のお知らせです。
赤字が休診日です。
29日(昭和の日)は通常通り診療しますのでご利用ください。
6、14、23、28日は臨時休診とさせていただきます。