洋画ベスト20の撮影編です。
その1が途中で断念したくなるほど難産だったのですが、こちらは割とスッと選べました。
やっぱり映像の解像度が技術革新で少し前とは段違いのレベルで向上していて、目で見て感動できる機会が増えているように思います。
映画館で観る、という行為そのものの価値について作り手が意識的になっているということも大きく関与していると思います。
こういう映画こそ映画館で観るべきなのでしょうけど、今は映画館とまではいかずとも10万円以下で大画面が導入できる時代になったので、せめてこうした映画だけでもタブレットやスマホではなく、少しでも大きな画面で味わってゆきたいものです。
2024年 洋画上半期ベスト20 その2 撮影編
①『オッペンハイマー』
監督 クリストファー・ノーラン
原作 カイ・バード
マーティン・J・シャーウィン
脚本 クリストファー・ノーラン
出演 キリアン・マーフィ
エミリー・ブラント
マット・デイモン
ロバート・ダウニー・Jr.
編集 ジェニファー・レイム
撮影 ホイテ・バン・ホイテマ
代表作
『NOPE ノープ』
『TENET テネット』
『ダンケルク』
『インターステラー』
『her 世界でひとつの彼女』
②『デューン 砂の惑星 PART2』
監督 ドゥニ・ビルヌーブ
原作 フランク・ハーバート
脚本 ドゥニ・ビルヌーブ
ジョン・スパイツ
出演 ティモシー・シャラメ
ゼンデイヤ
レベッカ・ファーガソン
ジョシュ・ブローリン
編集 ジョー・ウォーカー
撮影 グレイグ・フレイザー
代表作
『THE BATMAN ザ・バットマン』
『DUNE デューン 砂の惑星』
『LION ライオン 25年目のただいま』
『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』
『ゼロ・ダーク・サーティ』
③『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』
監督 アレクサンダー・ペイン
脚本 デビッド・ヘミングソン
出演 ポール・ジアマッティ
ダバイン・ジョイ・ランドルフ
ドミニク・セッサ
キャリー・プレストン
編集 ケビン・テント
撮影 アイジル・ブリルド
④『哀れなるものたち』
監督 ヨルゴス・ランティモス
原作 アラスター・グレイ
脚本 トニー・マクナマラ
出演 エマ・ストーン
マーク・ラファロ
ウィレム・デフォー
ラミー・ユセフ
編集 ヨルゴス・モブロプサリディス
撮影 ロビー・ライアン
代表作
『マリッジ・ストーリー』
『女王陛下のお気に入り』
『フィッシュ・タンク』
『アメリカン・ハニー』
⑤『マッドマックス フュリオサ』
監督 ジョージ・ミラー
脚本 ジョージ・ミラー
ニック・ラザウリス
出演 アニヤ・テイラー=ジョイ
クリス・ヘムズワース
トム・バーク
アリーラ・ブラウン
編集 エリオット・ナップマン
マーガレット・シクセル
撮影 サイモン・ダガン
代表作
『ハクソー・リッジ』
外『落下の解剖学』
監督 ジュスティーヌ・トリエ
脚本 ジュスティーヌ・トリエ アルチュール・アラリ
出演 サンドラ・ヒュラー
スワン・アルロー
ミロ・マシャド・グラネール
アントワーヌ・レナルツ
編集 ロラン・セネシャル
撮影 シモン・ボーフィス
⑥『アイアンクロー』
監督 ショーン・ダーキン
脚本 ショーン・ダーキン
出演 ザック・エフロン
ジェレミー・アレン・ホワイト
ハリス・ディキンソン
モーラ・ティアニー
編集 マシュー・ハンナム
撮影 エルデーイ・マーチャーシュ
⑦『チャレンジャーズ』
監督 ルカ・グァダニーノ
脚本 ジャスティン・クリツケス
出演 ゼンデイヤ
ジョシュ・オコナー
マイク・ファイスト
編集 マルコ・コスタ
撮影 サヨムプー・ムックディプローム
代表作
『君の名前で僕を呼んで』
⑧『ボーはおそれている』
監督 アリ・アスター
脚本 アリ・アスター
出演 ホアキン・フェニックス
ネイサン・レイン
エイミー・ライアン
スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン
編集 ルシアン・ジョンストン
撮影 パベウ・ポゴジェルスキ
代表作
『ミッドサマー』
『ヘレディタリー 継承』
⑨『コヴェナント 約束の救出』
監督 ガイ・リッチー
脚本 ガイ・リッチー
アイバン・アトキンソン
マーン・デイビス
出演 ジェイク・ギレンホール
ダール・サリム
エミリー・ビーチャム
ジョニー・リー・ミラー
編集 ジェームズ・ハーバート
撮影 エド・ワイルド
⑩『猿の惑星 キングダム』
監督 ウェス・ボール
脚本 ジョシュ・フリードマン
リック・ジャッファ
アマンダ・シルバー
パトリック・アイソン
出演 オーウェン・ティーグ
フレイヤ・アーラン
ケビン・デュランド
ピーター・メイコン
編集 ダン・ジマーマン
ダーク・ウェスターベルト
撮影 ギュラ・パドス
2024年の公開作は昨年から引き続き結構な豊作続き。
昨年のストの影響で不作気味という話もありますが、コロナ期に比べれば全然豊作で、個人的にはこれ以上良作が世に溢れてももう観に行くスキマ時間がないかもしれません。
ある程度はがんばって何とかするんでしょうけど、生活の中に映画や音楽があるわけで、映画や音楽そのものが生活というのはちょっと歪な鑑賞態度になるかな、とも思うので・・・。
本件の10作のランキングも選考作品はそれほどズレてないにしても順位はやや偏っている自覚はあります。
これもより一般的な感じにチューニングするなら
①『オッペンハイマー』
②『哀れなるものたち』
③『マッドマックス フュリオサ』
④『デューン 砂の惑星 PART2』
外『落下の解剖学』
⑤『ARGYLLE アーガイル』
⑥『アクアマン 失われた王国』
⑦『ボーはおそれている』
⑧『猿の惑星 キングダム』
⑨『コヴェナント 約束の救出』
⑩『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』
みたいな感じになるでしょう。
このリストでも十分いいと思うのですが、やはり『デューン2』や『ホールドオーバーズ』はもっともっと評価されるべきだし、『アイアンクロー』や『チャレンジャーズ』はちゃんとランキングに入れておきたい、ということで、泣く泣くお気に入りの『アーガイル』は選外にし、『アクアマン』も結構良作が多いDC作品のうちでも屈指の面白さだったのに外しています。そもそも『オーメン ザ・ファースト』とか『ロード・ハウス』なんかもメチャクチャ面白かったのに入れられてないですしね。
客観的にみれば結局は単に好みの問題、ということになるのでしょうけど。
つくづくこういうときの個人的嗜好の入れ方の匙加減は難しい。
撮影部門では精鋭揃いの中『オッペンハイマー』のホイテ・バン・ホイテマがやはりトップですよね。
IMAXを誰よりも愛し、IMAXに誰よりも愛される男。まさに時代の申し子というべき存在です。
今回紹介できていない分で取り上げたい作品もまだまだあるといえばあるけど、上半期だけで邦画20本英語洋画20本+α非英語洋画でなかなかの本数になっているのでここまでにします。
こうしたリストを見ながら、「そうだよね」「いや、違う」って考える時間がこれまた楽しいので、そういう機会にでも使ってもらえればありがたいです。