邦画年間ベスト40の残り半分は撮影編です。
映画とは撮影と編集である、という言葉から拝借した分類ですが、テクニカルな部分でどうのこうの、というよりは、撮影は観たことない映像が切り取られていて圧倒される画があるもの、編集は映画全体のテンポ感が気持ちよく没入感があるもの、という仕分け(『駅馬車』なんかはこの両方が詰まっています)。
アニメはこの分類法で考えると撮影ではなく作画が妥当なので作画部門をチョイスします。
2024年 邦画年間ベスト20 その2 撮影編
邦画ベスト20の撮影編です。
映画とは撮影と編集である、という言葉から拝借した分類ですが、テクニカルな部分でどうのこうの、というよりは、撮影は観たことない映像が切り取られていて圧倒される画があるもの、編集は映画全体のテンポ感が気持ちよく没入感があるもの、という仕分け。
アニメはこの分類法で考えると撮影ではなく作画が妥当なので作画部門をチョイスします。
2025年 邦画上半期ベスト20 その2 撮影編
①『国宝』(上半期1位)
監督 李相日
原作 吉田修一
脚本 奥寺佐渡子
出演 吉沢亮 as 喜久雄
横浜流星 as 大垣俊介
高畑充希 as 春江
寺島しのぶ as 大垣幸子
編集 今井剛
撮影 ソフィアン・エル・ファニ
代表作
『アデル、ブルーは熱い色』
②『爆弾』’(下半期1位)
監督 永井聡
原作 呉勝浩
脚本 八津弘幸
山浦雅大
出演 山田裕貴 as 類家
伊藤沙莉 as 倖田
渡部篤郎 as 清宮
佐藤二朗 as スズキタゴサク
編集 二宮卓
撮影 近藤哲也
代表作
『キャラクター』
『一度死んでみた』
③『「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(下半期2位)
監督 外崎春雄
原作 吾峠呼世晴
脚本 ufotable
声優 花江夏樹 as 竈門炭治郎
鬼頭明里 as 竈門禰豆子
下野紘 as 我妻善逸
松岡禎丞 as 嘴平伊之助
撮影監督 寺尾優一
編集 神野学
総作画監督 松島晃
代表作
『「鬼滅の刃」無限列車編』
④『ファーストキス 1ST KISS』(上半期2位)
監督 塚原あゆ子
脚本 坂元裕二
出演 松たか子 as 硯カンナ
松村北斗 as 硯駈
吉岡里帆 as 天馬里津
森七菜 as 世木杏里
編集 西尾光男
撮影 四宮秀俊
代表作
『敵』
『ドライブ・マイ・カー』
⑤『フロントライン』(上半期3位)
監督 関根光才
脚本 増本淳
出演 小栗旬 as 結城英晴
松坂桃李 as 立松信貴
池松壮亮 as 真田春人
窪塚洋介 as 羽鳥寛子
編集 本田吉孝
撮影 重森豊太郎
⑥『宝島』(下半期3位)
監督 大友啓史
原作 真藤順丈
脚本 高田亮
大友啓史
大浦光太
出演 妻夫木聡 as グスク
広瀬すず as ヤマコ
窪田正孝 as レイ
永山瑛太 as オン
編集 早野亮
撮影 相馬大輔
代表作
『ゴールデンカムイ』
『人魚の眠る家』
『何者』
『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』
『予告犯』
⑦『でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男』(上半期4位)
監督 三池崇史
原作 福田ますみ
脚本 森ハヤシ
出演 綾野剛 as 薮下誠一
柴咲コウ as 氷室律子
亀梨和也 as 鳴海三千彦
大倉孝二
編集 相良直一郎
撮影 山本英夫
代表作
『花まんま』
『沈黙のパレード』
『そして、バトンは渡された』
『罪の声』
『記憶にございません!』
⑧『秒速5センチメートル(2025)』(下半期4位)
監督 奥山由之
原作 新海誠
脚本 鈴木史子
出演 松村北斗 as 遠野貴樹
高畑充希 as 篠原明里(シノ)
森七菜 as 澄田花苗
青木柚 as 遠野貴樹(高校生)
編集 平井健一
撮影 今村圭佑
代表作
『8番出口』
『約束のネバーランド』
『新聞記者』
『帝一の國』
⑨『片思い世界』(上半期5位)
監督 土井裕泰
脚本 坂元裕二
出演 広瀬すず
杉咲花
清原果耶
横浜流星
編集 穗垣順之助
撮影 小林拓
鎌苅洋一
代表作
『花束みたいな恋をした』
⑩『平場の月』(下半期5位)
監督 土井裕泰
原作 朝倉かすみ
脚本 向井康介
出演 堺雅人 as 青砥健将
井川遥 as 須藤葉子
坂元愛登
一色香澄
編集 穗垣順之助
撮影 花村也寸志
代表作
『ビリギャル』
⑪『ブラック・ショーマン』(下半期6位)
監督 田中亮
原作 東野圭吾
脚本 橋本夏
出演 福山雅治 as 神尾武史
有村架純 as 神尾真世
成田凌 as 釘宮克樹
生田絵梨花 as 池永桃子
編集 河村信二
撮影 相馬大輔
⑫『遠い山なみの光』(下半期7位)
監督 石川慶
原作 カズオ・イシグロ
脚本 石川慶
出演 広瀬すず as 悦⼦
二階堂ふみ as 佐知子
吉田羊 as 1980年代の悦子
松下洸平 as 緒方二郎
編集 石川慶
撮影 ピオトル・ニエミイスキ
代表作
『蜜蜂と遠雷』
『愚行録』
⑬『ナイトフラワー』(下半期8位)
監督 内田英治
脚本 内田英治
出演 北川景子 as 夏希
森田望智 as 芳井多摩恵
佐久間大介 as 池⽥海
渋⾕⿓太 as サトウ
編集 小美野昌史
撮影 山田弘樹
⑭『かくかくしかじか』(上半期6位)
監督 関和亮
原作 東村アキコ
脚本 東村アキコ
伊達さん
出演 永野芽郁 as 林明子
大泉洋 as 日高健三
見上愛 as 北見
畑芽育 as 佐藤
編集 渡辺直樹
撮影監督 矢部弘幸
⑮『サンセット・サンライズ』(上半期7位)
監督 岸善幸
原作 楡周平
脚本 宮藤官九郎
出演 菅田将暉 as 西尾晋作
井上真央 as 関野百香
中村雅俊 as 関野章男
三宅健 as タケ(高森武)
編集 岡下慶仁
撮影 今村圭佑
⑯『室町無頼』(上半期8位)
監督 入江悠
原作 垣根涼介
脚本 入江悠
出演 大泉洋 as 蓮田兵衛
堤真一 as 骨皮道賢
長尾謙杜 as 才蔵
松本若菜 as 芳王子
編集 佐藤崇
撮影 大塚亮
代表作
『まほろ駅前多田便利軒』
⑰『愚か者の身分』(下半期9位)
監督 永田琴
原作 西尾潤
脚本 向井康介
出演 北村匠海 as 松本タクヤ
林裕太 as 柿崎マモル
綾野剛 as 梶谷剣士
山下美月 as 希沙良
編集 宮島竜治
撮影 江﨑朋生
代表作
『東京リベンジャーズ』
『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』
『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦』
『暗殺教室』
⑱『花まんま』(上半期9位)
監督 前田哲
原作 朱川湊人
脚本 北敬太
出演 鈴木亮平 as 加藤俊樹
有村架純 as 加藤フミ子
鈴鹿央士 as 中沢太郎
ファーストサマーウイカ as 三好駒子
編集 高橋幸一
撮影 山本英夫
⑲『ラストマン FIRST LOVE』(下半期10位)
監督 平野俊一
脚本 黒岩勉
出演 福山雅治 as 皆実広見
大泉洋 as 護道心太朗
永瀬廉 as 護道泉
宮沢りえ as ナギサ・イワノワ
編集 松尾浩
撮影 山本英夫
代表作
『でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男』
『沈黙のパレード』
『記憶にございません!』
『今夜、ロマンス劇場で』
『3月のライオン 前編・後編』
⑳『#真相をお話しします』(上半期10位)
監督 豊島圭介
原作 結城真一郎
脚本 杉原憲明
出演 大森元貴 as 鈴木
菊池風磨 as 桐山
中条あやみ as ヨガ教室経営者
岡山天音 as 「#真相をお話しします」チャンネル管理人
次点
上半期『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』
下半期『沈黙の艦隊 北極海大海戦』
山本英夫の撮影作品が3作ランクイン。
もはやレジェンド級のキャリアを持つ彼らしい、光と影のコントラストを巧みに用い、静けさを大事にする控えめなカメラワークと”静的で詩的な構図”による引き算の画作りが、どんなジャンルであっても一級のエンタメ作品に仕上げます。
(邦画サマリ)
その1とその2のリストを合わせると出演者では広瀬すずと大泉洋と河合優実の名前が40作品中3作品にありますね。
吉沢亮、福山雅治、山田裕貴、松村北斗、横浜流星、北村匠海、綾野剛、鈴木亮平、有村架純、松坂桃李、綾野剛、森七菜、原菜乃華が2作品に名前があります。スター級の新旧役者陣がしのぎを削る一年だったという印象です。
この中から主演男優賞一人選ぶとなればやはり吉沢亮ですね。『国宝』での演技だけでもすごいのに、2025年は『ババンババンバンバンパイア』でコミカルな役柄もこなし、死角なしの一年でした。端正な顔立ちと均整の取れた体は画面に映るだけでも絵になる佇まい。そんな彼が動と静を駆使した見事な演技で魅せるわけですからたまりません。
主演女優賞は広瀬すず。2025年は彼女がいよいよ本格女優として映画界を牽引する存在として認められた年でしょう。
私は近年の芸能人では一番のお気に入りは広瀬すず。大好きな女優だけにうまく演技が作品に乗りきれていないこともあってもやもやすることもありましたが、ここにきてようやく女優として押しも押されぬ存在になりました。並み居るトップスター女優の座に加わることになり、2026年以降も活躍が楽しみです。
助演男優賞は間違いなく大泉洋。何なら主演男優賞を贈ってもいいぐらいの活躍でした。どんな演技をさせてもさすがの安定感。演技しているとは思えないナチュラルな所作や表情。西田敏行のようなレジェンド級の大物俳優になっていく未来が見えますよね。
助演女優賞は河合優実。もはや彼女の演技が観たくて映画を漁るような感覚さえあります。まだどこかにあどけなささえ残る彼女がベテランの演技派女優顔負けの演技をこなしてしまう恐ろしさ。画面に映るだけで何かを期待させる存在はもっとベテランの俳優陣しか他には浮かびません。
監督では関和亮、土井裕泰、渡辺一貴がそれぞれ2作品ランクイン。
ただ、今年の仕事は土井裕泰がトップでしょう。映画が時間の経過を体験する芸術であるということを念頭に置き、時間の不可逆性、つまり”戻れない過去”と現在を対比させて物語を深めて観客の心をえぐるような強さで迫ってくる作品づくりは『真昼の月』『青い鳥』以来の彼の真骨頂。TBSのエースたる貫禄十分の作品でした。
脚本では向井康介が3作品ランクイン。今年は坂本裕二、黒岩勉などの活躍もありましたが、今年の向井康介の脚本の仕上がりは別格でした。感情を抑えながら、沈黙・間・表情の揺れで心の痛みや葛藤を伝えるリアルな演技を引き出す脚本づくりはお見事でした。邦画界の演技の伝統を受け継ぎ今の時代にアップデートさせた彼の仕事は今年大きく認知度をあげたはずで、今後の活躍にも期待せざるを得ません。
年間での最優秀作品は今年は『国宝』ですね。
洋画で言う『タイタニック』の年みたいなもので、もうお祭り騒ぎでした。
久しぶりに映画が日本のエンタメの中心として機能した記念すべき年でしたね。
以下当ブログでの各賞です。
最優秀作品賞 理相日『国宝』
最優秀監督賞 土井裕泰『片思い世界』『平場の月』
最優秀脚本賞 向井康介『悪い夏』『平場の月』『愚か者の身分』
最優秀主演男優賞 吉沢亮『国宝』『ババンババンバンバンパイア』
最優秀主演女優賞 広瀬すず『片思い世界』『遠い山なみの光』
最優秀助演男優賞 大泉洋『かくかくしかじか』『ラストマン FIRST LOVE』
最優秀助演女優賞 河合優実『敵』『悪い夏』『旅と日々』
最優秀新人賞 大森元貴『#真相をお話しします』
最優秀撮影賞 山本英夫『でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男』『花まんま』『ラストマン FIRST LOVE』
最優秀編集賞 鈴木翔『岸辺露伴は動かない 懺悔室』『ショウタイムセブン』
最優秀アニメ賞 𠮷原達矢『チェンソーマン レゼ編』
今年も邦画が充実していた年になりました。
まだまだ勢いが増してきそうですね。



















