『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』 | ポップ・ミュージックのトリコ

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流行音楽を聴きながら、人生を音楽で豊かにしたいと願う、私的でミーハーなブログです。

 

監督 ポール・キング

ジャンル コメディ アドベンチャー ファミリー

出演 ティモシー・シャラメ ヒュー・グラント キャラー・レイン キーガン=マイケル・キー パターソン・ジョセフ マット・ルーカス マシュー・ベイントン サリー・ホーキンス ローワン・アトキンソン ジム・カーター

鑑賞方法 鑑賞方法 自宅にて動画配信を視聴

 

ジョニー・デップにしか体現できないような現実離れしたキャラクターの役にティモシー・シャラメが挑むとなれば見ないわけにはいきません。

さすがに若手有望株ナンバーワンのティモシー・シャラメといえどこれは多少荷が重いのでは、と心配していましたが、シャラメの王子様的な魅力100%全開放でウィリー・ウォンカを演じきり、あれよあれよと夢の国に連れ去られてしまいます。

想像以上にハートフルなコメディ作品になっていて、『チャーリーとチョコレート工場』にあった毒っ気はかなり浄化されており、オトナが観る作品としての味わいは薄目ですが、そんなことはお構いなしに何の迷いもなく王道の”夢の国”の物語を貫き通してくれます。

この見応えは、そうまさに・・・ディズニー!!!

いや、でもこういうの最近ディズニー作品に無いんですよね。何やら小難しいメッセージが入っていてダサい。たとえて言うと日本の電化製品のリモコンみたいな、説明やら仕掛けが多すぎてしかもそれがあまりひねりもなく作中で映像化されるので美しくないんですよね。

そんな中、目一杯世界観から登場人物までチャーミングな魅力で本作は染め上げられていて、こんな世界に行ってみたい、と思わせてくれます。

チョコレートで体中コーティングされるように、甘い世界にどっぷり浸れる極上の映画体験でした。

これ観たら『ディズニーランド』より、『ワーナーランド』に行きたい!ってなりますよ。

いやこれ続編が観たい。

この世界観とキャラクターで伝えるべきものはまだかなりあるように思います。

小難しい賛否両論ある思想や思想の前に、普遍的な童話や寓話があまりにも少ない現代に、こどもが憧れ、夢中になり、オトナが忘れた大事なことを思い出せる作品を映画界はちゃんと継続して作らなきゃいけないと思います。

本作はそんなことに真正面から取り組んだ作品でした。