北京五輪アイスダンス代表選考を検める。不正義は不正義なのだ、とここに書き置く。 | A skater's soul ~髙橋大輔応援ブログ~

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フィギュアスケーターを愛してます。
中でも、別格なのは ”高橋大輔”

この記事を書くのに実に2年ほどかかってるでしょうかね。

ずっと逡巡していました。

以下の記事は私の推論で決着します。

妄想に捉われた陰謀論にしたくはありません。

ですので、これを説得力に満ちたものにする為にプロトコルを収集しデータ化し、状況証拠としての事例とエビデンスを探し、何よりも私自身が信用に足るフィギュア記事の書き手でいる為、アイスダンス技術の見極めとルールを熟知する為の勉強に勤しみました。

そして2023~2024年シーズンの世界選手権アイスダンス代表選考の流れは、2022北京五輪代表選考の矛盾を証拠付ける新たな材料となり、ここに纏めた上で、自身の意見を書きたいと思います。

 

1月24日のJSF理事会で予想通り、アイスダンスの世界選手権代表は2/1~2/4開催の四大陸選手権での成績最上位組とする、と発表がありました。

昨年からの既定路線でしょうからもっと早く発表しても良かったと思います。

2022年北京五輪の代表選考時では、そもそも「逼迫」すらしていなかった国際評価を完全無視して評価に於いて劣る側:小松原組を選出しましたが、当時の成績から予想されたとおり五輪では予選落ち(RD落ち)という結果を突き付けられました。今回は流石にごり押しは出来ぬ、と進言する方がいたのでしょうか。

記者への説明で伊東秀仁副会長は「実力が拮抗(きっこう)しており、異例の措置となった」と発言していますが、実は今回の判断は異例の措置ではありません。のちに解説します。

 

まずは今回の“異例措置”と代表選考に係る一連の出来事について疑念を抱く点を整理します。

 

1)代表選考基準で、

①全日本選手権1,2,3位の組

②ワールドスタンディング最上位の組

③シーズンベストスコア最上位の組、の3項目全てを満たしている小松原組を選出しない不思議。

北京五輪選考時では「選考基準4項目において」2対2のタイになった為「逼迫」という表現を使用していたが、今回は候補の3組(小松原組、吉田森田組、田中西山組)の中で全項目を獲る圧勝である。しかも①に於いては優勝者である。

2年前は2対2タイの項目の内、より現時点での競争力を表すシーズンスタンディング、シーズンベストスコアという国際評価で遥かに上回っていた一方を落選させ「全日本優勝者だから」の理由のみで五輪代表にした経緯から考えたら、今回3項目奪取圧勝で代表決定を迷う必要はない。

 

2)実力拮抗の為、全日本選手権以外に国際大会での選考機会を追加しその国際評価に重きを置くというのはそもそも(今回限りの)異例措置なのか?

 

3)今回全日本選手権では特定のカップルに対し、国際ジャッジと著しい乖離のある高得点を付ける一部審判がいたが(北京五輪選考の時と同じパターン)、これは恣意的ジャッジではないのか。

全日本選手権での1位~3位のカップルは公正に採点されたのか。

 

4)これらを受けて鮮明になった北京五輪の代表選考の矛盾。2年前の一連の矛盾を矛盾に見せない為に全日本優勝という結果に向けて恣意的なジャッジが行われていなかったか。

(当時の僅か1.86点の点差だが、優勝者に対しおよそ国際試合では獲得したことのない高得点が全日本限定で付けられており信頼性に欠けると思われる。1)の【実力拮抗】へのお膳立て材料へとジャッジが阿った(おもねった)のではないか。)

 

 

 

これらを鑑みながら、2024年世界選手権代表選考と北京五輪代表選考の祖語部分等を炙り出し、何故こんな矛盾が起きたのか考えたいと思います。

 

まず、1)2)を考える為にこちらをご紹介します。

 

こちらは2002年まだ旧採点(6.0満点)時代のアイスダンス全日本選手権の結果です。

CDとはコンパルソリーダンス、ODはオリジナルダンス、FDは現在と同じフリーダンスです。

TFPとは順位点です。旧採点時代は今のようにエレメンツ毎の出来を採点し積算していく絶対評価ではなく、全体の中で何番目の演技だったのかという相対評価でした。

順位点の計算方法は、

有川宮本組 CD2位×0.5=1、OD2位×0.5=1、FD1位×1=1 1+1+1=3

渡辺木戸組 CD1位×0.5=0.5 OD1位×0.5=0.5 FD2位×1=2 0.5+0.5+2=3

順位点が同点の場合フリーの順位の高い方が優位になる為、有川宮本組が優勝。

この結果を受ければ、優勝の有川宮本組に世界選手権の出場権利が与えられると思います。

しかし、全日本選手権終了時では上位2組を四大陸選手権、アジア選手権に派遣するとだけ発表があり、世界選手権への派遣発表はなしでした。

当時のファンの方は世界選手権への派遣はないのだ、とがっかりされたようです。

 

ところが、結局世界選手権にはなんと2位の渡辺木戸組が派遣されます。

接戦の2組を、議論もなく判断材料も少ないまま全日本結果だけでは決められなかった為、四大陸・アジア大会も選考材料に加えたのだろう、と想像できます。

当時のコアなフィギュアファンのブログ等記録を調べてみましたが

・優勝と2位は点数が逼迫、いえ点数が僅差であったこと

・国際大会では渡辺木戸組の方が上位成績が多い事(NHK杯、アジア大会で上位、四大陸では下位)

・CD、ODで上位の点数が出ないとフリーダンスに進めない為、この2カテが強く常に上位であった渡辺木戸組を出す事が賢明であったこと

を選考理由として分析されています。

この思考パターン。完全なるデジャヴです。

 

2001年、2002年は有川宮本組が全日本王者、2003年からは渡辺木戸組が完全に追い抜き全日本王者となります。2022年以降の小松原組と村元高橋組(かなだい)と全く同じパターンですね。

上記の全日本2位の渡辺木戸組を選出した判断は理にかなっており賢明だと思いませんか?

今回の小松原組、吉田森田組、田中西山組の3組で迷っている様子と問題の根本は同じです。

そして北京五輪代表選考時に抱えていた小松原組なのか、かなだいなのか、の判断のポイントとも同じなのです。

伊東副会長の言う「異例の措置」はこの時にもありました、そしてこれは極めて常識的な措置でしょう。

リード姉弟やかなクリのような完全1強状態でない限り、このような判断は異例などではなく「当然の熟慮の結果」だと思います。

 

当然であり賢明な判断をした年と、北京五輪選考のように真逆の判断をした年、

相反する結果は一体どこから・誰から導かれたのでしょう。

常識範囲内程度の戦略と公平性、選手を尊重する精神があれば誰もが選ぶ選択を、

捻じ曲げて判定した理由は何なのでしょう。

 

 

3)の全日本選手権ジャッジについて考えてみます。

2023年全日本選手権は本当に興味深い大会で、上位3組はそれぞれに実力を備え、見応えがありました。

中でも若手2組のポテンシャルの高さには目を見張りました。

 

まず、吉田森田組(うたまさ)。

今季RDのPStはエレメンツの一つであるロッカーがバックエントリー指定になっている為、どんな形で実施するのか興味があり、8月の木下トロフィーで披露されたこの組のRDを先行して見ていました。

※因みにひとつのターンでもスケーティングレッグが右(R)左(L)、エントリーが前向き(F)後ろ向き(B)、エッジがインサイド(I)アウトサイド(O)、で理論上8パターン展開する。利き足が右の選手の場合ロッカーはほぼRFOで実施され、バックエントリーはより難しくなる。吉田森田組では吉田選手が実施していた。

ほんとにじっくり見ましたが、この段階で吉田さんの上手さに心底驚きました。

続くアイスダンス予選会で再確認しましたがスケーティングがもの凄く上手い。力強くクリーンな滑りで、実は女性側がアグレッシブな男性を制御している感じのカップルです。シニカツっぽい。

凄いディープエッジで良く動き他とは段違いにスピードがあります。森田君は吉田さんに牽引されて一段上手くなった感があります。男性側のリフトの不安定さは弱点に感じましたが。

 

田中西山組(あずしん)は、男性にも華やかなカリスマがありますが額縁役もちゃんとこなしそうな正統派の雰囲気もあります、やはり西山君のスケーティングが素晴らしく、滑らかで端正な滑りが特徴でターンのトレースが美しいです。田中さんもダンサーらしい身のこなしが美しく、既に美カップルとしての原型があります。保守的な日本のジャッジはこちらを好みそうですね。

 

全日本選手権ではまず吉田森田組RDのエッジ捌きに驚きました。ディープでぐわんと鋭いカーブを描く、もの凄い攻めのスケート。

田中西山組も滑らかなスケーティング、ポージングの美しさはダンサーとして正に理想的。

そして小松原組はダンサー然とした佇まいやそつのなさは流石で特にフリーは得意分野の男女の愛の世界観も充分、ベテランらしい安定感がありました。

FDにおいては3組の演技はほぼ互角に見えました。

 

ただ、足元に於いては小松原組は何しろエッジが浅い事とスケートの伸びの無さが目につきます。特にRDにおいて。

FDでは既にPCSで若手2組が上回り、スケーティングの評価は若手2組の後塵を拝する形となりました。

(なかなか点数が伸びない理由として、男性の軸足が左利きな事も影響あるかもしれません。ローテーショナルリフト、ソロツイズル共右回り(時計回り)です。左利きはジャンプスピン共右回りになります。DiStでのカウンター、ロッカーも左足で実施しているので男性に合わせているようですね。DiSt、MiSt、OFTのように二人が揃って踏むステップでは得意な足が一致しないと難しいかもしれません。)

正直それなりの経験年数を持つカップルがPCSで8点台を出せず、合計45点辺りというのは厳しい結果ですね。かなだいはアイスダンス開始2年目のワルシャワ杯FDでは50点台に乗っていましたので。

 

エレメンツなど見分けられなくても、スピードに乗った動きの躍動感や滑りの滑らかさは素人にも分かります。体操の技や難度など知らなくても内村航平選手が一番上手いと分かるのと一緒です。

予選会のRDでは「うたまさうめぇぇぇぇぇ」と驚きのツイートが多かったですね。

 

 

そして全日本選手権でのジャッジ、今回は総勢9名でした。

日本で国際資格のあるアイスダンスジャッジは、滝野薫氏、小林明子氏、五島千寿氏、加賀山翔氏の4名ですが、当然全員が参加。

国際資格はISU JudgeとInternational Judgeの2種類があり、ISU Judgeはチャンピオンシップ(世界選手権、ヨーロッパ選手権、四大陸選手権、グランプリファイナル等)のジャッジが出来、International Judgeはグランプリシリーズ、チャレンジャーシリーズ等の国際大会のジャッジが出来ます。

ご覧の通りISU Judgeの方が国際資格としては格上です。

滝野氏、小林氏、がISU Judgeであり、五島氏、加賀山氏はInternational Judgeです。

この中でも滝野薫氏はワールド、Jrワールド、4CC、グランプリファイナル、国別対抗戦と殆どのチャンピオンシップのジャッジ経験があり日本では最も権威ある第一人者で、選手が国際大会で海外ジャッジから受ける評価と滝野氏自身がジャッジする評価を比較した際、最も乖離のない判定をする印象です。

全日本選手権では、加賀山氏はイベントレフェリーの任に着き、他3名がジャッジパネルに入っていたので、国際資格のあるこの3名のジャッジ結果を抽出してみます。

ベースデータはこちらの神サイトから RD 、FD分をお借り致します。

 

左表は昨年末の全日本選手権でのジャッジです。全体的に甘めの点数なので順位に注目した方が良いかもしれません。

3者とも1位~3位がバラバラなのは吉田森田組がツイズルで転倒という珍しいミスを犯した為ですね。

比較しやすいように(禁じ手ではありますが)森田君が転倒しなかった場合の点数をシミュレーションしたのが右表です。

ベースにした数字は11月の西日本・アイスダンス予選会のツイズル点数8.57点。

全日本ではGOEが大きくマイナスされ3.48点、更にディダクション-1で6.09点分を失っています。

それを加算して(PCS考慮せず)計算すると、元々滝野氏、小林氏は1位吉田森田組、2位田中西山組、3位小松原組、と採点しているのが見てとれます。

滝野氏など、ツイズルの転倒があろうがゆるぎなくこの順位を付けていますし、小林氏も小松原組を元々3位と評価している点は変わりません。

ISU Judge2名がこう評価しているのにも関わらず、小松原組がTotal1位になってしまうのは他6名の国内ジャッジに国内のみのガラパゴス採点が存在するのでしょうか。

毎度小松原組にのみ突出した高得点を付けてくる五島千寿氏は、今回も189.26点と驚く程の点数です。

因みにこの点数だと2023年グランプリシリーズの殆どの大会で4位相当です。

そして転倒があったとは言え、小松原組(189.26点)と吉田森田組(165.61点)に23.65点もの差がつくと思いますか?

 

4)遡って、2022年北京五輪選考判定について、そしてその採点について考えます。

村元高橋組が競技をしていた3年間、2組の戦いぶりを表にしてみました。

まず、グラフにするために点数を洗い出します。

それをグラフにしたものがこちらです。

※北京五輪の小松原組は個人戦のRD22位でフリーに進めませんでしたので、団体戦の結果を引用しています。

 

2020年はコロナ禍でありNHK杯ジャッジは日本人のみ、結果は公式記録ではありません。かなだいは2020年2月にダンスを始めましたが3月にはロックダウンで帰国、初年度にほぼ練習が出来ない状態でした。

しかし、2021年以降は完全にかなだいが追い抜いていきます。

2021年以降の直接対決でかなだいが負けたのは2021年全日本と2023年四大陸選手権ですが、2023年四大陸選手権はコロラドスプリングスという標高1800メートル越えの高地で、大輔さんが酸欠&チアノーゼの症状が出てフラフラだったのでここの成績は参考にならないと思います。

 

まずグラフで分かるのは、かなだいは点数の高低に差があり安定感に欠ける部分。

競技年数が浅いので、ダンサーとして年間の試合運びやエレメンツの熟練度等、経験値の少なさが点数のバラツキに現れている感じですが、まぁ当然でしょう本格的な競技生活は2年目からなので。

2021-2022シーズンは、出だしは良いのですが、全日本を越えて(失望もあったのでしょうが)ピークを戻しきれていないのが分かります。

しかし、コンディション良好であれば190点辺りの得点を出す能力はあるのです。

ミスがあっても、ノーミスの小松原組よりも点数は上回っています。

そして国際大会と国内大会でジャッジに齟齬がないどころか、国際大会の方が点数が高いという不思議。

 

自分で作図して驚きましたが小松原組が他の国際試合を大きく上回る175点超えという3度の高得点を出したのは全日本選手権のみなんですね。

そして170点を超えた他の国際大会は2020年のNHK杯(コロナ禍で国際ジャッジがいない為参考記録)と2021年のNHK杯のみです。

「日本で開催される、必ず日本人ジャッジ(及びテクニカル)が入る大会でのみ」高得点が出ています。

ピンクの線で囲ったところが北京五輪の代表選考に係る試合です。

全日本選手権の僅か1.86点差という取って付けたような「勝利」は選考基準①全日本優勝者という錦の御旗を手にする為ではないでしょうか。

かなだいは上でも書きましたが、FDのPCSで50点を超える評価を同年既にワルシャワ杯でもらっており、全日本でも50.16点です。小松原組はスケアメで45.32点、NHK杯では46.08点ですが、全日本ではなんと50点に迫る49.74点を出しています。スケアメやNHK杯が著しく不調であったのならまだ分かりますが、PCSがこれほど急激に上がるのはアイスダンスではほぼ見たことがありません。ここが通常通りの評価であれば優勝は出来ませんでした。

因みに2022年全日本ではPCS46.20点、2023年45.06点と、評価は元に戻るのです。キャリアを重ねてクリーンな演技をした2年後にPCSが4.68点も下がるものでしょうか。

②ワールドスタンディング最上位は最初から小松原組のものです。3年分のランキングポイントを持つというのは既に不戦勝1です。

③シーズンスタンディング最上位 2021-2022シーズンランキング

かなだい15位、小松原組60位。えぇっっっっっ?

実はこれはシーズン終了後の確定順位で、2021年全日本選手権時のものではありません。実際小松原組はもう少し上だったと記憶してますがかなだいには遠く及ばなかったと思います。

④シーズンベストスコア最上位 2021-2022シーズンベストスコア

これはかなだい190.16点、小松原組172.20点、約18点もの差でかなだいが上。アイスダンスではランクカテがひとつ違う得点差です。

これらのどこが2者逼迫なのでしょう。

あなたなら2002-2003シーズンのように最善の検討を重ねませんか?

そして常識的判断の出来るあなたなら、グラフ青色のカップルを選びませんか?

 

私がいつも読ませて頂いているブロガー様の記事をここにお借りします。

やはり、北京五輪選考においてあまりにも国際評価とかけ離れたジャッジを疑問視されています。

あえて「不正」という言葉を使う理由 butterflyfish様より

2021年全日本選手権アイスダンス感想 Mikeko様より

 

 

さて、ここまで捻じ曲げた判断で小松原組を推すのはどうしてなのでしょうか。

ここからは私の推論になります。

 

世界で闘える実力と華を持った村元・リード組が平昌五輪後に解散してしまい、押し出されるようにトップになった小松原組を北京五輪までに世界に通じるカップルに育てる必要がありました。しかも彼らは解散の心配がない夫婦であり、男性は日本国籍を取ってまで五輪に出ることを望んでいます。

日本スケート連盟強化部の五島千寿氏は雑誌のインタビューでも、北京五輪に向けての国籍取得を含め全力でサポートとすると語っていました。

強化部としては当然だと思います。私だって頑張って欲しいと応援していました。

 

でもそこに、それを阻みかねない『かなだい』が現れました。

高橋のダンス転向で注目が集まるのは喜ばしくとも、抜かれるような事はあってはなりません。

ここまで尽力した苦労が水の泡になるような事態は許されません。

そして男性にも華があり踊れる現代的なカップルのかなだいは、これまでの男性は額縁・土台のスタイルこそベストと考える強化部やダンス関係者とは価値観相容れず、ましてやアイスダンスは一人前になるのに5年10年かかるのだという意識もあり、感情を拗らせてしまった感があります。

渡辺心氏が評論記事の中でかなだいに対し「悪目立ち」「はりぼて」との雑言を抑えらなかったところにも表れていましたね。

自分達の信じるスタイルを体現する小松原組こそを推さなければならない、と。

2020年辺りはまさか抜かれるとは思っていなかったかもしれませんね。

そして、コロナ禍N杯での179点という高得点を皮切りに、採点に関われる大会(日本開催)では実力以上の採点でバックアップしたのでしょう。

北京五輪代表選考の記事を探しきれなかったのですが、確か分科会みたいなものがあってそちらはかなだいを推していたが最終的には強化部の意見が通って小松原組になった、と読みました。

元アイスダンサーの河合彩氏は週刊誌で「全日本優勝者を選ばなかったら物議を醸す」と発言されていましたが、この思考こそが錦の御旗。(河合氏を批判するものではありません)

全日本さえ勝てば官軍なので、他の条件でいくら負けていようが全日本で絶対に勝たせ、選考への切り札にするという決意のジャッジだったのではないでしょうか。

 

 

私は陰謀論者ではないので今回も日本スケ連の壮大な陰謀だなんて1ミリも思ってないですよ。

陰謀を企て実行できるほどデカい団体でも体系化された組織でもないと思います。

ただ、そこが問題というか、、、

アイスダンスなんてシングルよりお金も手間もかかるし日本ではマイナーだし、元々力を入れてないというか皆良く分かっていないんだと思います。

だから数少ないダンス経験者に強化も選考も丸投げして、そこにいる数少ない人達が数少ない思考で回している。

強化部とその一派の方達がダンス愛と責任感で元々やっていることだろう事は疑っていませんけどね。

狭い村化したところにいつものメンバーでずっといると、その危うさや間違いに気づかないのだと思います。

 

ジャッジ同士でも「あなたのジャッジは不正である」なんて証明はたぶん出来ません。

そもそも試験で資格を取っているし、自分の審美眼を信じ自分の価値観に則てジャッジしていると言われれば、第三者がここがおかしいとどんなに力説してもたぶん無理なんですよ。

ソルトレイクスキャンダルのように本人が告発しない限り。

だから試合後のジャッジングのチェックでは、著しい採点の乖離がある場合は指摘し一定価値観内での判定へと修正を促しているはずなんですけどね。

 

私もどれだけ勉強したところでジャッジ資格があるわけではないし、(ある程度の自信は持てるようにはなりましたが)事後のデータを分析し客観的事実を発信していくしかないのです。

私が示した、特にグラフは自分でも纏めてみてびっくりしたし、説得力のある材料だと思いませんか?

データや事例が増える程、推論を推し固めるエビデンス化していくのです。

 

どの選手もみんな人生を賭けて競技に挑んでることに尊卑の差などありません。

国籍を変える程の人を出してあげればいいじゃん、なんて意見は当時結構見ましたよ。

でも「だからなに?」なんですよ。

それを持ちだしたら、アスリートの闘いって一体何なんでしょう。

より感情移入できる感傷的で劇的な事情を持っていたら勝たせてもらえるのでしょうか。

保守的で、多数派で、長くそこを支配してきた人達が支持する選手だけが勝たせてもらえる世界線など絶望しかないじゃないですか。

 

 

 

 

※追記

四大陸選手権アイスダンス見ましたが(まだRDだけ)、若手2組を初めて見るジャッジに序列で判定されてしまいましたね。PStは2組共レベルB、これは国際試合経験の少なさからくる選手とジャッジ間のズレでしょう。

せめてレベル1が取れていれば。レベルBとレベル1では天と地ほど点数変わりますので。

小松原組がシーズンで一番良い演技を見せた事は流石ですし覚悟をもって準備してきたことは素晴らしいことです。

が、RDはこれまでと変わらずエッジが浅く全ステップでレベル1なのに加点が取れてびっくりしました。

ベテランであり今回は日本の1番手、他は出来立てほやほやのカップルという前情報に対する「寄せ具合」を見て若干絶望感を味わってますよ。

3組の皆さん、頑張って下さい。

それでも凄いポテンシャルを魅せつけてくれた若者達に期待したい。

次回は君たちのどちらかがてっぺんにいる事でしょう。

 

※追記2

ここに置いたグラフ、文中の数字データはご自由にお持ち帰り下さい。

どんな場面で勝手に引用されても結構ですので。