胃がんの原因の約8割を占めているとされているピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)ですが、これは日本人に特に多くみられるものです。


とはいっても、感染度合いは年代によって大きく異なっていて、20代で10%以下、30代で15~20%、50代になると50%と急に多くなるのが特徴です。


これは、加齢によるものではなく、その世代が幼少期を過ごした時代の衛生環境によるところが大きく、多くが井戸水からの感染と言われています。


けれど、衛生管理が進んできた現代の日本では自然界にピロリ菌は存在していないため、若い世代が感染しているのは、すでにピロリ菌を持っている親や祖父母が子どもへ食べ物を口移しで与えることなどが疑われています。

では、ピロリ菌が胃にいると、どのようなことが起こるのでしょうか?

ピロリ菌は胃を守っている粘液を減らすなどして、胃の壁が胃酸という強い酸からの攻撃を受けやすくしてしまいます。

さらに、ピロリ菌が胃壁に取り付くと細胞を弱める毒素を出し始めるため、ピロリ菌をやっつけようと血液中の白血球が集まるのです。

ピロリ菌vs白血球という戦いによって、そこでは炎症が起こるとともに、大量の活性酸素が発生することとなります。

ピロリ菌による胃粘膜への攻撃と、それにともなう炎症と大量の活性酸素の発生。

このように繰り返し胃の内部を傷つけることによって、胃炎や胃・十二指腸潰瘍、そして、胃がんとなるケースが出てくるとされています。

もちろん、胃が炎症を起こす要因はいろいろありますが、ピロリ菌がいなければこれらのリスクもぐんと減少します。

除去方法にもいろいろな意見がありますが、ピロリ菌をやっつけるといわれているマヌカハニーやヨーグルト、ブロッコリースプラウトなどの身体にやさしい方法もあるようです。
 上手に生活に取り入れてみるのもいいかもしれません。

そして、やはり大切なのが、活性酸素対策!

ピロリ菌が存在していれば、必ず、胃ではたくさんの活性酸素が発生しています。

常に、活性酸素を除去することができるように、水素などの抗酸化物質を積極的に摂るように心がけましょう。