皆さま、選挙お疲れさまでした。

れいわ新選組が3人もの衆院議員を生み出したのは良かったですね!

ご尽力いただいた皆さんには感謝しかありません。

しかし一方で、立憲と共産党が議席を減らし惨敗したことは残念でなりません。

私が長妻議員の事務所で提案したように、枝野・福山両氏が山本太郎とれいわに謝罪をしていたら、当選していた立憲の候補も多かったかもしれないので、「ほれ見たことか」と言いたい気分でもあります。
私が提案した通りの「山本に迷惑をかけて申し訳なかった」という言葉をもって都連幹事長の手塚さんが謝罪してくれましたが、それだけでは足りなかったようです。

残念ながら枝野氏らの失策により、あと4年間地獄が続くことが確定しました。

ネオリベ党である自民党と維新の議席が伸びたことは日本経済の沈没を意味しますし、れいわの山本太郎代表が「維新はテレビメディアが作り出した怪物」と評したように、維新は極めて悪質で危険な存在です。

私は選挙のアナリストではないので選挙の分析はしませんが、今回の選挙で大本営マスコミの報道が常軌を逸していたことについては報告しようと思います。


https://twitter.com/aomurasaki_ll/status/1453340116928270338

https://twitter.com/aomurasaki_ll/status/1448627216565170182


マスコミは全国区では自民党の、また関西圏では維新のプロパガンダ部隊となり、ネオリベ改革による市民生活の破壊を後押しするために奔走してきました。

「明るい北朝鮮」と言えばシンガポールのことですが、本当の「明るい北朝鮮」は、国家コーポラティズム体制に情報統制のしかれた我が国日本のことではないでしょうか。

ネオリベ改革により病院や保健所が潰された大阪は、自宅放置者が1.4万人にもなり死者数は全国で一位、また給付金の支給も全国で一番遅れた地域でしたが、マスコミがまともに報道しないのため、正しい情報を知る由もなかった住民は、吉本芸人の号令も相まって「吉村はんようやっとる」と念仏を唱え続ける夢遊病患者のようになってしまいました。

結果は皆さんもご存じの通り、大阪ではあの辻元清美さんまで議席を失う大惨事となりました。

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さて、表題の「バラモン左翼」とは2018年にピケティが作った造語ですが、口先では弱者に同情した姿勢を示すけど本気ではない偽善的なジャーナリストや弁護士、教職員、政治家などのリベラル派の上級国民を指します。
彼らはジェンダーやマイノリティ、環境に関するポリコレを声高に叫びながら、「無駄を削れ!」と弱者しばきを何十年も続けてきました。

口先では「格差是正」を叫びながら、弱者に負担を強いる消費増税や、人々の生活より環境を優先するポリ袋有料化を推し、緊縮財政を強いる人たちのことです。要するに左のネオリベのことで、専門用語ではネオリベの亜種を意味する「第三の道」とも言います。

私個人は、バラモン左翼というワード自体が日本における実態を正しく表現しているとも思えないので、実はあんまり好きではないんです。
バラモン・リベラルのほうが実態に近いんじゃないかと思いますが、でも寛容ではないという点でリベラルでさえないなあとも感じますので、私はシンプルにバラモン様と呼ぶことが多いです。

ピケティはここに対置する概念として「ビジネス右翼(商売右翼)」というワードも設定しました。
これは右のネオリベのことですので、ただネオリベと呼べばいいのだと思います。

本物の左翼やリベラルも、そして本物の右翼や保守もリスペクトできる存在なのですが、エリートを自負するバラモン様たちは社会的底辺・低学歴を叩くことをエンタメとしており、また社会的地位が高いため社会を破壊する能力が凄まじく高いのでヤバすぎます。
これは、枝野福山らや立憲支持者、朝日新聞による山本太郎いじめを思い出せばわかるでしょう。


れいわの議席が減りそうだと狂喜するバラモン左翼様の代表格、山口二郎・法政大学教授

結局、実態は、右にも左にも地獄への道を善意で舗装しようとするネオリベ爺さんたちが大量に存在するということなのですが、彼らは科学を理解できず、ただただ権威主義や教条主義を振りかざす宗教家気質であることから、その彼らをバラモンと呼ぶことは理にかなったことであるように思えます。

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そのバラモン様たちですが、衆院選を前にプロパガンダ工作を全面展開していました。

ことの発端は財務省の矢野康治事務次官の「バラマキ批判」論文に「我が意を得たり!」と歓喜したバラモン様たちが、矢野のトンデモ論を補強すべくバラマキ批判記事を連発したことでした。
選挙直前の反論機会の得られない時期に、大プロパガンダ攻勢をしいたのは、姑息で狡猾なバラモン爺のやりそうなことです。

10月19日のテレビ朝日のモーニングショーでは、一時間にもわたって「各党のバラマキで国債が破綻する」などといった古典的なデマを繰り広げていましたが、どれだけ酷いものだったかキャプチャー画像を少し見ただけでも伝わると思います。



この放送で財政破綻デマを重ねたトンデモ経済評論家の加谷珪一は万死に値しますし、犯罪的な選挙妨害でもありました。

そして以下は各社バラマキ批判報道の一部となります。
どれも稚拙なデマなので、今回はいちいち反論はしませんが、借り換えを知らない経済学者・土居丈朗氏やいまだに固定相場制と変動相場制の区別がつけられない朝日の編集委員の原真人氏、そして何度朴勝俊教授に完全論破されてもデマをやめない経済学者・小黒一正など相変わらずのバラモン・オールスターの面々が宣伝工作を行っていました。
 

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▼財務事務次官「バラマキ合戦のような政策論」と月刊誌で批判
2021年10月8日 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211008/k10013298621000.html

▼「バラマキ合戦」寄稿、政府・与党内で波紋 財務相は問題視せず
2021年10月11日 朝日
https://www.asahi.com/articles/ASPBC6GZVPBCULFA00H.html?iref=pc_rellink_01

▼「矢野論文」があぶり出した与野党オール「バラマキ合戦」の無責任
2021年10月25日 原真人 朝日新聞 編集委員 
https://webronza.asahi.com/business/articles/2021102200002.html

▼与野党の「バラマキ」に警鐘
2021年10月30日 日経 慶応義塾大学教授 土居丈朗
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77102970Z21C21A0MY6000/

▼バラマキ合戦の衆院選公約、「特にひどいのは…」 隠れた争点は何か
2021年10月30日 朝日
https://www.asahi.com/articles/ASPBY44QVPBWULEI003.html

▼日本の財政赤字、このままだと破綻は不可避? 「バラマキ」はダメなの?専門家が「全員バラ色」はないと強調する理由
2021年10月29日 BUZZ FEED
https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/japan-economics-2
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ネットメディアでもIWJ、デモクラシータイムス、Choose Life Projectなどの生粋のバラモン様たちが頑張っていますし、山口二郎、金子勝、田中信一郎、井出栄策、明石順平、浜矩子などのバラモン左翼様たちも元気にデマを発し続けておられます。
彼らはいずれも立憲の政策顧問だったりするので、なかなかの絶望感ですよね。笑

そしてバラモン・メディアが酷いのは、放送法4条で「意見の分かれる問題に対する中立性」の遵守が求められているのに、完全に無視し、相対する反緊縮の立場の藤井聡教授や松尾匡教授、朴勝俊教授や、井上智洋准教授なんかを絶対に番組には呼ばず、御用バラモン学者のみにしゃべらせて一方的に財政破綻デマなどを拡散していることです。
決してディベートに強いとは言えない森永卓郎教授だけは呼ばれますけど、それをアリバイに利用されているって感じですね(笑)

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さて、上記のような「バラマキ批判」や「財政破綻」の酷いデマが繰り広げられたからか、世論調査でも変化が起こりました。

消費税率「10%維持」57%、「引き下げ」は35% 
朝日世論調査 10月20日
https://www.asahi.com/articles/ASPBN6KKSPBLUZPS004.html

ちょっと前までは消費減税派と負担容認派がもっと拮抗していたのに、だいぶバランスが変わってしまいました。



https://news.yahoo.co.jp/articles/43033ea417026f02be968cef5a3beae13523758b

国民の60%が財政再建に賛成という倒錯具合です。
バラモン様たちの懸命な宣伝工作のおかげで、国民は財政再建が悪い事であるという認識もありません。


国会議員でさえ「プライマリーバランス黒字化目標を堅持すべきか」との設問に、自民71%、立民59%という高確率で賛成しているほど、科学を理解できない人々が国会の中枢で雁首を揃えているのですから世も末です。
 


PB黒字化がいかに愚かなことなのか、下記リンクで説明しています。

▼637兆円支出した米国は財政赤字が縮小、30兆しか出さなかった日本は赤字拡大!
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12706071004.html

国会議員の皆さんも、バラモン様たちも、「なぜ赤字をいっぱい出した国が赤字を縮小させ、赤字を抑制しようとドケチ財政をしいた国の赤字がさらに積み増されたのか」、よく考えたほうがよいですよ。

でももし「科学が理解できない」と言うのなら、こう考えるのはどうでしょうか?

テレビにでてきたコメンテーターが「ロボトミー手術は素晴らしいのでぜひ広めよう!」と絶賛していたら、どうでしょう?
(ロボトミー手術は眼球の横から長い鉄くぎをぶっ指してグリグリやって脳を傷つけて精神疾患を患う患者をゾンビにする手術。過去にノーベル賞を受賞している)

もしくは「小学校を作るための建材はすべてアスベスト入りにすべきだ!」と発していたらどうでしょう?

速攻でBPO行きですよね?

「国債いっぱい出したら財政破綻!」「PB黒字化せよ!」とか言ってる昭和脳のバラモン様たちはこのレベルで間違っているので、極めて危険な存在なのです。


仮に100万歩ゆずって「国債いっぱい出したら財政破綻!財源がない!」なんてデマ論理が正しいとしても、こういう報道は重大な危険性をはらんでいます。

仕事がなく、給付金も尽きて生活が苦しい、もう限界だと追い詰められた人がそういう報道を目にしたら、自殺をする最後の一押しになってしまいませんか?
自分は社会のお荷物だと感じてしまうのではないでしょうか?

▼「つらい役を任せてごめんね」…困窮の果て、生活保護を知らない長男は母の最後の願いに応えた
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f7d74e3529b0d67a89de4caa90c1026b0ebb374

2020年に休廃業した企業は過去最高に達し、全飲食店の1割となる45000店が潰れ、また、自殺者は昨年6月から前年比で12カ月連続で増加し総数も3000人レベルで増えています。

こういう報道を皆さんがテレビで見ることは殆どないでしょう。
大本営マスコミとバラモン様たちは事実を伝えず、人々に楽観性バイアスを与え続けることで、グローバル企業が侵略するための下地を整えます。
そればかりか、「外国企業や大企業に侵略されることは良いことだ」「企業が潰れるのは生産性が低いからで自己責任だ。ゾンビ企業は退出させて新陳代謝しよう」というようなネオリベ・マインドに洗脳していくのです。そのディストピアの完成形が大阪ですね。

別の危険性もあります。
大本営マスコミとバラモン様達の財政破綻デマに影響を受けた植松被告は、「国の借金が大変だから生産性のない障碍者を安楽死させる」として津久井やまゆり園で19人の障碍者を刺殺しました。

彼らは、いい加減に社会を破壊するための悪質なデマのプロパガンダはやめるべきです。


しかし他方で、今回の衆院選前の「バラマキ批判・財政破綻」のプロパガンダも、バラモン様たちの最後の悪あがきにも感じます。

投票前の党首討論では山本太郎や玉木雄一郎が「バラマキ」こそが必要であることや、財政破綻はしないことを訴えたので、目が覚める人も多く出たでしょう。

そして約半数が「国の借金が増えても経済対策を優先する」と答えた20代、30代の認識が希望の光でもあります。


https://www.news24.jp/articles/2021/10/31/04966229.html


以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

cargo

 

 

おまけ:

何年か前の生前の西部邁さん。溜飲が下がる思い。