岸田首相が総裁選の時に言っていた「新自由主義の脱却」「所得倍増」はなぜ速攻で取り下げられてしまったのでしょう?

それは、岸田がバックにいる安倍や麻生、党内重鎮、財務省の操り人形となって「プライマリーバランス黒字化目標の堅持」「財政健全化」を採用したからです。

プライマリーバランスとは簡単にいうと、「税収と支出をバランスさせる(利払い費は除く)」、つまり、税収以上に支出できなくするという縛りのことです。
それを「2025年までに実現する」というのだから気が狂っていますし、国債を発行せず数十兆円単位で支出を抑えると言っているに等しい宣言です。


政府がお金を出さないと経済は良くならないし、給料も上がりません。
新自由主義とは緊縮財政(お金をケチること)にもとづいて国を運営することなので、そこからの脱却もできようはずがありません。

ですので、PB黒字化目標を採用するということは、同時に「新自由主義の脱却」も「所得倍増」も実現しないということになるわけです。


PB黒字化目標なんてバカげたことを掲げる先進国なんて、日本以外にこの世界に一つもありません。

むしろ過去に、PB黒字化をしようとして財政破綻(デフォルト)してしまった国がギリシャとアルゼンチンであり、まともな人間ならいかに狂ったことなのか理解しています。


そのプライマリーバランス目標について、「有害無益なので破棄する」と言っている唯一の政党が、れいわ新選組です。

▼れいわ財政政策 - 「積極財政」の一項目
https://reiwa-shinsengumi.com/reiwa_newdeal/newdeal2021_01/#2


「れいわ新選組なんてカルトだから信用ならん!」
こうおっしゃる方もおられるでしょう。

以下で「PB黒字化目標は有害無益なので破棄する」が、正しい政策であることを説明していきます。


コロナ禍の緊急財政政策として約600兆円(日本の20倍!)もお金を出したアメリカは、なぜか2021年は財政赤字が減少しています。
 

参考
【更新版】コロナ対策費、米国は637兆円、日本は59兆円!!【衰退国家ニッポン】
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12670848967.html
   *日本は59兆のうち30兆を未執行にしていました。


なぜお金をいっぱい出したアメリカが財政赤字を減少させて、PB黒字目標を掲げお金をケチりにケチった日本が財政赤字を拡大させる見込みなのでしょうか?

赤字をたくさん出した人の赤字が減少し、黒字化しようとケチった人が赤字になる。

不思議ですよね。
テレビや新聞でも「無駄を削減して、財政規律を守らなければならない!支出を押さえないと財政赤字が膨らむ!」と言っています。
しかし、マクロ経済の世界では、皆さんが考えることと逆の現象が多く起こるのです。
 

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▼21年度の米財政赤字、減少 コロナ危機から経済回復で
https://news.yahoo.co.jp/articles/b164d584fbfbe889de1427e8cc795436e6849efb

 【ワシントン時事】米財務省が22日発表した2021年度(20年10月~21年9月)の財政赤字は2兆7721億7900万ドル(約315兆円)と、過去最大だった前年度の3兆1319億1700万ドルから約11%減少した。

 新型コロナウイルス危機による打撃から経済が回復し、税収が持ち直した。

 財政赤字の対国内総生産(GDP)比率も12.4%と、第2次世界大戦以降で最大だった20年度の15.0%から縮小した。

 イエレン財務長官は声明で財政赤字縮小に関し、「米経済が回復のさなかにある証左だ」と強調した。 
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巨額の財政出動により景気が回復し、税収が伸びたことによって、財政赤字が11%、債務対GDP比も15%(2020年度)から12.4%(2021年度)に改善したとのことです。
 (債務対GDP比とは、GDPに比べた政府の負債の大きさのことです)

新聞やテレビ、それらに出てくる小林慶一郎や金子勝のような経済学者、もしくは自民党や財務省の言ってることと逆のことが起こっていますよね。

経済オンチの彼らがずっと間違ってきたことがここでも証明されました。

上述した経済オンチの皆さんは「債務対GDP比を減らし、PBを黒字化させるためには、歳出を削って増税する必要がある」などと言ってきました。


プライマリーバランスに関しては、日本の一般会計予算のだいたい30%が公債金(国債発行による借り入れ)で賄われていて、コロナ禍ではその比率が40%にも上がっていたので、誰がどう考えても予算を30~40%も減らすことなんて不可能だとわかります。
というかそんなものを目標にしてはいけませんしみんなの給料が増えて、経済が成長し、税収も増えた時に勝手に財政健全化が進むと考えたほうが良いです。
もちろん財政健全化なんかしてようが、してなかろうがどっちでも良いものですけど。

プライマリーバランス黒字化のために必要なことが「債務対GDP比の縮減」だといわれています。

債務対GDP比は下記のように、日本は断トツで高いです。


https://zaigen-lab.info/2020/10/07/syakkin_gdp_goyou/%E5%82%B5%E5%8B%99%E6%AE%8B%E9%AB%98%E5%AF%BEgdp%E6%AF%94/

この画像を示す報道を見て、「日本は財政破綻するんじゃないか」と心配する人も多いでしょうが、でもこれはまったく心配する必要はありません。

なぜ心配する必要がないのか?
まず、簡単なことですが、「GDPが増えれば税収が上がる」という事実があります。
誰でもわかる当たり前のことですね。
下記のように相関係数が0.91を超える、極めて高い関係性があります。
 (「税収が増えたのでその分支出できたからGDPが増えた」なんて逆読みはできません、時系列を考えてください)



藤井聡・京都大学大学院教授のグラフ

上述したように、アメリカは600兆円規模のお金を投じてGDPを再浮揚させ、それによる税収増でプライマリーバランスも債務対GDP比も改善させました。

先日、矢野康治・財務事務次官(財務官僚の序列No.1)が誤りだらけの論文を文芸春秋に寄稿し、「債務対GDP比を改善するためにはPB黒字化が必要だ!財政破綻する可能性があるので、各党はバラマキをやめて歳出を削減し、消費増税すべきだ」というようなことを語っていました。
それに対して京大・藤井教授は「消費増税をしたり予算をカットしたりすれば、GDPが減るだけ」という向きで反論しています。


藤井聡・京都大学大学院教授の資料

(矢野氏の「PB黒字を目指すことが絶対必要」との愚説に反論しています)

消費増税をすれば消費が落ち込み、貨幣の流通速度も落ちるのでGDPが減ることは当たり前です。
また、そもそも政府支出はGDPの構成要素に含まれますので、支出を減らすだけで自動的にGDPが減少します。(国民所得恒等式: GDP=消費+投資+政府支出+貿易収支)

彼ら経済オンチの人たちは、支出を減らすことで債務を減らし、債務対GDP比を減らそうとしてしまいます。
でもそれも間違っています。


彼らが言ってることを図で説明します。
 (*極度に単純化したものですので、細かいツッコミは一度横に置いてください)
例えば下図のように単純な計算をすると、債務対GDP比は200%となりますよね。



 知人のまね~じめんとさんがこの件を数年前にまとめてくれていました。

この状態で、もし政府支出を削減し(償還などによって)債務残高を100兆円減らすと、 当然GDPも100兆円減ります。PB黒字化を目指すということはこういうことです。
結果、債務対GDP比は211%となって、緊縮財政をする前より増えていることがわかります。



日本政府はこうやって誤った政策を進めることで、逆に債務対GDP比を増やしてきました
経済オンチの方たちは倒錯してしまっているので、債務対GDP比を増やすべく、支出を削って債務を減らせと言っているのです笑

すさまじいバカだと思いませんか?
財務官僚の序列ナンバー1が冗談ではなく真面目にこんなことを言ってるし、実際に30年近く続けてきたんですよ。まじでシャブでも打ってるんじゃないかと疑います。

債務対GDP比を減らしたいのなら、アメリカが去年やったように政府が支出するべきなのです。
(米国の場合は財政赤字・政府債務まで減りましたね)

政府支出(債務)を100兆円増やせばGDPも必ず100兆円増えます。すると…




政府支出(=債務)を増やすと、債務対GDP比は、当然減ります。


MMT派のランダル・レイ教授は、長年続くこのようなバカげた日本の財政運営を数十年単位で分析し、債務対GDP比を縮減させようと誤った方法で奮闘してきたおバカ政策を「Stop-Go-Stop政策」と名付け、日本政府のドケチ財政の問題を指摘しています。
 

【参考】 ▼ 少子高齢化は問題じゃない。レイ教授に教わる日本の「Stop-Go-Stop政策(ドケチ財政)」
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12664539224.html

 


結局、岸田が採用したPB黒字化目標も、財政健全化も、ただのバカげた案であり、経済オンチの識者が言う「支出を減らして債務対GDP比を減らせ!PB黒字化を目指せ!」という論理もただただ債務対GDP比を悪化させるだけだということがわかりました。

そんなことを続けたら余計に日本は衰退国家まっしぐらですよ。


自民党、財務省、マスコミ、経済オンチの経済学者など、これらの倒錯しきった狂人どもを相手に戦うのは、れいわ新選組だけです。

 

世界のどの先進国も採用していない「プライマリーバランス黒字化目標」は有害無益なので、廃棄処分しなければなりません。

「れいわはカルトだ!」とか言っていた方は、どちらがカルトなのかおわかりになったでしょう。


衆院選ではお近くの小選挙区に出ているれいわの候補に投票してください。
そして比例はれいわでお願いいたします。




▼【衆院選2021 政見放送】れいわ新選組 【二枚目の投票用紙 比例はれいわ】
https://www.youtube.com/watch?v=U8EyTltVoWI

 

 


本日はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございました。
ではまた。

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