こんにちは。

本日は少し趣向を変えます。

 

まずは9月23日に行われた国連総会における素晴らしい演説をお読みください。


 

この世界では、独立国の権利は保証されるべきであり、また国連安保理は一国の内政に干渉してはなりません。
国連は一国家による他国への侵略行為に対してのみ、平和のための干渉が許されます。

 

ところが現在の常任理事国は大変に偏っている状態にあります。

 

そういう状態を是正するためにも、これからは欧州、北米、南米、アフリカ、アジア、それぞれの地域から代表を選び世界平和に向けて団結すべきだと提言します。

これが正義であり、民主主義ではないでしょうか。

 

我々の世界は、特定の国が独占する安全保障理事会によって死にかかっているとも言えるます。


原子爆弾や絶大な経済力をもって安保理の権限を行使する…これはテロリズムではないかとも思えるのです。

 

もし国際社会を構成するあなた方すべてが手を携え、安全で、平和に暮らす世界を望むならば、私には提案があります。

 

”世界190ヵ国の全てに拒否権がなければならない。 あるいは、どの国にも拒否権があってはならない”

民主主義は強国のためでも、金持ちのためでも、我々を脅迫する人々のためでもなく、 「等しくすべての国のため」であるのです。

 


繰り返しますが、今のところ、安全保障理事会は、封建主義の安全保障であるといわざるを得ません。
...この常任理事国のための封建的な方針....、それは彼らを保護し、非常任理事国に対してのみその権力を行使しています。


ゆえに、これは安全保障理事会と呼ばれるべきではなく、むしろ恐怖理事会と呼ばれるべきではないでしょうか。

 

新しい形の安全保障理事会を始めましょう!

 

拒否権と永久の席(常任理事国席)が強国のためであることは不当であり、まったくのテロリズムであります。
我々はこのような不正を承認することはできませんし、その下で生きることもできません。


強国は世界において飽和するまで利益をむさぼり、安保理拒否権を行使します。
彼らは彼らの利益を保護するために国連の武力を利用し、そして第3世界へと威嚇しているのです。


過去、ヨーロッパは植民地支配を通じて、アフリカ、アジアとラテンアメリカから石油、野菜、食品、金、銀、銅、ダイヤモンド、鉄、ウラン、家畜や人間だけでなく、その他の全ての価値あるもの全てを持ち去りました。 

 

しかしいまやアフリカの世代、アジアとラテンアメリカの世代も新しくなりました。

 

疑う余地なくアフリカ人は、アフリカ人の子孫の1人が米国の大統領になったことを幸せに感じ、誇りとしています。 
黒人が白人のレストランに入るのも許可されず、白人のバスへの乗車を許されなかった時代は過ぎ去りつつあるのです。

 

 

第3世界は現在威嚇されており、彼らはテロリズムの下で生きています。 

 

安全保障理事会の設立以降、65の戦争が行われました。
...小国に対する攻撃、または小国同士の争い、または超大国による小国への攻撃に対して、安全保障理事会はこのような憲章違反を阻止することはありませんでした。

 

私は、安全保障理事会決議が非常任理事国に対して使われ、決して超大国に対して使われないと確信した今、このような安全保障理事会決議を尊重しないということも選択肢のひとつであると実感するのです。 

 


私たちがなしうる仕事は、世界が1つの段階から別の段階....、すなわち、失われ、苦しく、恥ずべきで、テロの対象にされ、脅されているこの世界から、平和で寛容なより人間らしい世界に移る際に、世界を手助けすることであります。

 

人類は、平和に生きるためには奮闘しなければなりません。

 

第三世界と小さな国家たちによる奮闘、尊厳を持って自由に生きるための継続的な奮闘であります。

 


 平和と天の恵みがありますように。 
 

 

以上、とても立派なスピーチですが....、

 

こちらはオバマさんによるスピーチでしょうか?

 

それともマララさんのスピーチでしょうか?

 


いいえ、こちらは2009年9月23日に国連総会で行われた、リビアの故カダフィ大佐のスピーチの一部です。


当時、国連総会での演説の持ち時間が15分間のところを、彼は制止を振り切り約1時間半に渡って大演説を繰り広げました。
(ある意味、彼特有の節回しは詩的で暗喩的なので、僕が勝手に意訳/要約してみました)


このあとのカダフィ大佐のスピーチでは、イラク戦争、アフガン戦争、ユーゴスラビア紛争、ガザ虐殺、パナマ侵略などを再度検証すべきであること、
またケネディ大統領暗殺、キング牧師暗殺、 ダグ・ハマーショルド国連事務総長(スウェーデン)暗殺、 パトリス・ルムンバ(コンゴ)暗殺 、PLO幹部のカリル・アルワズィール、 アブ・アヤド 、 カマル・ナセル暗殺事件なども同様に再調査すべきだと語っています。


■国連総会2009年9月23日 カダフィのスピーチの内容 全文
http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50929014.html

 


ご存知のように、この演説のあとのリビアは、誰かさんにマニュピレイトされた「アラブの春」により内戦状態にもちこまれ、2011年には強行的な安保理決議をもって空爆、数万人の市民とともにカダフィ大佐は虐殺されてしまいます。


リビア空爆の直前、2011年7月1日、「1969年の革命の日」のお祝いに、カダフィ大佐はトリポリの「緑の広場」で演説し、集まった170万人がNATOの空爆に反対しました。
これはトリポリの人口の95%、リビア人口全体の30%に当たります。

 

■ビデオ: Green Square (Tripoli, Libya) - 1st July 2011
https://vimeo.com/25897585

 

 

カダフィ大佐はアフリカに経済連合を作り、統一通貨であるディナールを流通させようとしていました。

 

また、ドル決済でおこなわれていた石油の売買を、ディナールに変更しようともしていました。

 


おしゃれなカダフィ大佐

 


2011年8/22、死の二ヶ月前のカダフィ大佐と南アのネルソン・マンデラ大統領

 


本日9/23はカダフィ大佐が伝説の国連演説を行ってからちょうど7年目となります。

 

2011年10月20日にカダフィ大佐は惨殺されましたが、カダフィ亡き後のリビアは、混乱し無法地帯と化しています。
欧米グローバリストが傀儡として据えたパペット政権と、土着の一般国民、ISらテロリストらの間で三つ巴の抗争が勃発しており、次のシリアとなる様相を呈してきました。

グローバリストが、次に兵器を売る相手をリビアと決めたのだと推測できます。

 

 

【参考】
■米国の作家アーロン・クレインは、シリア内戦の発端のひとつとなった2012年9月11日のリビア「ベンガジ領事館襲撃事件」は、ヒラリーとオバマの自作自演であったと結論づけている。
http://conservative.jugem.jp/?eid=503

 

■嘘だらけのヒラリー証言、ベンガジ公聴会、600回に渡り無視された領事の援軍嘆願
http://biglizards.net/strawberryblog/archives/2015/10/post_1737.html


■【参考】エコノミック・ヒットマンが説明する征服方法<買収・暗殺・軍事行動>
(CIA工作員による内部告発)
https://www.youtube.com/watch?v=17mE5fPQjt0

 

■リビアに迫る新たな軍事介入  : パトリック・エムザデー 前在トリポリ外交官 

2016年2月
http://www.diplo.jp/articles16/1602-2libye.html
リビアで対立する政治勢力間の合意が成立した後、国民統一政府の樹立に向けた動きが欧米の軍事介入に道を開いている。イスラーム国の武装勢力に対抗するため外国軍が新たに投入されることで、過激派同士の抗争が激化し、リビア人勢力間の困難な対話が頓挫してしまう恐れがある  -ルモンド


■米軍がリビアの拠点を空爆 国情混迷で自力掃討難しく、過激派温床化を阻止  

2016.8.2 
http://www.sankei.com/world/news/160802/wor1608020038-n1.html