シリーズ 松本真 その6 | 松本真の未来創造提案書

松本真の未来創造提案書

南京都の風雲児、表現者松本が語る、
未来に対する提案書的ブログ

都落ちて意気消沈。失意のどん底で京都に帰る。

というよりも、ただただ気持ちが足りなかっただけ。

そのことを認めることが出来なかった松本19歳の冬。



今から15年以上も前。時代は消費者金融最盛期。

こんなクソみたいな俺でも、不思議と金は借りられる。

で、ギャンブルギャンブル。

バイト先もパチンコ屋。寝ても覚めてもパチンコ屋。

たまに大勝、常にちょこちょこ負ける。

大勝の金は湯水のように使い果たし、ちょこちょこの負けは借金に走る。



バンドは続けている。それでも一応は諦めない…ふりをして。

それで、なんとかバランスを保っている…ふりをする。

自分では気づいていた。多分、その先にはいけない事を。

今思えば、

行こうとする決意が圧倒的に足りてなかっただけ。



ギターをかき鳴らす!!ただただ叫ぶ!!!俺はまだ生きている!!

わかっていたけど、多分届かないって。それしかないからそれをやる。

そして、ギャンブルギャンブル。

たまに大勝、常にちょこちょこ負ける。

自分の金のようにサラ金のATMから引き出す。

気付いたらもう遅い。借金で借金を返している。





今の嫁さんと同棲していた。

バイトすら休みだした。

嫁さんは必死に働いていた。俺はギターをかき鳴らしていた。

嫁さんは真面目に働いていた。俺はうそぶいていた。

「俺はBIGになるんだ!!」

でも知っている。俺はその先にはいけないこと。BIGになんてなれるわけねぇ。





あー!!宝くじ当たってくれ!!!神様!!お願いします!!

でも宝くじ買う金がもうねぇよ。

ギター、売ろうかな??

もうわからない。なんで生きてるんだ??なんで生まれてきたんだ??





とりあえずバンドは続けている。とにかくやっているふりをする。

でも知っている。この先そんなに長くはないこと。

後戻りもできないけど、前に進むこともできない事。





22歳になった冬。

メンバーたちは口にする。俺が恐れていた事実を。

「そろそろ解散しようか?」





メンバーたちはそれぞれの道を歩く。歩く道がそこにある。




松本は??松本には…。歩く道すら残っていない。




残ったのは、中学の時の怯えた心と。雪だるまのように転がってできた借金だけ。




人生で最も暗黒の時代。

この先松本はどうなってしまうのか???




それはまた次のお話。




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