松本真の未来創造提案書

松本真の未来創造提案書

南京都の風雲児、表現者松本が語る、
未来に対する提案書的ブログ

団欒の欒。

まぁ普通は「らん」としか読めません。

「私、この字好きなんですよねー。」と河本。

「ふーん。そうなんやー。」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

河本由依と出会ったのは3年前。

僕が、東本と組んで一緒に会社を作った時に、
カグカフェヒガシモトで働いていたパートさんでした。

とにかく、頑張り屋でおっちょこちょいで、
料理が大好きな女性でした。
無口で、いつもピリッとした雰囲気があり、
誰かと深く打ち解けるというよりは、
没頭するタイプの働き方をする人でした。

ある日。

僕が別の店舗プロデュースの仕事に2週間ほど、
カフェの店舗を離れている時、一本の電話がありました。それはとんでもない事故の一報でした。

『スタッフが大火傷を負って救急車で運ばれた。』

運ばれたのは河本でした。

事態の把握をする為に、病院に直行したものの、
状況は楽観できるものではありませんでした。

左手の甲が広範囲で焦げ付いて熱傷度レベルIII、
手のひら全てが水膨れで2倍に腫れ上がっている、
飛んだ油が首や顔に至るまで飛び散っている。

最悪は左手の壊死、切断。
移植手術も想定される重症でした。

現場を離れていたとは言え、
監督責任を痛感し、
かなり狼狽したことを覚えています。

女性の身体ですから、
それはもう責任のとりようがありません。

どうするべきか。。。

悩んだ数日間。
謝罪して治療の支援をはする他の方法が思いつきません。

そして事故から4日後。


「すいませーん!!ご迷惑をおかけしました!
復帰しまーす!!」

ぐるぐる巻きの包帯姿、顔や首に痛々しい火傷の後。

まるで流行り風邪から復帰するみたいに、
彼女は片手で冷蔵庫の整理を始めました。

「いや、ちゃうやん。。。いやあかんやん。何してんねん。アホなんか?」

驚きと恐怖と疑いから、当然私は問いかけます。

「じっとしてたらイライラするんで!
とりあえず何しましょ!?」

いやいや、絶対安静やろ。

「帰れ‼️」

さすがに呆れて一喝。

彼女は渋々帰宅しましたが、
次の日も同じように。また来て、冷蔵庫の掃除。

頭おかしいんか、こいつはと。

驚愕と同時に。一つの映像が僕の頭をよぎりました。


次の日も当たり前のように来る、河本。
僕は彼女を呼び話をしました。

「お前、まずは火傷をしっかり治せ。3か月でも半年でもかかっていい。まずは治せ。
そして、治って普通に働ける日が来たら、お前この店の店長とシェフをやれ」

その時は別の社員や店長がいたのですが、
僕は直感的に、パートで二児の母である河本を、
独断でシェフに任命しました。

子供が風邪なら休まなくてならないし、
時間にも制限がある。他に相応しい社員もいるかもしれないけれど、僕はその時彼女を直感的にトップに抜擢しました。

彼女は、数度の手術を経て二ヶ月後に復帰し、
僕の任命に見事に応え、
このコロナで休業するまでの2年半、シェフとして店長として、40席のカフェレストランをまとめ上げてくれました。

あの時、彼女を抜擢した事。
もちろん反対意見や批判的な意見もありました。

けれど僕は直感的に映像を見た。
彼女が母親として奮闘しながらも、
レストランのシェフとしても輝ける姿を。

そしてそれが数年後。

新しい料理人の働き方としての可能性を、
創造してくれるのではないかと。


時は流れ、、、


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

「松本シェフ見てください!『欒』って『おうち』って呼ぶんですって!」

言葉を糸で繋げて木に結ぶ。
欒には温かなメッセージが込められています。

彼女がシェフをする店に相応しい名前です。

そんなドラマがまた今から始まります。

このドラマの立会人はこのブログを見ている皆様です。


どうぞ皆様でこのドラマの続きを描き繋いでください。

洋食の店
『欒』〜ouchi〜
7月16日11時半より
場所
旧ザ・マツモトキッチンにて
オープン致します。

まずは、
ランチのみの営業で、
3000円、
5000円の2種類のコースをご案内いたします!
ご予約、何とぞよろしくお願いします。