フリークで絶賛修行中の新人、山崎君!
スパークプラグとバッテリーを交換したプジョー308が突然エンジン不調に・・・
しかも、交換直後とかではなく、交換後1~2日経ってからというもの。
ちょっと車を動かした拍子に発症し始めたエンジン不調。
診断機で調べると、4番シリンダーでの異常を検出。
原因が、スパークプラグなのか、イグニッションコイルなのか、インジェクターなのかシリンダーなのか、もしくはバルブのカーボン噛みだったりと、可能性は多岐に渡るので簡単な所から点検を行う様に指示。
まずはよくやる、スパークプラグを3番と入れ替え、IGコイルを2番と入れ替える。
エンジンをかけると即不調!
最初は出たり出なかったりのエンジン不調が、今や常に出続ける状態になって来ている様です。
で、診断結果は・・・、4番シリンダー異常。
OMG!!
インジェクターか?シリンダーか??
と、ここで、実はこのプジョーは、シリンダー番号が通常と逆な事が判明。
そりゃ、異常検出シリンダーは何処にも動きませんよね。
まずは不調を起こしているシリンダーを、診断機からの情報も見ながら、IGコイルのカプラーを抜いて点検する様にと指示。
ただし、ある一定時間不調を検出するとインジェクター噴射を止めてしまうから、噴射を止めてしまう前に判断するか、毎回診断機でリセットをかけるか。
そうこうする内に、とうとう多気筒失火が始まった・・・
それでも山崎君は原因をあれこれ探っているみたいだけど、ここに来てどうやら、ほぼお手上げの様子。
翌日、休み明けで出勤して来た私へと交代。
まず診断した時点では2番シリンダー異常を検出。
異常シリンダーはこれのみ。
ちなみに、エンジン不調状態でIGコイルのカプラーを外して行き、症状が変わらなかったのが2番シリンダーという単純な判定方法にて。
たまたま手持ちでテスト用IGコイルを持っていたから、2番シリンダーのIGコイルをそのテスト用IGコイルに交換、そしてスパークプラグは1番シリンダーに装着のものと入れ替え。
そして診断。
噴射時間が長い・・・
あ、死んだ。
1番だ。
これだけでは確証が薄いので、今度はこの1番のスパークプラグを3番に装着されているものと交換して診断。
あ、3番も出た。
となると・・・
原因は、移動させたこいつか!?
今度は、テスト用のスパークプラグを3番に装着のスパークプラグと交換。
噴射時間、短い・・・
あ、また2番が死んだ・・・
そして、回転を上げるとくすぶりながら上がって行き、
3,000回転以上を数秒間保持すると、
今度は1番と4番・・・
スパークプラグを移動させるとそれに追随して不調シリンダーが付いて来る事もあり、でも、触っていないはずのシリンダーでも異常を検知したり・・・
回転上げるとまた別のシリンダーで異常。
こりゃ、交換したスパークプラグが原因でしょう!
幾ら新品といっても、幾ら「適合しています!」と言っても、
そこに100%は絶対に無いので、そういう所も疑える柔軟な考え方が必要なのですね。
廃棄予定だった、元々のスパークプラグを再び元通りに戻してエンジンを始動してみましょう。
結果、、、
メッチャエンジン調子が良い!!
そして、吹け上がりもGOOD!!
1番。
ん?
このエンジンのピークボルトってこんなものなの??
でも、、、調子良いしなぁ。
2番。
3番。
4番。
エンジンは調子よくて、フィーリングも絶好調。
でも、ピークボルトの値が気になる。
とは言え、目の前のエンジンは今までの不調が嘘の様に元気に。
私の測り方が悪いのか??
そして再び1番だけ、部品商から取り寄せた新品のプラグに交換してみてテスト。
ピークボルテージが少しアップ・・・、そして何だか数値はふらふらしていました。
結局、お客様のご予算に合わせて少しでもお安く・・・というご要望はこのスパークプラグに付いては無しにして、純正のスパークプラグをチョイス。
そもそも、何でこのエンジン、BMWミニと同じエンジンなのに、そのミニに適合するスパークプラグではこんなに不調を来すの?
そして、
診断する際に、気筒番号判別が重要だという事は私も改めて勉強になりました。
プジョー専門家に聞いたら、208や308は逆読みなんですって!
※福岡のオールアバウトプロワークス、野瀬さん、いつもありがとうございます!!野瀬さんにはストーバーお楽しみBOXを送っておきました(笑)
こちらはこのプジョーのエンジンのメカニカルデータ。
こちらは同型エンジンのミニのメカニカルデータ。
頑張っている新人君に早速の輸入車洗礼か!?と思いきや、私までも改めて基礎基本の重要性を認識し直すきっかけとなりました。
色んな固定概念に振り回されると「ドロ沼」にはまってしまいますね。
この車の噴射時間とピークボルトに付いて、無知な私に詳しい方教えて下さい(T_T)
※同じ内容の故障事例でも、必ずしも原因は同じとは限りません。同じDTCでも原因が多岐にわたる事もあります。修理の基本である、しっかりとした問診と診断手順で原因究明して下さい。「同じ部品を交換したけど直らなかったけど、どうして?」という意味不明の連絡が同業者様から寄せられています。基本の順守をお願いします。ユーザー様も、症状が同じだからといってお付き合いのある整備工場さんに「この部品を変えて下さい」といった指示はお控え下さい。
※弊社では時々整備ブログを書かせて頂いておりますが、ブログ掲載を行って欲しくないお客様は事前に申しつけ下さい。出来る限りこちらからも「掲載可否」を頂く様心掛けますが、折り悪くその接点を持てない事もあるかと思います。ご来店時アンケートにも、「掲載可否」の項目を追加させて頂きました。掲載内容・記述内容に付いて訂正・削除をご希望の方はご連絡下さい。出来る限り早急に対応させて頂きます。
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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました
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