DCTフルード交換-ボルボ V60(FB4164T)トルコン太郎での圧送交換/参考故障コード | フリークのブログ

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フリークには、同業整備工場さんからよく電話がかかって来ます。

 

内容は、

「ブログで見たんだけど、教えて!」

とか、

「このエラーコードが出たからネットで調べたら御社のブログに辿り着きました」

というもの。

 

 

 

今回の入庫は、地元の整備工場さんからです。

 

「ATがおかしいボルボがあるので、オイル交換をして欲しい」

というご依頼で入庫しました。

 

結論から先に言いますと、

ミッションベルハウジング内へとDCTフルードが漏れ出し、

結果、フルード量が減った事によるトラブルでした。

 

本来なら根本である「原因」を直す必要はあるのですが、一先ずフルード圧送交換とアダプションを実施して、症状を改善して欲しいとのご依頼です。

 

では、フルード量が減った事で検出されるエラーってどんな内容?

という事で、今回お預かり時に検出したエラー内容を記しておきます。

最初に書いた「エラーコードを調べたら辿り着いた」という方への、何かしらのヒントになればと思います。

 

 

TCM(トランスミッション・コントロール・モジュール)に入っているエラーは7つ。

順に記して行きます。

 

P0796 圧力制御ソレノイドC パフォーマンス/オフに固着

P2714 圧力制御ソレノイドD パフォーマンス/オフに固着

P0766 シフトソレノイドD パフォーマンス/オフに固着

P0771 シフトソレノイドE パフォーマンス/オフに固着

P2849 シフトフォークA固着

P0731 1速ギア比間違い

P073F77 1速ギアがかみ合わない/機械的不具合/要求された位置に達しない

 ※ 検出DTCは全て6桁ですが、検索にヒットし易い様に一部省いています。

 

余談ですが、DCTとかDTCとか、ややこしいですね。

・DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)

・DTC(ダイアグノースティック・トラブル・コード)

です。

 

 

つまり、上記フォルトが出ている場合は、まず最初にDCTフルード量の確認する事をお勧めします。

 

 

それでは、ご依頼頂いたDCTフルード圧送交換とトランスミッションのアダプションを実施します。

根本解決ではありませんが・・・(^^;

 

 

 

お預かりのお車、ボルボV60。

DCT搭載車です。

 

 

 

おや・・・、エンジンオイルも漏れていますね。

フィルター部分やオイルクーラー部分からの様子。

 

 

 

後ろ周りからも。

この位置だと、ブローバイハウジング辺りからでしょうか。

ご依頼頂いた整備工場さんには説明をしておきます。

 

 

 

DCTフルードも盛大に漏れています。

 

 

 

圧送交換は、このDCTフルードフィルターハウジングより行います。

 

 

 

DCTフルードを排出。

真っ黒に汚れています。

 

 

 

前後2個所よりしっかり排出します。

組み付けはボルボ純正のドレンプラグガスケットを使用。

この辺りのサイズや締付トルクは、私の作った「VOLVO DCTフルード圧送交換要領書」に記載しています。

※アタッチメント購入の方には無料で送らせて頂いています。

 

 

 

抜けてきた量は3.7リットル程。

問題の無いミッションであれば、5.5リットル抜けて正解です。

2リットル程少ない状態です。

 

 

 

ミッションマウント、漏れていますね(^^;

 

 

 

前回ブログで書いたV40に比べ、このV60はミッション位置が少し上にありますので、フルードフィルターハウジングは上からも一部取り外す必要があります。

 

 

 

取付完了。

 

 

 

チェンジャー接続ですが、この車両では、

上側の接続は斜め下に出します。

 

ミッションがもう少し下に位置するタイプでしたら、上下共真っ直ぐ差し込むことが可能です。

 

 

 

今回はニューテックのNC-65を使用。

 

 

 

まずは規定量を充填。

 

 

 

エンジンを始動。

 

 

 

圧送交換開始。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かなり綺麗になりました。

 

 

 

フリークネットでは、特殊形状のガスケットが単体で供給出来ます。

※通常はアダプターASSYで購入しないと手に入りません。

 

 

 

全ての作業が完了後、アダプションを行います。

手順や温度を間違えると、その後車が前にも後ろにも動かなくなります。

この辺りの要領書も「アダプション編」として用意しております。

 

 

 

トランスミッションのエラーは全て消えて再発もしなくなりました。

 

お客様に一連の状態を説明して頂いて、

再度発症の場合はミッション脱着が必要と伝えて頂く事をお願いし、

納車させて頂きました。

 

 


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

 
 <参考データ:車両走行距離  95,000km>






※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。

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