トラブル修理-BMW ミニ クーパーS(R53)走行中ベルトが破断してオーバーヒート | フリークのブログ

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走行中ガラガラと音がしだして、

その後すぐにチャージランプが点灯。

そしてすぐにオーバーヒートとなった為、

ご加入されている保険会社のレッカーサービスを利用して、

フリークまで搬送されて来ました。

 

 

恐らくクランクプーリーの破断だろうと予想していましたが、

原因は違う場所でした。

 

 

作業の流れで色々取り外しますので、

一緒に、

社外プーリーへの交換、

スーパーチャージャーオイルの交換と、

ウォーターポンプ交換、

クランクシールの交換など、色々とご依頼頂きました。

 

 

 

 

ベルト周りが非常に確認しにくい車種の為、

フェンダーライナーを取り外して、視界を開きます。

 

 

 

 

 

クランクプーリーは社外のプーリーに交換されていました。

ベルト周りに飛散した金属粉の量が物凄いです!

 

 

 

 

 

破断したベルトは引っ掛かって残っていました。

 

 

 

 

 

 

フロントバンパー、エアコンコンデンサー、ラジエータなど、

前周りの部品を一通り取り外します。

 

 

 

 

 

スーパーチャージャープーリーを15%小径プーリーに交換の為、

エンジン自体を少し持ち上げる必要がありますので、

エンジンマウントも取り外します。

 

封入されているオイルが漏れていましたので、

こちらも新品に交換します。

 

 

 

 

 

今回の症状となった原因の部品が見えやすくなってきました。

 

 

 

 

 

オートテンショナーのダンパー根元の溶接部が破断しています。

支えとなるこの場所が破断した事により、

オートテンショナー本体が首をもたげる様に下に落ち、

クランクプーリーに接触してベルトを破断。

 

そのまま接触が続く事で、

クランクプーリーとオートテンショナーがお互いに削れ、

周辺に金属粉を大量にまき散らしたのが、

今回のこの症状に至った流れです。

 

 

 

 

 

 

スーパーチャージャープーリーを取り外し。

 

 

 

 

 

 

 

クランクプーリーも取り外し。

クランクシールも当然交換します。

 

 

続いて、スーパーチャージャーオイルの交換をします。

 

 

 

 

 

スーパーチャージャー本体を取り外します。

 

 

 

 

まずは、スーパーチャージャーの上から共締めで付いているオルタネータを取り外し。

 

 

 

 

インタークーラーも取り外します。

 

 

 

 

 

スーパーチャージャーの左側に付いているウォーターポンプごと取り外しますので、エアダクトやウォーターバイパスホースなど、色々と取り外していきます。

 

 

 

 

 

スーパーチャージャーが外れました。

 

何だか、ツチノコみたい(笑)

小さい頃、近所にあった河川敷にツチノコを探しに行ったのを思い出しました。

同世代の方、子供の頃流行りましたよね(^^;

 

 

 

 

 

エンジン側ですが、特に漏れも無く、状態は良さそうですね。

 

 

 

 

 

スーパーチャージャーオイルへのアクセスはこちらのプラグを使います。

取り外してこの穴から抜いて、

水平にして充填し油量調整します。

 

ベルト側はここで、

 

 

 

 

 

ウォーターポンプ側はこちらです。

 

 

 

 

 

オイルを排出。

 

 

 

 

 

両方のドレンプラグから排出したオイルです。

真っ黒に汚れています。

 

 

 

 

 

 

新品のスーパーチャージャーオイルです。

本来は透明です。

 

 

 

 

 

オイル交換が終わったら、ウォーターポンプを組み付け。

 

 

 

 

 

スロットルボディを取り外したついでに、

こちらも綺麗にします。

 

 

 

 

 

 

裏も表もカーボンなどの汚れを除去。

 

 

 

 

 

元通り組み付けていきます。

 

 

 

 

スーパーチャージャープーリーも組み付け。

15%小径の為、加給圧が上がります。

 

 

 

 

 

オートテンショナーを組み付け。

 

オートテンショナーに組み込まれているコイルスプリングやダンパーの劣化が進むと、今後も破断する可能性が高いですね。

定期交換が必要ですね。

 

 

 

 

 

クランクプーリーは2%アップです。

 

 

 

 

 

エンジンマウントも新調。

 

 

 

 

 

サーモスタットはエンジン左側に付いています。

既に色々外れていますので、交換は容易。

 

 

 

 

 

 

元通り組み付け。

 

 

 

 

 

プーリーが以上の組み合わせで、適合ベルトはこのサイズとの事。

ただ、通常の組み付け方法では取付が出来なかった為、念の為メーカーに確認。

サイズは合っているとの事なので、

アイドルプーリーを取り外した状態でベルトを組み付け、

そのままアイドルプーリーを強制的に固定する事で、取付完了。

 

 

 

 

 

このプーリーを使ってベルトを組み付けました。

同じ組み合わせの方、参考にしてみて下さい。

 

 

 

 

 

組み付けただけでベルトの張りはパンパン(笑)

 

 

 

 

オートテンショナーのロックを開放するも、

殆ど動きません(^^;

ま、張りはちょうどいい感じなので、良しとしましょう!

 

 

 

 

 

どんどん元に戻して行きます。

 

 

 

 

 

 

 

エアコンガスと冷却水を充填。

エンジンオイルも交換しておきました。

 

 

 

今回のベルト破断修理では、

上記内容も含め以下の作業を行っております。


 ・ALTA社製プーリーセット交換

   ・軽量クランクプーリー(2%大径)

   ・スーパーチャージャープーリー(15%小径)

   ・GATESドライブベルト

 ・ドライブベルトテンショナーASSY交換

 ・エンジンマウント(右側)交換

 ・ウォーターポンプ交換

 ・クランクシャフトオイルシール交換

 ・スーパーチャージャーオイル交換

 ・サーモスタート交換

 ・エアコンガス充填

 ・WAKO'Sパワーエアコン充填

 ・ロングライフクーラント(BMW ミニ用)

 ・エンジンオイル(ASH VFS 10W-40)交換


今回の修理ご請求額は、 ¥ 267,000- となっております。


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>


 
 <参考データ:車両走行距離  82,100km>

 

※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はご遠慮下さい。

 

 

 

 

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